月刊誌『人材教育』2013年01月号

世界銀行によると今、世界に2億人の失業者がおり、 そのうち約4割を25歳未満の若者が占めているといいます。 さらに、社会企業家の活躍、ノマドや在宅勤務などの自由な働き方の提唱など、 働くという基盤が全世界で変化してきているのではないでしょうか?
2013年、その変化はますます加速するでしょう。 そして、働き方と学びは今よりももっと密接な関係になることが予想されます。
2013年新年号は、人材教育を考えるために、 7つのキーワードを識者に論じていただき、 これからの日本がめざすべき人づくりを再考します。

人材教育 The Movie ~映画でわかる世界と人~ 第4回
「ショーシャンクの空に」

「ショーシャンクの空に」 1994(平成6)年 監督:フランク・ダラボン

巻頭インタビュー 私の人材教育論
創業者のDNAと夢を伝え、未来に開花させる大和ハウス流育成術

1955年、「建築の工業化」を企業理念に創業した大和ハウス工業。 住宅や商業施設の建築を行うなど、幅広い事業展開を進める。 さらに環境エネルギー事業、ロボット事業、農業事業などに進出。 創業100周年を迎える2055年までに売上高10兆円の企業群をめざしている。 その原動力となるのが、創業者である故・石橋信夫氏の仕事哲学だ。 同社のDNAともいえるその教えとは。

KEYWORD1 働き方の未来
「2025年の働き方」と人事部のあり方

世界規模の研究を通じて「2025年の働く人の日常」を生々しく描き出した、ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授著『ワーク・シフト』。「“漫然と迎える未来”には孤独で貧困な人生が待ち受け、“主体的に築く未来”には自由で創造的な人生がある、だからこそ我々は働き方を〈シフト〉しよう」と提唱する本書は出版以来、大きな話題と評判を呼び、自らの働き方を問い直そうとする人が増えている。そこで本稿ではまず、書籍『ワーク・シフト』に描かれた2025年の働き方の未来図を紹介し、それを踏まえて、いま人事部にできること、これからなすべきことは何であるのかを、著者のグラットン教授に伺った。

KEYWORD2 競争戦略 「儲け話」を語れる経営人材はどう育つのか

経営人材とは、戦略のストーリー、すなわち、儲け話をつくれる人のこと。この人がいなければ企業は立ち行かない。だが、「経営人材を育てることはできない」と楠木氏はいい切る。なぜなら、それはセンスに左右されるから。経営人材は勝手に自ら育つものなのだ。その環境を整えるために人事部にできることは何か。

KEYWORD3 東日本大震災復興支援 「方法の原理」を共有した組織のみ変化し続ける状況に対応することができる

東日本大震災の被災者支援のため、2000人以上が無償で参加し、3000カ所以上の避難所や個人避難宅に15万5000品目の物資を送るなど、従来にない方法でさまざまな活動を展開する「ふんばろう東日本支援プロジェクト」。 ボランティア経験なしに日本最大級の支援組織を生み出した代表の西條剛央氏に、組織運営や、新しいアイデアを実現するための秘訣などを聞いた。

KEYWORD4 変わるアジア市場
“急成長”と“地域格差”で激変
日本企業が捉え切れないアジア市場

急速な発展を見せるアジア市場。日本企業にとっては、身近であり、すでに長く取引を続けてきた市場である。しかし、大泉啓一郎氏は「現在の日本企業はアジアのリーダーであった過去を引きずり、市場を正しく理解できていない」と指摘する。なぜそのような事態が起こっているのか。その背景とアジア市場の現状について話を聞いた。

KEYWORD5 グローバル人材育成 全球化時代へ本気で対処せよ!
―手垢にまみれてきた「グローバル人材論」を超えて―

グローバル組織と人材開発のコンサルタントとして20年の経験と実績を持ち、1997 年にアメリカ経営出版社の名門、Jossey-Bass社からTranscultural Management(邦訳『多文化時代のグローバル経営』)という経営書を出し、当時から多文化、多国籍、多言語の組織経営と人材育成の課題を訴えてきた著者が今、再び日本企業の経営者と人材開発育成者へ提言する。

KEYWORD6 ゲーミフィケーション 管理職も一般社員も。
誰でも仕事をもっと楽しく

昨今聞かれるようになってきた言葉の1つに、「ゲーミフィケーション」がある。ゲームを何かに応用する、ということだが、教育の世界にゲームを応用するとはどういうことを指し、どんな効果が期待されるのだろうか。日本企業の人材育成やマネジメントに「ゲーミフィケーション」を応用すべく起業した、安部一真氏に聞いた。

KEYWORD7 日本のおもてなし 普通の人々が持つ仕事への誇りこそ
世界に通用する日本の魅力

外国の人々を惹きつけるサービスを育てていくうえで大きな力となるものは、私たち一人ひとりに宿っている「察する」力やプロであろうとする姿勢。永らくサービスの世界に身を置いてきた里岡美津奈さんが、日本のおもてなしの魅力と可能性を語る。

ビジネスに必要な英語力の習得こそ
“進化したオンラインスクール”が効果的

ビジネスのグローバル化が進む中で、部門や階層を問わず多くの社員に英語力が求められるようになってきている。Englishtown が提供するオンライン英会話スクールは、場所や時間を問わず、低コストで効率的に学習できるのはもちろんのこと、世界中の生徒と一緒に学ぶ「疑似留学」が体験できるため、まさにグローバルビジネスで使える実践的な英語力を習得できる、注目のスクールだ。(第9回日本e-Learning 大賞総務大臣賞受賞)

国内業務にも効く!
全社員対象の体系的“グローバル教育”

日本企業のグローバル化は、これまで製造業が牽引し、主に販売拠点や生産拠点を海外に設置することから始まった。現在は、かつてのグローバル化とは異なる新しい段階へと進みつつある。海外ビジネスに関わる対象者や部門が急速に拡大していくなか、企業におけるグローバル人材育成施策はどうあるべきか、株式会社日本能率協会マネジメントセンター(以下、JMAM)、グローバル人材育成研究チームの堀尾志保氏、竹田洋介氏、小林志保氏にお話を伺った。

世界で3500社以上の導入実績を誇る
クラウド型ソリューションで
“グローバルタレントマネジメント”を実現

グローバルにビジネスを展開する上で不可欠なのが、個々の従業員の能力(タレント)をシステム上で一元的に管理し、戦略的な人材活用を行う「タレントマネジメント」だ。この分野において、世界で3500 社以上の導入実績を誇るのがサクセスファクターズである。同社が提供するクラウドベースのソリューションの特長について、日本法人の取締役社長、佐々木聖治氏とシニアソリューションズコンサルタント、鈴木康弘氏に語ってもらった。

“人財(能力)の可視化”で
育成を強化する東洋アルミニウム

人財マネジメントをより戦略的に行うための手法として「人財(能力)の可視化」が注目されている。それを実現した企業の一つに東洋アルミニウム株式会社がある。アルミ箔の国内トップメーカーである同社は、2010 年度よりビジネスコンサルティング会社であるシグマクシスの支援を受け、総合職および管理職約400 名の能力可視化を実現。自律的に能力開発に取り組む環境を構築した。さらに現在は、能力を処遇に反映させる仕組みの構築に取り組んでいる。

重要でありながら見えてこない
“企業文化の革新”を支援する

グローバル化、採用の問題、技術の伝承など、日本企業が直面している多くの課題に関わっているのが、独自の“企業文化”である。この企業文化は、自社にとっては“当たり前”でも他社からは異質に見えることも多く、業績を上げ続けるという視点からも、あるべき姿に変革していかなければならない。見えない企業文化を見える化し、変革していくにはどうすればよいのか、株式会社ジェックの越膳氏にお話を伺った。

“基本的な気づき”~“さらにリアルな職場感覚”へ旭化成アミダスの人材育成プログラム

すでに多くの企業が導入し、その大半がリピートをするという旭化成アミダスの野外体験学習プログラム「BSR(ビジネス・シミュレーション・ラリー)」。「コミュニケーションが苦手」「受動的で指示待ち」な新入社員に多くの気づきを与える研修として定評がある。同社は、BSR で得る基本的な気づきに続いて、BSR 研修後にさらにリアルな職場感覚を育成する一連のプログラムを発表した。このプログラムについて、同社の三根明彦氏にお話を伺った。

連載 金井壽宏の「人勢塾」に学ぶ。試す! 人と組織の元気づくり 第 6 回
アプリシャーティブ・インクワイアリー(AI)

成熟社会。正解のないビジネス現場。社内のコミュニケーション不足――これらの課題に、即効性のある薬などないことは、誰もが感じているだろう。この状況に風穴を開ける術は、全くないのだろうか?その問いに挑むのが、神戸大学で金井壽宏先生が主催する第4期「人勢塾」。本誌では、「人勢塾」全10回の授業をレポート。施策1つで問題を解決するのではなく、組織全体へ多様なアプローチをする。そんな「組織開発」の手法を学び、ぜひ現場で試していただきたい。

連載 ワンワード論語 第5回
「義」

前回まで、人の成長プロセスの流れ(「学」「思」→「信」→「過」→「省」)を学んできました。いよいよ、今月から“仁義礼智”など『論語』を代表するワンワードに入ります。今月は、私たちは大切な判断基準、「義」を学びましょう。

人材教育最前線 プロフェッショナル編
他者と自己の可能性を信じ挑戦する風土を育てる

ユー・エス・ジェイのスローガンは、「Everything is possible. Swingthe bat! Decide now. Do it now」。あらゆることは可能であると信じ、失敗を恐れずにバットを振り、決断し、実行する、そんな人材を育てようとしているのだ。これを体現しているのが、人事部の梅原千草氏その人だ。梅原氏の話を伺っていると、熱意を持って仕事に取り組み、経験を振り返って次なる目標を立て、着実に実行してきたことがわかる。チャレンジ精神に溢れた梅原氏の軌跡と、それを可能にする同社の社風、そして、人材育成に対する想いをお伺いした。

2012年度 JMAM通信教育 優秀企業賞 表彰企業事例報告

通信教育を人材育成に積極的に活用し、学ぶ風土を醸成している企業に贈呈される「JMAM 通信教育優秀企業賞」。 2012 年度に表彰された8 社の事例から、今号はキヤノンシステムアンドサポート株式会社、日本信号株式会社を紹介する。

JMAM 通信教育優秀企業賞 表彰企業事例報告 キヤノンシステムアンドサポート

キヤノンシステムアンドサポートは、自ら学ぶ能動的な企業風土のもと、管理職と若年層に対する研修に力点を置いている。 そこに通信教育を効果的に活用することで、教育効果を高めてきた。 同社の人材育成の支柱である『三自の精神』と『プロ十則』のもとでの“強い課長”を中心とした人材育成が、強固な経営基盤をつくり上げた。

JMAM 通信教育優秀企業賞 表彰企業事例報告 日本信号
安全を守る専門性と人間性を主体的に学べる機会で育む

鉄道や道路の信号システムで知られる日本信号。 “交通の安全を守る”という理念を実現するため、同社が求めるのは、高い専門性と人間性を兼ね備えた人材だ。 このような人材を育てるために、同社では、自己啓発や昇格時の教育に通信教育を導入し、主体的に学ぶ風土づくりに力を入れている。

~『モヤハラ』セミナーレポート~
管理職を悩ませる新型ハラスメント
『モヤハラ』の原因と本質を解明

2012年11月7日、東京・渋谷区の石山記念ホールで、『モヤハラセミナー』が開催された(主催:インプレッション・ラーニング)。 同セミナーは、パワハラに当てはまらない言動なのに「パワハラだ」といわれてしまう状況『モヤハラ』にどのように対処すれば良いのかをテーマに、企業の管理職層を対象に開催されたものである。 その様子を紹介する。

ASTD STADAカンファレンスレポート
人材育成分野でも、アジア諸国が世界を牽引する日はそう遠くない

2012年10月31日から3日間、シンガポールでHRカンファレンス、「ASTD STADA Asia Pacific Conference 2012」が開催された。 “Developing Human Capital in the Asia Pacific Economy”というテーマのもとで開催されたこのイベントでは、人材育成で先進する欧米のノウハウを貪欲に吸収しようとするアジア・パシフィック諸国の人々の“勢い”が感じられた。 カンファレンスで議論されたテーマとともに、当日の様子を報告する。

人事の職場拝見! 第24回 クレディセゾン
女性の活躍が成長の原動力
活気ある人材が支える新戦略への転換

総会員2,473 万名、クレジット取扱高トップクラスを誇るクレディセゾン。その成長を支えているのが、生き生きと、働くことを楽しむ女性社員だ。新たな経営路線へと舵を切る中で、彼女たちをどうサポートし、成長を促すのか。その取り組みの一端を紹介する。