月刊誌『人材教育』2014年02月号

滝川クリステル氏のオリンピック招致プレゼンが発端となり、流行語大賞にも選ばれた「お・も・て・な・し」。きめ細やかな日本人の心配りやおもてなしの心は確かに、世界でも類を見ない高付加価値のサービスを可能にし、評価されています。

一方で、それを売りとするはずの日本のサービス産業は、課題も多く抱えています。 以前からサービス業の生産性は、他の分野と比べ低いと言われてきました。 低賃金や人材雇用の問題、また昨今では食品偽装問題や、 アルバイト店員の悪ふざけSNS投稿が取り沙汰されました。

こうしたサービス業が抱える問題は、人材の育成と無関係ではありません。 本特集では、そうした課題と、日本の「おもてなし」の本質を再確認しつつ、 国内外の顧客に求められ続けるおもてなし人材・組織のつくり方を考察します。

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第11回
「経済小説」に大いに注目すべし

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
異質な仕事や人、本との出会いが、
環境変化を乗り越える人格を磨く

王子グループの持株会社制への移行により、王子ホールディングスの「印刷情報メディアカンパニー」の中核会社として生まれ変わった王子製紙。新聞用紙事業、印刷・出版用紙事業、情報用紙事業を承継し、2012年10月に事業を開始した。国内需要の成熟や少子高齢化、そして電子化の潮流──多くの企業が直面する壁を「人材力」とコストダウン戦略で越え続ける同社。市場環境の変化をバネに、新時代の人材を育てる術を、代表取締役社長 渕上一雄氏に伺った。

特集
日本のサービス産業を支える
おもてなし人材を育てる

「おもてなし」という言葉が流行しているが、日本が秀でているはずの「おもてなし」の本質とは何なのか。グローバルを見据えたビジネスとして、おもてなしを戦略化することはできるのか。そして、顧客に求められ続けるサービス・もてなしができる人材・組織のつくり方とは──。

OPINION 1 本質は何か
テクニックではないおもてなしの土台は“教養”

2013年の流行語大賞にも選ばれた「おもてなし」。しかし、そのあるべき姿はよくわからないという人がほとんどだろう。理想的な「おもてなし」とは何か。また、それを行うために何が必要なのか。マーケティングやCSに詳しいコンサルタントの岡本正耿氏に聞いた。

OPINION 2 おもてなしと戦略
カギは“売り”の明確化と組織への忠誠心

サービス産業の生産性を上げる方法として、主要サービス企業の顧客満足度調査や、先進事例の公表・表彰を行っているのが「サービス産業生産性協議会」だ。先進事例に見られた共通点や、調査から明らかになってきた生産性とおもてなしのバランスを決めるポイント、今後の日本のおもてなしがめざすべき方向性について聞いた。

CASE.1 ヤマト運輸
感動体験を共有
仕事の原点を見つめ直し
おもてなしへの内発的な動機づけを高める

今や社会的インフラとなっている宅配便。その元祖がヤマト運輸の「宅急便」だ。1976年の誕生以来、「お客様のために」という信念のもとに次々と新たなサービスを生み出し、国内シェアトップを維持し続け、アジアへも市場を広げている。そのサービスを支えているのは、全国約4,000カ所の拠点で働く約15万人の社員たちだ。全国一律のサービスを提供するこれらの人材は、どのように育成されているのだろうか。

CASE.3 コングレ
おもてなしの輸出に必要なもの
国際会議を成功させる“おもてなしディレクション”を形式知に

48年ぶりに日本で開催された「国際通貨基金・世界銀行年次総会(IMF・世銀総会)」(2012年10月)。188カ国の財務相・中央銀行総裁ら1万人を超える参加者を集めるこの世界最大級の国際会議を、会場のレイアウト、装飾、ボランティア運営、都内3会場間の車両移動から警備に至るまで、一手に取り仕切り、ニッポン的おもてなしで彩った企業が株式会社コングレだ。そのビジネスを支えるおもてなし人材の育成について伺った。

Column
亭主と客の双方でつくり出す
茶道から見る日本のおもてなし

ここまで企業の目線から、さまざまな「日本のおもてなし」の姿を見てきた。だが、その源流――「日本文化の中で生きるおもてなし」とは何か。本稿では、「茶道本来無流儀」「秘伝開放」を掲げる茶道の一派、「大日本茶道学会」を通して、茶道の世界から今一度、「おもてなし」の本質を探る。

今、グローバル化社会で求められている
Jプレゼンスアカデミーの『おもてなし英語』

キャプランが提供するJプレゼンスアカデミーの研修カリキュラムは、多くの企業から高い信頼を得ている。その中でも、今、非常に注目されているのが『おもてなし英語』研修。そもそも「おもてなし」とは何か、それを英語ではどのように伝えればよいのか。今回、Jプレゼンスアカデミーの研修企画部部長を務める田中聡子氏と、インストラクターの伊東絹子氏に、「おもてなし」の心と『おもてなし英語』について、お話を伺った。

特別企画 KAIKA カンファレンス 第一弾
HRD JAPANがKAIKAカンファレンスに進化
~個の成長、組織の活性化、組織の社会性に目を向ける~

1982年から開催されてきた「HRD JAPAN(能力開発総合大会)」が、今年から新たに「KAIKAカンファレンス」として生まれ変わった。従来の組織をベースとした能力開発(HRD)の領域にとどまらず、個の成長・組織の活性化・組織の社会性を同時に実現するKAIKAの考え方をベースに、既成の枠を超えて新しい知の融合から応用点を探る場を提供する。オープニングでモデレータを務める伊藤良二氏が、KAIKAカンファレンスの背景にある企業と人事の今後の課題を、経営戦略の視点から語る。

ワンワード論語 第18回
「憂」

「志」を持って進んでいくと、いくつかの「憂」、悩みが出てきます。この悩みとどう向き合っていけばいいのかを学びましょう。

社労士に聞く“職場あるある” 管理職のもやもや解決 第11回
「自転車通勤社員」

円滑な職場運営は管理職の重要任務の1つ。けれども、さまざまな人が集う職場では日々問題が起こります。中には、手を出しにくいデリケートな問題も。かといって、放っておくと大事に発展することもあります。どうすべきか、もやもやと悩んでしまう管理職も多いことでしょう。ここでは、社労士のところによく持ち込まれる管理職の悩みをピックアップ。人事にも把握しておいてほしい、解決方法を紹介していきます。

人材教育最前線 プロフェッショナル編
個の能力を組織の力に変える 自ら考え、行動する仕掛けづくり

2008年に創業100年を迎えた貝印で、新たな100年をつくる人財の育成を支えているのが、管理本部 総務人事部 チーフマネージャーの齋藤由希子氏である。「常に自然体で背伸びせず、今自分がやるべきことを着実に進めていけば、そこに結果がついてくると信じています」。派手な人事戦略も、数年先までの大きな施策もない。ただ社員たちと目線を合わせ、日々、現場の動きを見ながら、次に取り組むべきことを探っていく――。貝印が基本とする「社員が自ら考え、工夫し、動いていく仕掛けづくり」について、齋藤氏に伺った。

TOPIC 1
COOL JAPAN ~日本のこれから~おもてなしグローバリゼーションセミナーレポート
日本から世界への究極の発信「おもてなし」を極め、世界に誇れる日本へ

日本ならではの創造的な産業やサービスが、“クールジャパン”として世界で高く評価される中、同じく日本オリジナルと言える「おもてなし」の精神や、その真心から生まれたサービスも、クールジャパンの「コンテンツ」の1つとして、注目を集めている。こうした中、「COOL JAPAN ~日本のこれから~ おもてなしグローバリゼーションセミナー」と題するセミナーが開催された。日本の「おもてなし」を今後海外に向けて発信し、さらに強化していくためには、何が必要なのか。一部をレポートする。(開催日:2013年12月3日 主催:キャプラン Jプレゼンスアカデミー 会場:パソナグループ本部)

TOPIC 2
MALLラーニングイベントレポート
OJTの再創造!?: 僕らは“イマドキのOJT”の仕組みをつくることにした!

かつては日本企業のお家芸と言われたOJTだが、失われた20年を経て、「OJTが現場で機能しなくなった」と言われるようになって久しい。そんな中、大手広告代理店の博報堂では、数年前からOJTの再構築に取り組んできたという。2013年12月2日、東京ユビキタス協創広場CANVASにて主催:経営学習研究所(MALL)と共催:内田洋行教育総合研究所によって開催されたセミナーの模様をレポートする。

TOPIC 3
eラーニングアワード2013フォーラム
教育情報化はどこまで進むか?2015年までに情報端末「1人1台」をめざして

日本の教育情報化は、韓国やシンガポールなどアジア諸国からも遅れを取っているといわれている。日本で教育情報化がなかなか進まなかった理由は何か。それを打開するためには何が必要なのか。そして、今後の教育情報化の進展により、未来の学校や教育の姿はどう変わっていくのか。2013年11月22日、eラーニングアワード2013フォーラムの基調講演の様子をレポートする。 (主催:eラーニングアワードフォーラム実行委員会/フジサンケイビジネスアイ 会場:ソラシティ カンファレンスセンター)

JMAM通信教育優秀企業賞 表彰企業事例報告 東海大学
自己啓発を活用し、環境変化に向けて
自ら判断し、行動できる人材を育成

創立以来70年以上にわたり、建学の精神に基づき「強い使命感と豊かな人間性を持った人材」を輩出してきた東海大学。学園を取り巻く環境が変化する中、時代に即した大学運営に取り組むべく、自己啓発を通じて、自ら主体的に行動できる人材を育成している。

JMAM通信教育優秀企業賞 表彰企業事例報告 村上開明堂
多彩なテーマがそろう通信教育で
自ら学び、行動できる“人財”を育成

自動車用バックミラーの製造で国内トップシェアを誇る村上開明堂。明治15年の創業以来、カンテラ、建築用ガラス、鏡、バックミラー、そして光学産業分野と、常に時代のニーズを敏感に捉えてものづくりを進化させてきた。2012年に創業130年を迎えた同社は、経営理念を刷新。グローバル化への対応や新分野への進出を加速すべく、教育体系を見直し、社員の育成に力を入れている。その基盤となっているのが、20年前から導入している通信教育だ。

調査レポート 「eラーニング活用に関する調査報告書(2014年1月)」から
eラーニング導入企業急増の背景とその有効活用方法を探る

昨今、eラーニングを新たに導入する企業が急増している。eラーニングは、「いつでも、どこでも、何度でも」学習できる教育ツールとして、これまでにも注目されていたものの、ここまで加速度的に導入が進むものとは予想されていなかった。急増の理由は何なのか?日本能率協会マネジメントセンターでは、その理由を明らかにし、導入実態を明確に把握すると共に、eラーニングの有効な活用方法を考察するため、全国的な実態調査を実施した。

ここから始める!ポジティブメンタルヘルス 最終回
いきいき職場づくりに向けた展開

依然として悩ましい職場のメンタルヘルス問題。“ 未然防止”が重要になる今、人事部門がどう考え方を見直し、動けばいいかを、すぐ使える具体的なツールも含めて紹介する連載です。

人事の職場拝見! 第37回
一貫したキャリア教育で自立性を養う
組織の成果と成長につなげる人財育成

「人」に基盤を置いた経営のもと、“求める人物像・目指すべき人財”を明らかにしたツムラ。「社員を大切にし、その成長を支えることが組織の成長につながる」を念頭に、社員自らが自立・自律的な働き方を考えながら、将来を描くことを支援するキャリア教育に力を入れている。