月刊誌『人材教育』2014年08月号

8月号の特集は「アジア現地法人の人材育成」です。

製造拠点から消費市場としての魅力が増すアジア。
モノづくりでアジアに足がかりをつくってきた日本企業にとって、モノをつくって売る市場として軸足が移ってきています。

そうした中、これまでの生産技術移転だけではなく、 マーケティングや販売技術、さらには現地で研究開発する仕組みを備えなければ、 グローバル化で先行する欧米企業には太刀打ちできません。

さらに、有望な巨大市場に成長するアジアで戦うには、卓越したグローバル人材の有無がカギとなります。

その人材をどう育てるのか、3人のオピニオンと3社の事例から探ります。

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第17回
才能よりも重要?「意志力」について考えてみる

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
世界への挑戦で試される会社と上司の度量

同社は、通貨処理機──金融機関の出納業務を効率化するシステムや、スーパーのレジの自動釣銭機等の国内トップメーカーだ。 日本一から世界一への飛躍をめざし、海外へ事業の拡大を進めている。 2018年には創業100周年を迎える同社の尾上広和社長に、事業戦略の実現に必要な人財と、その育成について聞いた。

特集1
日本企業再生のカギを握るアジア現地法人の人材育成

製造拠点から消費市場としての魅力が増すアジア。 モノづくりでアジアに足がかりをつくってきた日本企業にとって、モノをつくって売る市場として軸足が移ってきている。 そうした中、これまでの生産技術移転だけではなく、マーケティングや販売技術、さらには現地で研究開発する仕組みを備えなければ、グローバル化で先行する欧米企業には太刀打ちできない。 有望な巨大市場に成長するアジアで戦うには、卓越したグローバル人材の有無がカギとなる。 その人材をどう育てるのか、3 人のオピニオンと3 社の事例から探る。

OPINION 1 日本人駐在員に求められる能力
ローカル社員が評価するパフォーマンスの高い上司の特徴とは

日本企業のアジア新興国を含む海外オペレーションが拡大する中、そのオペレーションを担当する専門家や責任者、いわゆる「グローバル人材」の不足が叫ばれている。この「グローバル人材」という言葉は2008年のリーマン・ショック以後、頻繁に使われるようになったと言う白木三秀氏に、日本人駐在員に必要とされる資質やスキル、育成上の課題について語ってもらった。

OPINION 2 「現地化」と「グローバル化」で育成は変わる
アジアで信頼関係を築く3つのマインドセットとは

成長著しいアジア新興国への進出が重要視される中、日本人駐在員の育成にも、ローカル人材の育成にも課題を抱えている日本企業が多いのではないだろうか。また、風土や文化、価値観、習慣などの違いから、現地の人と不必要な摩擦を起こしてビジネスが停滞、頓挫してしまうケースも散見される。中国やインドをはじめ、アジア各国における人材マネジメント事情に詳しい九門氏に、こうした課題解決の考え方や具体策を聞いた。

OPINION 3 ASEANにおける人材育成を考える
アジア重視の姿勢が顕著な日本企業の人材育成の課題と対策

中国に始まった日本企業のアジア進出は、今ではタイをはじめとするASEAN諸国へとターゲットが急速に拡大している。その流れに対処するための人材育成は日本企業にとって大きな経営課題だ。ASEAN諸国、とりわけタイのビジネス事情に詳しい野元氏が、日系企業のアジア地域でのビジネス展開および人材育成上の課題と対策について語る。

CASE.1
NEC
海外事業拡大を見据えた育成策
入社1、2年目社員を海外派遣し社内にグローバル化への変革意識を醸成する

モノづくり企業から社会ソリューション事業で世界に挑戦する企業に変貌するNEC。その事業を遂行していくにはグローバルで戦う意識の醸成だ。入社1、2年目社員から海外研修を実施するなど、急速に進むグローバル化に対応する同社の人材育成策を担当者に聞いた。

CASE.2
日立金属(タイ)
日本人赴任者の人選に現地人スタッフの意向を反映させる

現地化を徹底する――。日立金属のグローバルマネジメントの流儀だ。現地スタッフをマネジャーとして任用し、日本人駐在員は彼らのコーディネーターの役割に徹する。こうした仕組みを回すカギが「お互いの信頼関係をいかに築けるか」だと説く同社タイ法人社長の人材育成術とは。

CASE.3
ヤマハ・ミュージック・マニュファクチュアリング・アジア(インドネシア)
現地社員が「成長する喜び」を実感する会社

現地人マネジャーたちがつくったフィロソフィー「仕事に対する喜びと誇りをもつ」が息づくヤマハ・ミュージック・マニュファクチュアリング・アジア。このことが、自発的に現地スタッフが学び合う風土を醸成している。皆が学びあう職場では、どんな仕組みが機能しているのだろうか。

シンガポールを拠点にアジア現地ビジネスを人材開発の側面から支援

“人材開発プロフェッショナルファーム”として知られるセルム。同グループのCELM ASIAはその名の通り、アジア地域における現地経営幹部・リーダー育成とHRD 体系構築などの人材開発ソリューションをテーラーメイドで提供している企業だ。今回、CELM ASIAの田口佳子氏、小笠原尚史氏に、アジア現地法人の人材育成についてお話を伺った。

中原淳の学びは現場にあり! 第26回
「耳」を養う研修、台本にない「なにか」を探る現場
テレビの中で育つアナウンサーの学び

テレビやラジオで活躍するアナウンサー。 フリーのアナウンサーも増えていますが、 ほとんどは就職活動を経てテレビ局に入社した 社員アナウンサー、“局アナ”です。 的確にニュースを伝えたり、臨場感溢れる実況を行ったり、 個性を発揮して番組を盛り上げたり…と、 テレビ、ラジオ番組に欠かせない存在であるアナウンサーたちは どのように育っているのでしょうか。

船川淳志の「グローバル」に、もう悩まない! 本音で語るヒトと組織のグローバル対応 第4回
「多様な他者」に対峙するために

多くの人材開発部門が頭を悩ませる、グローバル人材育成。 グローバル組織のコンサルタントとして活躍してきた船川氏は、 「今求められているグローバル化対応は前人未踏の領域」と前置きしたうえで、だからこそ、 「我々自身の無知や無力感を持ちながらも前に進めばいいじゃないか」と 人材開発担当者への厳しくも愛のあるエールを送る。

ワンワード論語 最終回
「驕」

成功したり、自信がついてくると同時に芽吹いてくるのが、「驕」の心。 これはあなたの実績を台なしにするほどの強烈なマイナスパワーを有しています。

社労士に聞く“職場あるある” 管理職のもやもや解決 第17回
「無断欠勤する社員」

円滑な職場運営は管理職の重要任務の1つ。けれども、さまざまな人が集う職場では日々問題が起こります。中には、手を出しにくいデリケートな問題も。 かといって、放っておくと大事に発展することもあります。 どうすべきか、もやもやと悩んでしまう管理職も多いことでしょう。 ここでは、社労士のところによく持ち込まれる管理職の悩みをピックアップ。 人事にも把握しておいてほしい、解決方法を紹介していきます。

人材教育最前線 プロフェッショナル編
提言できる人事が個人、組織と社会を変えていく

企業コンサルタントから転身し、人事として日本企業の成長を後押しするAIG富士生命保険の人事部長、古川明日香氏。コンサルタントとしての経験があるからこそ見えてくる現場が抱える課題や、「人事」という組織そのものの問題を、経営者と現場の双方の目線から探る。自身の付加価値を追求し、「提言する人事」として、同社で確立しようとしている新たな育成体制は、単なる研修プログラムや仕組みではない。社員一人ひとりの成長のタイミングを捉え、タイムリーに教育の機会を提案する古川氏ならではのものである。

グローバル調査レポート 第8回
~在シンガポール日系企業拠点の現状と課題~
カギは採用・リテンション強化と役割・責任権限の明確化

ASEAN地域への日系企業進出が加速する中、シンガポールに「統括拠点」を設置し、本社機能の一部を移転するケースが増えている。こうした中、統括拠点で実現すべき経営戦略を支える組織・人事機能の強化は、大きな経営課題となっている。本稿では、マーサーが実施したサーベイの分析結果から浮き彫りとなった日系企業の在シンガポール統括拠点における組織・人材マネジメント施策の最新動向と、課題を乗り越えるためのポイントをレポートする。

TOPIC『人材教育OPINION セミナー』
研修の幅を広げる新しいワークショップデザイン入門セミナー
若手ワークショッパーがワークショップ実施のコツを伝授

誰もが一度は「ワークショップ」を体験したことがあるだろう。しかし、その目的や方法を正しく理解したうえで実施され、意図する効果が引き出せているだろうか。本セミナーは、小誌2014年3月号で対談した(52ページ「若手研究者対談ワークショップにまつわる深ーい誤解」)、舘野泰一氏、安斎勇樹氏を講師に、その基本的な考え方やデザインの仕方について、実際にワークショップ形式で学ぶものである。当日の様子を紹介する。 開催日:2014年5月26日  会 場:ベルサール新宿グランド コンファレンスセンター 講 師:舘野 泰一 氏 (立教大学経営学部 助教) 安斎 勇樹 氏 (東京大学大学院情報学環 特任助教)

連載 人事の職場拝見! 第43回
自発的な学びのカルチャーが広がるモチベーションが体現できる機会の提供

世界的な製薬メーカー、グラクソ・スミスクライン。その日本法人は、学びの機会の法則「70:20:10(仕事上の経験:対話:研修)」を教育のベースとしながら、日本独自の戦略としては次世代の経営を担う高い意欲とリーダーシップ力を持った人財を育てる仕組みづくりに挑んでいる。