月刊誌『人材教育』2013年11月号

ITの発展により、人々の働き方や関わり方は大きく変化しました。
スマートフォンや小型タブレットが一般に十分普及し、
さまざまなアプリや学習サイトが生まれている今、
企業は、遠隔地同士での教育や、必要に応じてオリジナルの
教育コンテンツを安価に提供することが可能になりました。

しかし、ITの真価は、個々人が能動的にかかわってこそ発揮されます。
コンテンツ提供だけに終わらせず、いかに能動的な姿勢を持ってもらうか――

今号では、ITをどのように企業に取り入れることが効果的なのかを紹介します。

連載 人材教育 The Movie ~映画でわかる世界と人~ 第14 回
『ミリオンダラー・ベイビー』

「ミリオンダラー・ベイビー」 2004年 米国 監督・音楽:クリント・イーストウッド

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第8回
「発想力」が成否を分ける時代

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
“木登り型”の世界を見晴らすプロ集団をつくれ!

血球計数分野で世界シェアNo.1の地位を獲得しているシスメックス。血液や尿、細胞など検体検査全体の領域では世界トップ10に位置する。「検査」をキーワードに、医療機器、試薬、サービス&サポートなど幅広く事業を展開してきた。採用や育成もユニークだ。会社と人材がいつでもどこでも出会える「世界面接」などの試みを続けている。グローバル人材が互いに混ざり合い、視野を広げ、刺激し合う場づくりについて話を伺った。

特集 デジタル化は何を変えるのか モバイル・ラーニング

インターネットの登場は、もう1つの新しい世界を出現させた。その新しい世界の中に入って行き、自分からアウトプットを、すなわち批判にさらされることを覚悟して、多くの人とかかわっていくかどうか――。それにより、その人の可能性は大きく変わる。人材開発担当者は、ぜひ、この世界に足を踏み入れて企業教育に還元できるものを見つけてほしい。

OPINION 1
行為者が尊敬される社会をつくる
能動的にITとかかわる個人が形成する新しい学びの世界

今、デジタル情報技術は単なるツールの域を越え、人材教育を劇的に変化させている。この現代の「読み書きそろばん」を能動的に使いこなし、ITリテラシーを武器として生産性を上げる人と、抵抗や批判を繰り返す人との間のデジタル格差は広がるばかり。IT学習の効果についての先端的な調査と研究を重ねてきたデジタルハリウッド大学大学院の佐藤昌宏教授が、今まさに起こっている変革、さらに近未来の学びの姿を示す。

OPINION 2
メディアに規定される思考
デメリットの把握がより良いeラーニング活用に

「いつでも、どこでも、何度でも」。そのアクセス性や双方向性の高さから、手軽に利用されるようになったeラーニング。企業教育を大きく飛躍させる可能性がある一方で、Webでの学びにはネットならではの課題もある。その長短を知ることで、eラーニングを真に活用することができるのだ。

Column 1
Evernoteが引き起こす
企業と個人のオープン化

インターネットの発展により、考えられないほどの情報を個人が手にしている。その情報社会においてITツールを使いこなす重要性が増しているが、どうしていいのかわからない人も多い。そこで、本記事ではツールを提供する企業―― “外部脳”と呼ばれる『Evernote』の開発・提供を行う――Evernote社にどのような未来を実現したいのかを聞き、ITツールの本質を紹介する。

CASE.1 小倉第一病院
高いITリテラシーを基盤に自分たちでつくり、自分たちで学ぶ 基本情報現場に溶け込むモバイルラーニング

福岡県北九州市にある医療法人真鶴会小倉第一病院は、医療業界でいち早く、2004年より職員教育にeラーニングを導入した。さらに2009年からは新入職員全員にモバイル端末を配付、モバイルラーニングの実践を通じて、職員の学習意欲向上などの効果を生んでいる。これからの企業教育のあり方や、企業におけるモバイルラーニング推進に際してのヒントを学ぶべく、モバイルラーニング先進事例を取材した。

CASE.2 千葉県立袖ヶ浦高等学校
生徒を信頼しモラルを育てる
生徒も教員も変えるITを活用した学びのあり方

千葉県立袖ヶ浦高等学校情報コミュニケーション科では、全生徒に1人1台、iPadを必携させ、あらゆる科目でITを自然な形で活用し、日々の授業を実践している。「2012年度日本e-Learning Award」において、県立高校にして並みいる先進企業を抑えて大賞を受賞したことからも、その取り組みの先進性が伺える。同校のこれまでの取り組みと、生徒や教員に生じた変化を紹介する。

Column 2
変わる個人の学び
ソーシャルラーニングが学生の起業を支援

「3分動画でマスターする初心者向けプログラミング学習サイト」と銘打った、「ドットインストール」。プログラミングをかつてないほどに身近にすることをめざすこのサイトには、専門性や高いハードルは感じられない。こうしたソーシャルラーニングを活用し、在学中に起業を実現した学生の事例を紹介する。

これからのHRシステムに必要なのはタレント・マネジメントではなく「タレント・エキスパンション」

多くの企業ではERP をはじめさまざまなIT システムが活用されている。それらのデータとHR システムを連携させることによって得られる有効な情報を基に、個々の人材のタレントをさらに伸ばし、企業の成長へと結びつけていく「タレント・エキスパンション」のコンセプトのもと、他のシステムとの連携機能を高めたHR ソリューションを提供するサムトータル・システムズ。同社のソリューションの強みについて、代表取締役社長の平野正信氏に聞いた。

外国語が話せるようになる近道はモバイルによる隙間学習で「外国語漬け」になること

外国語を習得するには語学スクールに通うというイメージが強いが、最近はスマートフォンやタブレット端末などを利用したオンライン学習サービスを導入する企業が増えている。いつでもどこでも学習でき、スクールに通うよりもコストパフォーマンスが高い点が注目されているのだ。オンライン言語学習のソリューションを提供するロゼッタストーン・ジャパンでは、今年上期の法人部門の売り上げが前年の2 倍に伸びているという。多くの企業に導入される理由について、同社コンサルタントの島津敦好氏に聞いた。

オンラインで行う組織開発自律型組織、自律型人材を育むTREEダイナミクス

オンラインで行う組織オンラインで知識やスキルを習得する学習方法はe ラーニングとしておなじみだが、オンラインで自律型組織や自律型人材を育んでいく仕組みは珍しい。その新しい仕組み= TREE ダイナミクスを提供しているのは、Be & Do。本稿ではTREE ダイナミクスのコンセプトとサービス内容を紹介し、学術的な裏付けについて兵庫県立大学 政策科学研究所の開本浩矢所長にお話を伺った。開発自律型組織、自律型人材を育むTREEダイナミクス

スマホ・タブレットで学べるワンコイン英会話『eサラダ』忙しいビジネスパーソン向けの法人コース開設

『music.jp』『ルナルナ』等のモバイルコンテンツ配信事業で有料会員数日本一の上場企業、エムティーアイ。同社はこれまで蓄積してきた多くのノウハウを活かして、PC・スマホ・タブレットで学べるワンコイン英会話『eサラダ』を立ち上げ、好評を博している。そして今回、ついに忙しいビジネスパーソンを対象にした法人向けコースを開設。企業のグローバル化が課題とされる現在、注目を集めている。『e サラダ』法人向けコースについて、同社取締役副社長の種野晴夫氏にお話を伺った。

パワーポイント資料がワンクリックでマルチデバイス対応のeラーニングに!低コストでスピーディな現場教育を実現

「自前の研修資料を使ってコストをかけずにすぐに研修がしたい」「手軽に各部署で自由にe ラーニングコースをつくりたい」̶こうした企業の研修ニーズに応えるのが、e ラーニング最大手のネットラーニングが提供する教材作成ツール「かんたんe ラーニング」だ。社内で作成したパワーポイント資料を、ワンクリックで簡単にe ラーニング化して研修を実施することができる。オリジナル研修を大規模に・スピーディに・低コストで実施したい企業に最適なサービスと言えそうだ。

モバイル環境で英会話スクールをフル活用隙間時間を利用して効率的に英語を習得

海外進出を加速させる多くの日本企業において、ボトルネックとなっているのが従業員の英語力だ。英語習得の方法として一般的なのは英会話スクールへの通学だろう。しかし、日常業務に追われる中で通学時間を定期的に確保するのは容易ではない。そこで今注目されているのが、タブレット型端末などを利用したモバイル環境での英会話学習だ。1,500 社以上のグローバル企業にオンライン英会話スクールを提供するEF Englishtownで教材開発を担当するブライアン・マッケイ氏に、オンライン英会話学習の有効性について聞いた。

スマホ・タブレット端末対応コースが続々開講!さらに進化するeラーニングライブラリ

日本能率協会マネジメントセンターの『e ラーニングライブラリ』(以下、ライブラリ)が好評を博している。「全125 コースが1年間定額で使い放題」というスタイルが支持されて、2010 年のサービス開始以来、大幅に導入企業数を増やしており、コース数も増えてさらに使い勝手が良くなっていると評判だ。特に近年のスマートフォン・タブレット端末の急速な普及を受けて、スマホ・タブレット端末対応コースが増えていることも人気の理由の1つ。“いつでも・どこでも・何度でも”学習できる、進化するライブラリについて同社の宇山りみ子氏、本間秀一氏にお話を伺った。

eラーニングを成功に導くための5つのポイント

東芝ソリューションの『Generalist/LM』は、日本国内におけるLMS 市 場で4年連続シェアNo.1※ を誇る人材育成ソリューション。「クラウド」「グ ローバル」、そして「モバイル」に対応し、学びたい人がいつでも学習でき る場を提供している。今回、同社の小野慎一氏にe ラーニングを成功に導 くポイントについてお話を伺った。

連載 ワンワード論語 第15 回
「敬」

いつでも、どこでも、人として見失ってはいけない心、それが「敬」です。ではその心を、オフィスでどう用いればいいのか学びましょう。

連載 社労士に聞く“職場あるある” 管理職のもやもや解決 第8 回
「退職する社員」

円滑な職場運営は管理職の重要任務の1つ。けれども、さまざまな人が集う職場では日々問題が起こります。中には、手を出しにくいデリケートな問題も。かといって、放っておくと大事に発展することもあります。どうすべきか、もやもやと悩んでしまう管理職も多いことでしょう。ここでは、社労士のところによく持ち込まれる管理職の悩みをピックアップ。人事にも把握しておいてほしい、解決方法を紹介していきます。

連載 人材教育最前線 プロフェッショナル編
真のグローバル企業へと導く人材力の形成

アジアを中心に世界18カ国に製造および営業拠点と5万3,000人の従業員を持つミネベア。海外従業員は5万人を超え、海外生産・販売比率は8~9割を占める。だが、人事総務部門 人材開発部 部長の小田原達郎氏は、「日本的な企業色が強く、真のグローバル企業としての成長はこれからだ」と語る。ダイバーシティが拡大する中で、技術力・製品力といった従来のビジネスの勝ちパターンだけでは通用しなくなるという。「これまで培った経験をつぎ込み、集大成にしたい」。めざすのは、「人材力」という新たな強みの確立だった。

「能率手帳」から「NOLTY」(ノルティ)へブランド刷新による新たな魅力を探る

日本能率協会マネジメントセンターは、1949 年の誕生以来、多くのビジネスパーソンに愛用されてきた手帳ブランド「能率手帳」を「NOLTY」(ノルティ)へ刷新した。同社は歴史のある手帳のどこを変え、どこを変えなかったのか。「NOLTY」の新たな魅力について、同社NPB 事業本部の二宮昌愛氏にお話を伺った。

グローバル調査レポート 第3 回“日本人らしい”グローバル・リーダー育成のススメPDI Ninth House A KORN/FERRY COMPANY

第3回のテーマは、「日本人グローバル・リーダー育成」についてである。元PDIジャパンの社長として10年にも及ぶ日本人リーダーの育成経験を持つケイ・L・コッター氏は、「グローバル・リーダーシップには実はスタンダードがあるが、日本ではあまり教育されていない」と語る。事実、諸外国とのリーダーシップを比べた調査結果を見ると、日本人リーダーの課題が浮かび上がる。では、どうしたらいいのか。コッター氏がデータとともに、具体策を述べる。

連載 ここから始める! ポジティブメンタルヘルス 第7 回
職場で対応に困るうつ病事例の特徴と対応のポイント

依然として悩ましい職場のメンタルヘルス問題。“ 未然防止”が重要になる今、人事部門がどう考え方を見直し、動けばいいかを、すぐ使える具体的なツールも含めて紹介する連載です。

連載 人事の職場拝見! 第34回
ビームス
昨日を超える今日をつくる
クリティカル思考で生み出す“考える人材”

洋服から家具、雑貨、飲食まで幅広く展開するビームス。日本の若者に人生を楽しむためのライフスタイルを提案し続けている。そんな同社の人材開発部がめざす人材育成とは、これからを担う若手社員の可能性と多様性を引き出す研修と風土づくりだった。