月刊誌『人材教育』2013年07月号

今や、グローバル化は選択できるものではありません。
どこの国にいようとも、企業はグローバル化の影響を避けて通れない状況となっています。

そうした状況にあって、これまで国内を重視していた企業も次々に、 グローバル化に向けて本格的に舵を切りはじめる事になるでしょう。

その際、いかに多くの社員がグローバル化を自分事として捉えられるかによって、 グローバルビジネスに携わる組織として強みを発揮できるかが変わります。

本特集では、個人と組織、それぞれに求められるグローバル・マインドセットは何かを オピニオンと組織事例を通じて紹介します。

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第4回
「異業種」に学ぶ、「他業界」を知る

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
めざすは、挑戦にワクワクし組織を引っ張るドライバー人材の集合体

CVT(無段変速機)でトップシェアを誇るジヤトコは、日産系列の自動車部品メーカーだ。さらなるグローバル展開をめざし、2011年、カルロス・ゴーン氏に請われて就任した新社長は、プラスチック業界出身の秦孝之氏。秦氏が強力に推進する、組織を牽引するリーダー育成について聞いた。

特集 全社員の意識を変える
グローバル・マインドセット

グローバル化の影響を受けることは避けがたいが、多くの企業は、選ばれた人や仕事上必要である人がグローバル人材になればいいと考えている(P.136本誌アンケートによる)。 確かに社員全員が直接海外とビジネスを行うような日本企業はまだ稀だろう。だが、社員全員が“グローバル・マインドセット(心構え)”を持つことが、自社をグローバル化するための準備といえるのではないだろうか。

Opinion 1 未来研究所に聞く
曖昧な世界を切り開くリーダーシップこそグローバル・マインドセット

IFTF(Institute for the Future、未来研究所)名誉研究員で社会学者のボブ・ヨハンセン博士は、IFTFが毎年発表している「10年予測」を踏まえ、これからのグローバル社会はますます「VUCAな世界」になっていくと予言する。そして、「VUCAな世界」を切り開いていくリーダーシップこそが、グローバル・マインドセットに欠かせないものであると語っている。「VUCAな世界」とは何か、そして未来を創るリーダーシップスキルとはいかなるものなのか。ヨハンセン博士にお話を伺った。

Opinion 2 グローバル化は究極の民主化
自社の“変わり者”をグローバル人材に新たなビジネスチャンスを見つける

グローバル化とは民主主義の究極の形だと天野氏は言う。世界では、組織名抜きで個人が自らを主張できなければならない。個人より組織を重視する日本企業の習慣を持ち込んでは、相手にされないのだ。そうした状況で、これから日本企業が打つべき手を紹介する。

CASE.1 大阪ガス
根づき始めたグローバルマインド
仕事力・突破力・語学力を備えた人材を育てる

関西地域のガス供給会社というドメスティック企業のイメージが強い大阪ガスだが、2009年に策定した長期経営ビジョン・中期経営計画「Field of Dreams 2020」を契機に、海外ビジネスのウエイトを拡大する方針を打ち出している。グローバルカンパニーへ脱皮するために必要となるグローバルマインドの育成について、同社の取り組みを取材した。

CASE.2 太平洋セメント
教育体系を刷新
若手と管理職、双方への教育でグローバル人材を早期育成

日本国内の人口減少に伴う売り上げ減少を見据え、グローバル展開を強化する太平洋セメント。“人材の崖”といわれる中堅の人材不足を育成によって補う一方で、次世代経営幹部育成の一環として管理職にMBA系知識の学習を義務づける。教育体系を刷新した同社の取り組みを紹介する。

CASE.3 日本アイ・ビー・エム
ボランティア活動でリーダー育成
世界中のスペシャリストが新興国に集い、社会問題を解決

グローバルリーダーはビジネス以外の現場でも育成されている。IBMは新興国や発展途上国での社会貢献活動に、世界から募った社員チームを現地に派遣。難易度の高い社会問題に、インターナショナルチームで取り組むことで、より高度なグローバル・リーダーシップの育成を行っている。

Column 世界に実力を見せに行く!
五輪に挑む大田区の町工場の挑戦

“世界を相手にビジネスを仕掛けられること”、そして、“共通基盤をつくり協働すること”。これらのグローバルマインドセットを体現しているのが、東京都大田区内の中小製造業が集まり取り組む「下町ボブスレー」のプロジェクトだ。“待ち”の姿勢をやめて、世界に技術力をアピールする“攻め”の姿勢が、人々を魅了し、町おこしにまでつながったプロジェクトを紹介する。

グローバル人材の育成を阻害する“グローバル誤診”を防ぐには?

“グローバル人材の育成が急務”としながら、そのための教育は語学研修程度しか行われていないのが日本企業の実情だ。実は、教育担当者や受講者自身が「グローバリゼーションの本当の課題」を見極められていないところに、問題があるのではないか─そうした警鐘を鳴らすのは、グローバルコミュニケーターの育成をミッションに掲げるグローバスコンサルティング株式会社。今回、同社のブレント バーンズ氏、ジャック ニクリン氏に日本企業のグローバル人材育成の課題と解決策についてお話を伺った。

“真のグローバル人材”を育む『グローバルマインドセット』

グローバル人材育成の総合ソリューション提供企業として知られるアルク教育社。同社には、語学はもちろん、コミュニケーションやマネジメント等、グローバル人材育成に関するあらゆる相談が持ち込まれるという。近年特に多いのが、グローバル人材に必要なマインドセットについての相談だ。そこで今回、同社の中昌國氏と紀ノ岡トーバ氏に、グローバルマインドセットとは何か、それはどうすれば身につけることができるのか、お話を伺った。

海外でタフに活躍できる人材を効果的に選抜・育成する国内模擬留学「ASSP」(Abroad Study Simulation Program)

海外赴任者の数が増加傾向にある中で、メンタルヘルス不全に陥るケースが少なくない。背景には、企業が行っているグローバル人材の選抜・育成の方法に問題があるのではないだろうか。旭化成アミダスでは、海外に赴任してもタフに活躍できる人材を、より効果的に選抜・育成する国内模擬留学「ASSP」(Abroad Study Simulation Program)を提案している。

「タレントマネジメント」成功の鍵はソフトウェアとコンサルティングにあり

人財をグローバルで戦略的に活用する「タレントマネジメント」のIT ソリューション。グローバル化の進展を背景に、日本企業でも昨年あたりから導入が進みつつある。しかし、中には導入したものの、うまく活用されていないケースも少なくない。タレントマネジメントを活用するには、どのような点に留意すればよいのか。IBM、P&G、シスコシステムズなど、数々のグローバル企業を顧客に持つサバ・ソフトウェアの日本法人代表取締役、尾藤伸一氏に聞いた

キリンの考えるグローバル人材とその具体的な育成施策

グローバル経営を進めるキリングループは、グローバル人材の育成にも力を入れている。その施策の1つに、2008 年から取り組んでいる「グローバルマネジメントプログラム(以下、GMP)」がある。GMP を担当するキリン株式会社 人事部 人材開発室 育成担当 主査の朝倉浩毅氏に、キリングループのグローバル人材育成の考え方やGMP の内容について伺った。

“採用”“学習”の新製品が追加、プラットフォームの使い勝手が向上し進化するグローバルタレントマネジメント

世界中に点在する従業員の能力(タレント)をシステム上で一元管理し、人的資源の戦略的活用を行うグローバルタレントマネジメント。この分野で世界3,600 社以上の導入実績を誇るサクセスファクターズのクラウド型ソリューションに新製品・新機能が追加され、さらに進化を遂げた。今回、日本法人の鈴木康弘氏に、その特徴についてお話を伺った。

“違い”の裏にある考え方を理解すれば外国籍社員の行動は変化する

グローバル化が進展する中で、外国籍社員を採用する企業が増えている。しかし一方で、価値観や習慣の違いから早々に離職をしたり、戦力として活用しきれない企業も多い。今回は、同社の市耒晃次氏、薛 晴氏、深澤 亮氏に、日本における外国籍社員活用のポイントについてお話を伺った。

将来グローバル人材として活躍してもらうには 若手・中堅層のリーダーシップ開発が不可欠

グローバル人材育成のために、多くの企業が語学力や異文化対応力の強化に力を入れている。しかし、それだけで本当にグローバルに活躍できる人材を育成できるだろうか。「将来にわたり、世界を舞台に成果を出せる人材を育てるには、若いうちから計画的に育成すべき」との考えから、人材育成企業シェイクでは、若手・中堅層に向けたリーダーシップ開発の必要性を提唱し、多くの導入企業で成果を上げている。

「海外トレーニー制度」と「海外インターン派遣」グローバル人材育成の明日はどっちだ

グローバル人材の育成方法として注目されている施策の1つに「海外トレーニー制度」がある。企業が若手・中堅社員をトレーニーとして一定期間、自社の海外拠点等へ派遣する制度である。ウィル・シードは早稲田大学トランスナショナルHRM 研究所と共同で、海外トレーニー制度に関する調査を実施。調査結果から明らかになった実態や課題を踏まえ、同制度の効果向上を目的とした「海外トレーニー支援サービス」の提供や、「海外インターン派遣」の開発を手掛けている。

企業のグローバル人財戦略ニーズに応え『Generalist』が提供するグローバルタレントマネジメント

企業のグローバル化が進む中で、人財管理もグローバル規模で戦略的に行うことが必要となってきており、その1つのキーワードとしてタレントマネジメントが挙げられる。このような背景を踏まえ、東芝ソリューションの『Generalist』は、2013 年度から対応を進めていく。今回、同社の技術担当の三田村律子氏に、タレントマネジメントに対する各社の要望と、それに応える『Generalist』のタレントマネジメントについてお話を伺った。

『JMAM eラーニングライブラリ』と『Generalist/LM®』の進化が生み出す新しい学習スタイル/クローバルモバイルラーニング

「全122 コースが定額で1年間、学び放題」が好評の『JMAM e ラーニングライブラリ』(以下、ライブラリ)。「スマホ・タブレット端末対応」「多言語化対応」と進化を続け、社会人の学びにグローバルモバイルラーニングという新しいスタイルを提示している。ここでは『ライブラリ』の進化とそのシステムと運用を支える東芝ソリューションの『Generalist/LM®』の進化を紹介し、グローバルモバイルラーニングの今を伝える。

異質交流の場としての『ワークアウト』がイノベーション創出の土壌を作る

日本企業がグローバル競争の中で勝ち残っていくには、絶えずイノベーションを創出していかなければならない。しかし、凝り固まった発想からはイノベーションは生まれない。どうすれば、新しい自由な発想を得て、イノベーションを生み出すことができるのか。今回、株式会社HR インスティテュートの狩野尚史氏に“発想の飛ばし方”についてお話を伺った。

多様な人材が集まり、互いに高め合う中央大学ビジネススクール

かつてないスピードで進行する企業のグローバル化やビジネスのボーダーレス化が叫ばれる中では、個人も安閑としてはいられない。ビジネスパーソン一人ひとりがこれまで以上に知識やスキルを高めていかなければ、キャリアアップなど到底望めないだろう。こうした中で、ビジネススクールが改めて注目を集めている。その1つ、中央大学ビジネススクールは、社会人のみを対象とした「経営戦略リーダー」を育成する専門職大学院。今回、同校の中島豊教授と卒業生の皆さんに、ビジネスパーソンの学びについてお話を伺った。

グローバルビジネスに必須の「知的財産戦略」専門職大学院で知財プロフェッショナルの育成を

企業活動において知的創造が重視される時代になっている。それだけに、発明やアイデア、意匠などの知的財産を企業の戦略と結びつけて保護したり活用するといった「知的財産戦略」の重要性も高まっている。そこで求められるのが、会社の知財戦略を担うプロフェッショナルの存在だ。こうした人材を養成しているのが、東京理科大学専門職大学院 イノベーション研究科 知的財産戦略専攻である。教授の藤野仁三氏に、企業における知財戦略を担う人材育成の必要性について聞いた。

ワンワード論語 第11回
「仁」

誰もが耳にしたことのある「仁」。その中身は何なのでしょうか。また、果たして職場で活かせるものなのでしょうか。『論語』の最重要ワード「仁」を学んでいきましょう。

社労士に聞く“職場あるある” 管理職のもやもや解決 第4回
「SNS社員!」

円滑な職場運営は管理職の重要任務の1つ。けれども、さまざまな人が集う職場では日々問題が起こります。中には、手を出しにくいデリケートな問題も。かといって、放っておくと大事に発展することもあります。どうすべきか、もやもやと悩んでしまう管理職も多いことでしょう。ここでは、社労士のところによく持ち込まれる管理職の悩みをピックアップ。人事にも把握しておいてほしい、解決方法を紹介していきます

人材教育最前線 プロフェッショナル編
人財開発の仕事は医療と同じ 問題の分析から解決への処方

人財開発の仕事を医療と重ね、「人財開発部門は、人・事業・組織に関する医師という気概を持って仕事をしています」と語るのは、人事総務本部人財戦略部 主管の森邦夫氏だ。現場に踏み込み、人・事業・組織などのあらゆる視点を考察して解決の糸口を探る。「新入社員の頃の私は、定年まで気楽に働ければいいと思っていた」と笑顔で答えながらも、森氏の仕事ぶりは人財開発部門の枠を越えたものだった。長年の現場経験が形づくる、同氏にとっての“人財開発部門のあるべき姿”とは何か、話を聞いた。

「意」を起点とした個と組織の連環開発『JMAC D.C.』 経営を支える人材・組織づくりについてディスカッションを!

日本の産業界の発展とともに歩んできた国内最大級のコンサルティングファーム、株式会社日本能率協会コンサルティング(以下、JMAC=ジェイマック)。同社には経営戦略、マーケティング、R&D、生産など各領域の多彩なプロフェッショナルがいる。中でも、人づくり・組織づくりのプロ集団である人材・組織開発コンサルティング事業本部が提唱しているのが、「意」を起点として個と組織を開発する新しいアプローチ『JMACD.C.』だ。これについて、同社人材・組織開発コンサルティング事業本部 本部長の伊藤晃氏にお話を伺った。

TOPIC①
MALLラーニングイベントレポート
ソフトバンクグループ流
研修開発・内製化プロセスの探究

リーマンショック以降、もっぱらコスト削減の要請から「研修を内製化する」「社内講師を育てる」という動きに社会的関心が高まってきている。そこで今回は、2013年4月26日、経営学習研究所(MALL)と、日立ソリューションズの共催により大盛況のうちに執り行われた標記セミナーの模様をダイジェストでお届けする。

TOPIC②
ダイヤモンド社創立100周年記念講演会 レポート
教育と人材育成でイノベーションを起こせ!
― 世界標準のリーダーシップの育て方―

2013年4月17日、ダイヤモンド社創立100周年記念講演会が開催された。基調講演には、アジアとアフリカ10カ国で780万人以上の子どもたちに、読み書き能力と読書習慣を育成するための活動を続ける 「ルーム・トゥ・リード(Room to Read)」創設者兼共同理事長のジョン・ウッド氏が登壇。続くパネルディスカッションでは、次代の日本を支える人材を育成するリーダーたちによる、活発な議論が交わされた。

ここから始める! ポジティブメンタルヘルス 第3 回
組織活性化のポイント
健康の増進と生産性の向上の両立に向けて

依然として悩ましい職場のメンタルヘルス問題。“ 未然防止”が重要になる今、人事部門がどう考え方を見直し、動けばいいかを、すぐ使える具体的なツールも含めて紹介する連載です。

人事の職場拝見! 第30回
国際興業グループ
旧体質からの脱却でめざす
次世代の自立・変革型人材の育成

国内外に約40 のグループ会社を有し、幅広い事業を展開する国際興業グループ。時代の変化に伴う人材強化が目下の課題だ。年功序列から脱却し、成果評価とのバランスを探る中で、“国際興業らしさ”を失うことなく教育や研修施策に変化を与える人事課の取り組みを紹介する。