月刊誌『人材教育』2011年04月号

人材教育4月号の特集は『回す、育つ PDCA』です。
日々の仕事は、大小のPDCAマネジメントサイクルを回していくことで成り立っています。
しかし、このサイクルがきちんと回っていないというのが、多くの職場の現実ではないでしょうか。
PDCAがきちんと回らないと、組織の生産性が向上しないばかりでなく、組織の知も集まりません。
また、社員が達成感や成長のきっかけや学びを得られず、モチベーションも低下しやすくなるという危険性があります。
4月号では、企業の好例や識者の知見から、「きちんと回り、人が育つPDCA」を掘り下げていきます。
キーワードは「対話」「省察」「概念化」「見える化」です。

PDCAのプロセスに
巻き込み、体験させてこそ
人の能力は培われる

知る人ぞ知る、「世界の優良企業」がある。産業用電機メーカー、エマソンだ。 家電部品から大型の製造機械まで5事業を手掛ける同社は、 なんと1950年代半ばから約半世紀にわたり、ほぼ連続して増収を続けている。 米国に本社を持つ企業ながら、その人づくりは極めて日本的な一面を持つ。 高業績の裏には、「PDCAサイクルを回す」ことの徹底と、その中での人材育成があった。

省察・対話・概念化が
PDCAの中で
学ぶカギ

「仕事の中で人が育つ」とはよくいわれる。 しかし、PDCAサイクルで「仕事」を見てみた時、具体的には どこに学習の要素があり、どうすれば個人と組織は成長するのか。 上司や他者はどう個人に関わればいいのだろうか。 今回の取材企業の取り組みを交えて掘り下げる。

組織風土というOSの
バージョンを上げる
PDCA

きちんとPlanにコミットする人材、計画をDo(実践)する人材、 自らを振り返る(Check)人材、 改善のために行動する(Action)人材…… こうした人材が育つ組織とは、どういった組織なのか。 それは、間違いなく、良好な組織風土を持つ組織だ。 そして、組織風土を良くするためにも、PDCAは活用することができる。 CS 経営と経営品質に造詣の深い田村均氏がそのポイントを語る。

PDCAサイクルに基づく
絶えざる品質の向上と人財育成

“お客さまの一生涯のパートナー”であることを追求し、 「お客さま第一主義」を創業以来の理念として 掲げている第一生命保険。 同社では、全社でPDCAサイクルを回しながら、 絶えず経営品質の向上を図っている。

個人の成長と組織の改善は
対話とPDCALから

振り返りができないのは、 振り返るための材料=事実がないからではないか。 事実を記録し、見える化すれば、思いがけないところまで 人は成長し組織は変わる可能性がある―― そんな希望を、福井キヤノン事務機の変革の足跡に見る。

PDCAサイクルのどこで
どんなミスが起こるのか
~失敗から学ぶために~

PDCAを回すということは、計画し、実行した内容の成果や妥当性を検証し、 良いものはさらに前進させ、問題点があれば原因を探り、改善策を講じることを意味する。 そこでは常にミスや失敗が付きまとうが、ミスをしてしまった際、 どうすれば再発を防止できるか、事態を改善できるか、そしてそこからどう学べるかを、 ヒューマンエラーの心理学的研究の第一人者である海保博之氏に聞いた。

PDCAの中の“話し込み”が
自律型感動人間を育む

全国に98店舗を展開し、効率化と顧客満足を実現している 経営手法で注目を集めるスーパーホテル。 サービスを犠牲にしない効率化を実現しているのは 上司と部下の話し込みによる夢の実現、理念の浸透、 そして、業務のPDCAを支えるサポートシステムである。

今日から実行!
PDCAが回り、
人生が充実する手帳術

自分を変えてくれたのは手帳だった! ――現代のビジネスパーソンに不可欠な道具は携帯電話、メール、 そして「手帳」と語るのは、手帳を使った目標達成の達人である野口晴巳氏。 「手帳を使っているうちに、経営者になっていた」と語る氏が、 個人は手帳を使ってどうPDCAを回せば成長できるのかを語る。

人事にこそ求められる
PDCA サイクル

「PDCA サイクル」といえば、個人レベルの業務管理手法と捉えがちだが、「人 事部や人事業務にこそ、PDCA が必要」と主張するのは、SAP ジャパンで HCM のソリューションスペシャリストを務める桃木継之助氏。なぜ人事に PDCA が必要なのか、そして人事PDCA の課題と解決法などについて同氏の 考えを聞いた。

PDCA はなぜ回らないのか?
ゴールと行動目標を明確にした
「GPDCA」の回し方

PDCA を回して営業しているが、成果が上がらない──そうした声が聞こえる中で、 どうすれば成果が上がるのかに徹底的にこだわり、「GPDCA」サイクルを回して 成果をあげていくことを提唱しているのがプロセスマネジメントのパイオニア企業 であるソフトブレーン・サービスだ。今回、同社の小松弘明会長にGPDCA の考 え方と、それを支えるプロセスマネジメントの考え方、そしてそれを実務に落とし 込む方法について伺った。

PDCA サイクルを回転させる
新しいスタイルの個人学習ツール

株式会社日本能率協会マネジメントセンター (以下、JMAM)は、通信教育をとおして個 人学習を促進し、組織の学ぶ風土づくりを 積極的に支援してきた。そのJMAM が、こ れまでにない新しい学びのしくみをもつ通 信教育を開発したという。そこで今回、開発 者の堀尾志保氏、山﨑順子氏、野本敦史氏 に話を伺った。

船上での仕事を陸上で振り返る
若手が育つ江戸前漁師の学び

都会の真ん中にある千葉県船橋港で伝統的な旋網漁を行う大傳丸。この船の乗組員14人中12人 が、実は漁業とは無縁の世界から漁師を志してやってきた“転職組”。「仕事は見て盗め」では育 たない今の若者に、漁師の技はどう伝えられているのでしょうか。

リーダーシップは
誰のものか

前号の第2回では、経営学とは「測定と管理」の学問 であり、それを人材育成に応用することは、人材のパ フォーマンスを測り成長度合を管理するということであ ること、しかしそれは、人間性の管理とは全く異なるこ とを述べた。今回は、リーダーとリーダーシップについ て考える。

内定時からの英国研修で
企業理念を体感させる

「英国風PUB」というスタイルの飲食店を運営するハブ(HUB)。 2008年に、過去に行ってきた研修を整理し「ハブ大学」へと体系化させた。 内定者の英国研修や店長育成の研修などを通じて、英国PUBの文化ごと 日本に伝える店舗運営を担う、自律型人財の育成を行っている。

“よそでも通用する能力”がある人材を
育成するのが人事の務め

大阪府に本社を構える東和薬品。同 社は、ジェネリック医薬品の製造販売 を手がける企業だ。ジェネリック医薬 品のニーズの高まりにともない、同 社では企業規模を拡大。わずか4年 ほどの間に、社員数は1.5倍に増加し た。そうした企業において人材育成 の重責を担うのが相澤直樹人事部長 だ。前職でのキャリアを買われ、 2006年に入社した相澤氏は、2008年 には人事部長に就任した。相澤氏が 人材育成で常に意識しているのが“よ そでも通用する能力”がある人材の 育成だ。この言葉の裏に隠されてい る相澤氏の真意とは――。その想い を伺った。

JMAM通信教育優秀企業賞 受賞企業事例報告
富士通
幹部社員の育成から始まる現場ベースの組織改革

日本能率協会では、産業界に有効な能力開発のあり方を普及させることを目的に、 1988年「能力開発優秀企業賞」を創設。 第23回となる今回は、あいおいニッセイ同和損害保険が本賞を、エイチシーエル・ジャパン、 富士通が特別賞を受賞した。そこで、3号にわたり、その取り組みを紹介する。 富士通では、現場(フィールド)から企業革新を担う人材を育成するため、 管理職以上の社員に対して1年間の育成プログラムを実施している。

ペガサス・カンファレンス2010レポート
「出現する未来」に向けて
学習する組織は何をすべきか

「ペガサス・カンファレンス」(正式名称:System Thinking in Action)とは、 「学習する組織」の関連図書の出版や教育事業を展開している 米国のペガサス・コミュニケーションズ社が開催している年次カンファレンスである。 2010年11月に行われた様子と、これまでのテーマなどを追うことで、 「学習する組織」という考え方の20年の歴史を紹介するとともに、 今後の企業が考えるべきことについて、 日本でのワールド・カフェ第一人者である香取一昭氏が語る。

ASTDの
組織・人材開発プロフェッショナル
認定資格CPLPの意義

今、企業は、世界で戦える優秀な人材を育てる必要がある。 そのためには、まず人材育成を担う人材開発部門およびそのメンバー自身が 世界で戦えるだけの強いプロフェッショナル集団になる必要がある。 本稿では、ASTDが開発・認証している資格、CPLPの紹介を通じて、 より強い人材開発部門になるための具体的な道筋を探る。

まずは自分が魅力ある存在に
“人間力”のある人づくりをめざして

東芝ソリューションでは、ブランドコンセプトとして人と技術とサポートの3つの力を大切にしている。 その中の1つである人の部分では“人間力”を高めることに力を入れ、ユニークな取り組みを行っている。 日々、社員の“人間力”向上のために力を注ぐ同社の人事総務部 人材採用開発担当部門を訪ねた。