月刊誌『人材教育』2013年09月号

今月の特集は、他者を思う心で組織を導く『リーダーの人間力』です。

変化が激しく、仕事が高度化・複雑化した現在、もはや過去の成功パターンは通用しません。先の見えない時代には、多くの人が不安を感じ、自分の行く末が心配になります。
そこで、リーダーは、自分のことではなく全体のことを考え、より良い未来をつくろうと動きます。その姿が、周囲に希望を与え、行動を促すといえるでしょう。

こうした他者を思いやる心こそが、リーダーの人間力といえるのではないでしょうか?
本特集では、どうしたらそのような心が育まれ、人間力を高めることができるのかを探りました。

人材教育 The Movie ~映画でわかる世界と人~ 第12回
『レ・ミゼラブル』

「レ・ミゼラブル」 2012年 英国 監督:トム・フーパー

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第6回
今学ばずしていつ学ぶ?統計学!

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
“くせもの”も“猫”も活かす!
顧客への真心と柔軟性を持つ両備流人材・組織づくりとは

規制緩和による競争激化やモータリゼーションによる利用客の減少など、公共交通を取り巻く環境は厳しい。そうした中にあって、着実に業績を伸ばしているのが、岡山県の両備グループだ。猫の「たま駅長」で有名な和歌山電鐵もその傘下である。同グループを率いる小嶋光信代表は、経営破綻した地方の公共交通の再生を請け負い、次々と成功させた「地方公共交通の救世主」としても知られる。社会・顧客・社員の幸せを追求することが企業の使命だと語る小嶋代表に、人づくりへの思いを伺った。

特集
他者を思う心で組織を導く
リーダーの人間力

未来が不確かな世界では、誰もが不安を感じる。その不安から、希望へと、視点を変えることがリーダーの役割である。リーダーの他者を思い、組織を思い、行動する姿を見た時、人の気持ちは変わる。リーダーの人間力とは、究極的には他者を思う、無私の心である。その心をどのように育むのかを本特集で探った。

Opinion 1 謙虚さが人を育てる
偉人を知ることで学ぶリーダーの「人間力」

作家の北康利氏は、『白洲次郎 占領を背負った男』『同行二人 松下幸之助と歩む旅』『福沢諭吉 国を支えて国を頼らず』など、大きな仕事を成し遂げ、人間的にも魅力をたたえた先人たちに関する評伝で名高い。そんな北氏に、時代を超えて普遍的な「リーダーの人間力」とは何であるのか、ビジネスパーソンがリーダーとして人間力を高めるためにできることなどを伺った。

Opinion 2 企業人としての「人間力」
リーダーをめざそう
「志」次第で誰でもなれるのだから

カリスマも、強さも、絶対的な条件ではない。むしろ弱くても良きリーダーとなって部下や組織を成長へと引っ張っていける。そう語るのは、ザ・ボディショップやスターバックスコーヒーなどでCEOを務め、リーダーシップを執ってきた岩田松雄氏だ。  リーダーシップは生まれつきの資質ではなく、人間力を育むことで誰でも高めていけるもの。あらゆる組織がリーダーを求めている今、全ての人がリーダーをめざすべきであるし、誰でもなれるという。自らの経験をもとに、今までになかったリーダーシップ像を岩田氏が語る。

Column グローバルな突破力を持つ若きリーダーに聞く
バングラデシュから始まる
世界を変える「最高の授業」

リアル版・漫画『ドラゴン桜』(三田紀房作)といえばピンとくる人もいるだろう。原作は落ちこぼれを東京大学に合格させる、元暴走族教師の話だ。  世界には優秀な頭脳を持ちながら、貧困のため大学に行けない子どもが大勢いる。彼らを救おうと立ち上がったのが、e-Education Project代表の税所篤快氏。早稲田大学4年生、弱冠24歳が世界に支援の輪を広げている。  若者たちが思わず惹き込まれる新しいリーダーシップ像を追った。

CASE.1 アクセンチュア リーダーがリーダーから学ぶ 経営トップからマネジャーへ
「私塾」でつなぐ力

「DNAが薄まる」業務拡大に伴い人員が倍増したコンサルティング企業が鋭敏に感じ取った危機。DNAを核に人と人のつながりを取り戻すには――。  「私塾」という場で、リーダーが次のリーダーと語り合うことで縦・横・斜めのコミュニケーション力を培い、アクセンチュアらしさをつないでいく。同社の取り組みを追った。

CASE.2 大和ハウス工業 カギは仕組みと現場力
カリスマリーダーの経営哲学を受け継ぎ
人間力を組織で強化する

1955年に資本金300万円で創業、以来半世紀余りで、売上高2兆円を達成した大和ハウス工業(以下、大和ハウス)。強力なリーダーシップで同社を日本有数の企業に育て上げたのが、創業者の石橋信夫氏とその後継者である現会長の樋口武男氏だ。2人のカリスマ経営者の経営哲学を継承することで、人間力のあるリーダー育成を目指す同社の取り組みを紹介する。

CASE.3 日本航空 危機を乗り越える
新たな判断基準を策定し、
使命を再発見する「人間力」

経営破綻したJAL再建のため、会長として迎えられた、京セラ、KDDIを創業した稲盛和夫氏。稲盛氏といえば、アメーバ経営や、企業家を育てる「盛和塾」などで知られている、日本を代表するプロ経営者である。そのリーダーシップのもと、みごと就任2年目には過去最高益を記録、V字回復を実現する。稲盛氏が行った人間力を基盤にした意識変革に迫る。

若手社員の「インナーリーダーシップ」開発が
企業活性化への近道

リーダーシップ開発といえば、管理職層を対象に行うのが一般的だ。そんな中で、若手社員からのリーダーシップ開発を行い、成果を上げている人材育成企業がシェイクである。同社が重視しているのは“やらされ”型ではなく“やりがい”型のリーダーシップ。その要となるのが「インナーリーダーシップ」の開発だ。インナーリーダーシップの必要性や、その育成ポイントなどについて、取締役の犬尾裕史氏に聞いた。

業務にITを利活用する
社会人のための国家試験「iパス」

情報処理推進機構(IPA)が実施する「iパス(ITパスポート試験)」は、情報処理の促進に関する法律に基づく経済産業省の国家試験。社員の人材育成のツールとしての活用や、採用活動の指標として活用している官庁や企業も多く、iパスを社員教育に活用している企業では、社員一人ひとりのITリテラシ向上による業務の改善・生産性向上やビジネスへのIT活用が図れると好評だ。2009年の試験開始以来、応募者は45万人を超えており、職種や業種、年代を問わず、幅広い層が受験しているという。

ワンワード論語 第13回
「言」

ビジネスに限らず、人生で最も失敗を呼び込みやすいものなのに、頼らざるを得ないのが、発言や文章などを意味する「言」です。

社労士に聞く“職場あるある” 管理職のもやもや解決 第6回
「ソー活に協力する社員!」

円滑な職場運営は管理職の重要任務の1つ。けれども、さまざまな人が集う職場では日々問題が起こります。中には、手を出しにくいデリケートな問題も。かといって、放っておくと大事に発展することもあります。どうすべきか、もやもやと悩んでしまう管理職も多いことでしょう。ここでは、社労士のところによく持ち込まれる管理職の悩みをピックアップ。人事にも把握しておいてほしい、解決方法を紹介していきます。

人材教育最前線 プロフェッショナル編
教え合う風土と当事者意識がつくる
「300年成長する企業」の礎

トップセールスマンとして、営業現場の第一線で活躍していた源田泰之氏。同氏の人事の道は、予想もしていなかった突然の異動から始まった。だが、常に自分が果たすべき役割と向き合い、どんな時も目の前の課題に全力で取り組んできた。販売スタッフ研修をつくるために、自ら店頭に立ち接客を体験。経営者育成をめざし、他社の有能な経営者たちを次々と訪問――。強い当事者意識があるからこそ、自ら行動せずにはいられない。そんな源田氏が見つめているのは30年、300年先のソフトバンクの姿だった。

調査会社によるグローバル調査レポート 第1回
「世界の市場でリーダーシップを発揮するには?」
(Leading in a Worldwide Market)

信用度の高い調査会社やコンサルティング会社によって、ワールドワイドに行われた調査を不定期に紹介する「グローバル調査レポート」。第1回の本稿は、「優秀なグローバルリーダーはどのように選抜され、育成されているのか」について、2013年1月、Leadership Research Institute(LRI)が世界約2,000名のマネジャーや人材育成担当者を対象に行った調査のレポート「Leading in a Worldwide Market」から、その一部を紹介する。

TOPIC
女性の活躍推進とマネジメント改革のあり方
―キャリア観の多様化から考える人材戦略―

ライフ・ポートフォリオとアクシアの共催により、「女性の活躍推進から見えてくるこれからのマネジメント」と題するセミナーが2013年6月27日に開催された。このセミナーは、「女性活躍」の枠組みにとどまらず、そこから見えてくる働き手のキャリア観の変化や組織運営のあり方を考える「マネジメント改革」も視野に入れたもの。育児休暇制度の延長等が検討され、女性の働き方や活かし方にますます注目が集まる中、何が女性活躍推進のカギとなるのか。同セミナーの模様をレポートする。

ここから始める! ポジティブメンタルヘルス 第5回
部下のメンタルヘルスに良いマネジメント・悪いマネジメント

依然として悩ましい職場のメンタルヘルス問題。“未然防止”が重要になる今、人事部門がどう考え方を見直し、動けばいいかを、すぐ使える具体的なツールも含めて紹介する連載です。

人事の職場拝見! 第32回
社員の活力が企業の成長力
人材育成チームが起こす組織風土改革

今いる人材を大切に、磨き、鍛えて、新たな未来と事業に“創造と挑戦”を繰り広げているセイコーエプソン。「社員一人ひとりの成長が、会社の成長」という信念を体現するために人材育成のチームが取り組んだのは、教育・育成の枠を超えた組織風土改革だった。