月刊誌『人材教育』2014年04月号

特集1
部長を育成するということ

昨今、日本企業の「部長」が、その本来的な役割――事業戦略を立案し推進したり、 長期的な視野で部門の課題を解決する等――を果たせておらず、 課長のようになってしまっている、という声が聞かれるようになってきました。
別の言葉で言えば、部長は「部門管理者」ではなく、「部門経営者」であるべきですが そうした役割を伝えるはずの教育の機会を、部長に与えていない企業も少なくないようです。
そこで特集1では、部長が「部門経営者」の役割を担えるようになるために必要な能力やスキルと その支援・育成の方法について考えていきます。

特集2
企業のための外国語学習2.0

現在の「グローバル化」とは何を意味するのでしょうか?
ITや物流の発展により、世界中の人と協働することが可能になった今、 世界はより狭くなり、自分とは異なる文化を持つ人とも接点を持ち、 コミュニケーションをとる必要が出てきました。
そうした中、お互いを理解するツールである「語学」は、ますます重要度が増しています。 人材開発部が社員の語学学習を支援するために何ができるのか、先進事例を紹介します。

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第13回
マネジャーも読んでおきたい!「新人向け書籍」

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
他社と違う発想を生む考え抜く環境づくりとタテヨコ思考法とは

34年間勤めた日本生命を58歳で退職し、2008年、60歳の時「子育て世代の保険料を半分に」を旗印にライフネット生命保険を開業。当時は「還暦ベンチャー」と話題になった。2012年には開業からわずか4年足らずで東証マザーズ上場、5年目で契約件数15万件、売上高59億円に達するという驚異的な成長力により、黒字化も視野に入っている。同社の人材に求められるのは「考える力」だと語る出口治明会長に、社員の採用方法や育成の考え方について聞いた。

特集1
部門管理者から部門経営者へ
部長を育成するということ

「部長」と聞いて、あなたはどんな人を想像するだろうか。昨今、日本企業の職場から、「うちの部長はまるで課長のようなことをしている」という声が聞かれるようになった。部長が、「長期的視点での取り組み」ができていなかったり、「広い視野や高い視点から課題を設定していく力が不足」※していたりと、本来的な役割を果たせていないのだ。しかし、組織と人が成長していくためには、まず第一に部長が「部門管理者」ではなく「部門経営者」としての役割をしっかりと果たさなくてはならない。研修等々でその役割を再認識してもらう必要があるが、課長への教育に比べ、部長昇格以降に教育や支援を行う企業は少ない傾向にある※。では、日本の部長たちが果たすべき本来的な役割とはどんなもので、その役割を果たすには、どのような能力やスキルが必要なのか。本特集では、先進事例やオピニオンの知見から、今、強化すべき部長への能力開発施策や支援策を明らかにする。 ※共にリクルートマネジメントソリューションズ「昇進・昇格実態調査2009」より。部長任用後に役割・能力開発研修を実施している企業は56.4%、課長任用後は83.3%(調査対象:従業員1000名以上の160社)。

OPINION 1 部長をイノベーションの主人公に
元気な部長が経営をワンランクUPさせる

昨今の部長職は、職位が狭められ、本来の力を発揮しにくいと言われる。だが、部長こそイノベーションの芽を見出し、次世代の柱へと大きく育てることができる役職だ。近著『みんなの経営学』で、全ての人が教養として経営学を学ぶことの有用性を説く話題の経営学者が、日本企業の再浮上は“部長の活躍”にかかっていると語る。

OPINION 2 部長昇格後の成長は本人次第?
部長が役割を果たすために必要な能力と機会とは

部門責任者である部長の役割とは、本来どのようなものであり、その役割を果たせるようにするには、どのような支援が必要なのか。数々の企業の部長研修に講師として携わる渡邊則彦氏に聞いた。

COLUMN 多様な職務経験を持つ現役女性部長が語る
部長が持つべき俯瞰的視点はどのように身につけられるのか

部長が「会社の一社員」としての視点を卒業し、持つべき視点とはどんなものか。そうした視野を持つために部長、そして人事・人材開発部に求められるものとは何か。人事と広報を経験し、部長として10年のキャリアを持つJTB総合研究所の波潟郁代氏に話を聞いた。

CASE.1
綿密なフィードバックを繰り返す
アクションラーニングで戦略構築力を徹底強化

総合商社の双日は、部長職を「成長の要となる重要なポジション」と捉え、部長育成を重視している。具体的な施策としては、2007年に導入した「新任部長研修」と、2011年から行っている「戦略構築力強化研修」の2つがある。2012年には、後者の対象範囲を人事総務部と主計部をはじめ、管理部門にも広げた。その具体的な内容と、背景にある考えとは。

CASE.2
情熱、方向性、そして夢――
部長の“経営者品質”を高める研修とは

2011年10月、住商情報システム(SCS)とCSKが合併し誕生した「SCSK株式会社」。「グローバルITサービスカンパニー」として、システム開発からITインフラ構築、ITマネジメント、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)まで、幅広いITサービスを提供している同社では、合併を機に、「部長研修」を中心に据えた社員教育に注力している。その内容と、背景にある考え方を取材した。

成果を創出する経営者を育てるヒューマンクエストの
“泥臭い”「ビジネス×アスリート」型育成プログラム

ビジネスにアスリート育成やチーム力強化の手法を用いた「ビジネス×アスリート・トレーニング」が注目を集めているヒューマンクエスト。同社代表取締役の大西みつる氏は、社会人野球の監督を務め、また大手自動車メーカーの人材開発において日米で次世代リーダー育成を推進してきた異色のコンサルタントである。今回、大西氏に部門経営者の育成方法について、お話を伺った。

処方箋がない“部長職育成”に多彩なコース群で応える
JMAMの管理職育成プログラム

“これさえやっておけば大丈夫”という、定番のプログラムが存在しない部長職研修。研修を企画する担当者にとっても、自分自身が経験したことのない上位職の研修だけに頭を悩ますところだ。日本能率協会マネジメントセンター(以下、JMAM)では、豊富な管理職研修プログラムを有し、部長職研修に対するニーズの変遷も把握したうえで、その企業に合った部長職研修を提案している。今回、同社研修ラーニング事業本部の田崎洋氏に、近年の部長職研修の傾向や、実際の部長職研修の様子についてお話を伺った。

特集2
企業のための外国語学習2.0

グローバル化の進展により、海外と仕事をする機会が増えている。海外と仕事をするうえで必要なものは、何も特別なことではない。仕事ができることであったり、人との信頼関係をつくることであったり……。それらは、実は日本国内で求められるものと変わらないという考え方もある(小誌2013年7月号特集「グローバルマインドセット」参照)。だが、求められるものが同じだからこそ、相手の国の言語ができるかどうかで差がつくとも言える。これからのビジネスでは語学力の有無によって大きな差がつくことを、人材開発部がまず認識すべきだ。そして、自社の社員にそのことを伝え、学習する環境を整えていくことで、自社あるいは個々の社員にとっての競争力を高めることになるだろう。今、企業は、どのように語学学習の環境を整えていけばいいのか。先進事例を交えて、新しい考え方、すなわち語学学習2.0を紹介する。

OPINION 1 「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」への転換
世界的価値連鎖の時代

なぜ、語学力が必要なのか。なかなか本気で学習に取り組めない人が多いのは、世界の変化を肌で実感できない人が多いからではないか。トップコンサルタントとして、日本と欧州で活躍してきた琴坂氏に「グローバル化」の意味と、語学が必要な理由、人事の役割を聞いた。

CASE.1
全員でやり遂げる
世界企業となる!社内公用語英語化のこれまで

2010年2月の「朝会」(社員全員参加の会議)で、三木谷浩史社長が宣言した「社内公用語英語化」。2カ月後には、その朝会や執行役員・取締役会議が英語化していたというフルスピードで進化してきた同社の取り組みと、現在について聞いた。

CASE.2
全社を挙げての語学啓蒙活動
10年先を見据えて自己啓発を促す中国語人材育成

世界各地でエンジニアリングビジネスをリードする日揮。同社では、2012年に「中国語/中国ビジネス啓蒙活動」を全社を挙げてスタートした。今後のビジネスにおいて、強固となるであろう中国との関係性を見据えてのことだ。「中国語人材育成」という経営からの要請に、チームワークで応える事務局メンバーから話を聞いた。

グローバル・ビジネスで「すぐに使える」語学力!
Jプレゼンスアカデミーが提供する実務に直結する語学研修

キャプランの研修サービス/Jプレゼンスアカデミーは、大手航空会社の教育機関を発祥として30年以上にわたり積み上げた実績が高い評価を受けている教育ブランドだ。コミュニケーション、マネジメント、そしてグローバルの3つを軸とした豊富な研修カリキュラムを提供しており、その中でもグローバル、とりわけ語学研修に関する問い合わせがここ数年急増しているという。そこで今回、同社の語学研修の特徴について、Jプレゼンスアカデミー事業本部の縣 勇介氏、ダグラス・ブレーメン氏にお話を伺った。

対話トレーニングד中国語漬け”の環境で「中国語実践的対話力」を習得

英語を母国語とする人口は5億3,000万人。それに対して、中国語を母国語とする人は13億7,000万人に上る。話者人口と使用地域からみれば「グローバル言語」と言える中国語だが、英語に比べて教育メソッドの研究開発は遅れていた。そんな中、北京で10年近く日本企業の中国語研修生をサポートしてきたショーバが、研修生の要望も組み入れ、独自の学習メソッドを開発。北京で好評を得ているプログラムを海外初の直営校となる日本橋校で提供している。柔軟な学習スタイルと多彩なコースで企業の多様なニーズに応えている。

接客英語や文化の違いを学び外国人ゲストへの応対品質を高める
「リーダー育成講座 おもてなし英語」

東京オリンピックの開催が決定し、海外からの来客増が見込まれる中、ゲストを迎える側には英語での接客品質の向上が求められる。そこで、神田外語グループのブリティッシュヒルズでは、英語と接客という自社の強みを活かした新たな研修プログラムとして、「リーダー育成講座 おもてなし英語」を開発した。宿泊施設などのサービス業はもちろんのこと、ビジネスで外国人ゲストを迎える機会の多い企業・団体や個人にとっても要注目のプログラムだ。

英語4技能全てを測定可能
さらに進化を続けるTOEIC®プログラムの今

英語の能力を測定するテストとして、ビジネスシーンに完全に定着しているTOEIC®テスト。さらに、話す・書くといったアウトプット能力を測定するTOEIC®スピーキングテスト/ ライティングテスト(以下、TOEICSW テスト)を合わせると、英語の4技能全てを測定できる。さらに本年1月からはTOEIC SWテスト 団体特別受験制度に新モバイルシステムが導入され、より使い勝手のよい、企業のニーズに合った形で企業内での実施が可能となった。そこで今回、日本でTOEICプログラムを実施・運営する国際ビジネスコミュニケーション協会(以下、IIBC)の原田賢治氏に、進化し続けるTOEIC プログラムについてお話を伺った。

“楽しく習慣化”、“これなら取り組める”ビジネス英語通信教育リニューアル

語学ビジネス市場が拡大する中、市場に新規参入する事業者も増加しており、各社のサービスの差別化が注目されている。そうした中で、日本能率協会マネジメントセンター(以下、JMAM)は、“使えるビジネス英語”にこだわった通信教育コースを開発した。今回、同社通信教育事業本部 販売促進部の斎木 輝之 氏と、同コース開発担当の舟津 一郎 氏に、ビジネス英語のポイントや、それを身につけるための学習法について話を伺った。

大人気英語講師 デイビッド・セイン氏に聞く!
グローバル時代に求められる英語の能力と学習のコツ

ビジネスパーソンにとって英語の能力向上は必須となった。しかし、日本人は学生時代に英語を学んでいるにもかかわらず、苦手意識を持つ人が少なくない。どのように英語を学び直していけばよいのか?多数のベストセラーを持つ人気の英語講師、デイビッド・セイン氏に、英語を学ぶコツについてお話を伺った。

グローバル調査レポート 第6回
ASEANでの事業展開を成功に導くマネジメント
~現地と共に進化する経営に向けて~

日本企業のこれからの成長戦略のうえで、ますます注目度が高まるASEAN地域。ものづくりの拠点のみならず、販売市場としても、多くの日本企業が事業の拡大を進めている。ASEAN地域で事業を展開する中で、企業はどのような課題に直面しているのか。そして、現地の力を活かし、事業を成功させるために必要なマネジメントのあり方とは何か。日本能率協会(JMA)がASEAN地域3カ国を対象に行った調査結果から、そのヒントを探る。

中原淳の学びは現場にあり! 第24回
ハイヤー並みのタクシーで差別化
運転手たちのモチベーションアップ

2020年に東京オリンピック開催が決定し、観光都市としての魅力を高め、訪れる人々を「おもてなし」しよう、という機運が高まりつつある東京。その最前線に立っているのがタクシーだ。首都圏最大のタクシー会社、日本交通では、同料金でハイヤー並みのサービスを受けられる「黒タク」を導入し、他社と差別化を図っている。タクシー運転手のやる気を引き出す仕組みを取材した。

ワンワード論語 第20回
「楽」

誰もが仕事に限らず、何事も楽しい気持ちで取り組みたい、楽しいことは長く続けたいと思うものです。今月は、その「楽」について学びましょう。

社労士に聞く“職場あるある” 管理職のもやもや解決 第13回
災害が起きたら?

円滑な職場運営は管理職の重要任務の1つ。けれども、さまざまな人が集う職場では日々問題が起こります。中には、手を出しにくいデリケートな問題も。かといって、放っておくと大事に発展することもあります。どうすべきか、もやもやと悩んでしまう管理職も多いことでしょう。ここでは、社労士のところによく持ち込まれる管理職の悩みをピックアップ。人事にも把握しておいてほしい、解決方法を紹介していきます。

人材教育最前線 プロフェッショナル編
成長への意欲を引き出し現場で育てる環境づくり

何事にも自ら進んで積極的に行う「自発」、自分自身を管理する「自治」、そして、自分が置かれている立場・役割・状況をよく認識する「自覚」の『三自の精神』を行動指針に掲げるキヤノン。その『三自の精神』を根底に、「現場での成長を推進、加速するために研修や教育プログラムがどのようにサポートできるかという視点に立ち、考えている」と話すのが、人事本部 人材開発センター 部長の狩野尚徳氏である。会社の発展と社員の成長を支えていたのは、狩野氏の「人は現場で育つ」という、揺るぎない信念だった。

TOPIC ワークライフバランスフェスタ東京 2014 レポート
なぜ取り組む? どうすれば進む?
社会の「支え手」を増やすWLB

2014年1月29日、東京国際フォーラムにて、東京都主催による「ワークライフバランスフェスタ東京2014」と題するイベントが開催された。本イベントは、企業の第一線でワークライフバランス(WLB)の取り組みを行っている人物を招き、「ワークライフバランスの意義」「働きやすい職場」について問い直すというものだ。なぜ企業と個人はワークライフバランスに取り組むべきなのか、どうしたら取り組みが進むのか。その理解の一助となるイベントの模様をレポートする。

社内研修内製化のプロセスを網羅した
人事必携の書『研修開発入門』

コスト要因による経営からの要請で、企業研修の内製化が進んでいる。しかし「教えること」のノウハウを組織で共有できず、属人化されてしまっているケースが少なくない。こうした中、効果的な研修を設計し実施するための入門書『研修開発入門』が発売され、注目を集めている。著者である教育学者の中原淳氏と、編集を担当したダイヤモンド社の間杉俊彦氏に、同書の狙いや内容についてお話を伺った。

佐川急便を中核としたグループが共通の昇格要件として
“eラーニングライブラリ®”を導入
SGホールディングス事例

佐川急便を中核とした企業群で構成されている、SGホールディングスグループ。「デリバリー」、「ロジスティクス」、および自動車整備事業や不動産事業等、さまざまな事業分野でビジネスを展開している。グループでは、支店長、部長などのグループマネジャー(以下、GM)共通スキルの習得を目標に、そのひとつ前の役割である店長、課長などのマネジャー(以下、M)を対象として日本能率協会マネジメントセンターのeラーニングライブラリ(以下、JMAM、ライブラリ)を導入している。SGホールディングスのライブラリ活用法について、人事部の田中冬樹氏、久保あすか氏にお話を伺った。

4月から新しいことを始める人に人気の「4月始まり」手帳
「NOLTY(ノルティ)」「PAGEM(ペイジェム)」のラインアップが充実

新入社員が入社したり、新年度を迎える企業も多いこの時期、書店や文具店では4月始まりの手帳が販売されている。手帳の老舗、日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)でも、昨年に能率手帳からブランド変更した「NOLTY(ノルティ)」や女性向けの「PAGEM(ペイジェム)」が4月始まりの手帳を豊富なラインアップで展開している。4月始まりの手帳のメリットや、同社のラインアップの特長などについて、NPB 事業本部 販売促進部長の田中幸男氏に聞いた。

人事の職場拝見! 第39回
クライアントの課題=自社の課題
体系的教育プログラムで促す現場改善力

ベネッセコーポレーションのインハウスコールセンターの独立分社化で設立されたTMJ。アウトソーサーとしてコールセンターやバックオフィス業務等のBPO事業を展開する同社には、クライアントに付加価値の高いソリューションを提供するための同業他社にはない育成の仕組みがある。