月刊誌『人材教育』2015年02月号

【特集1 これからの「働きがい」】
企業と個人がWin・Winの関係を築くためのカギが「働きがい」です。

昇給も難しいこの時代、働きがいは会社へのロイヤルティやよりよい仕事をしようという意欲の源泉となります。
とはいえ、ビジネスパーソンのライフスタイル、価値観は多様化し、
一人ひとりが望む働き方もひとくくりにはできなくなりました。

一方、形ばかりのワークライフバランス施策に終わってしまうケース、
“ライフ”を偏重するあまり能力開発が置き去りにされてしまうケースも少なくありません。

時代と共に変わる働きがいに、人事はどう対応すべきなのでしょうか。実情と対策を徹底取材しました。


【特集2 スキルとしての語学力】
中国、ASEAN、インドの日系企業の現地スタッフにアンケートを行った、ある調査※によると
ショッキングな結果が明らかになっています。

「日本人ミドル・マネジメントが現地ミドル・マネジメントより高く評価される項目は、ほぼゼロ」というもので、
その最大の理由は語学力や現地文化理解の欠如とのこと。

特に、語学力は全ての土台となりますが、育成の秘訣はあるのでしょうか。

一人ひとりの学習意欲に火をつけ、グローバル人材を育てる仕組みをご紹介します。

※オピニオン白木三秀氏(早稲田大学 政治経済学術院 教授)記事に詳細あり。

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第23回
「デザイン思考」デザインをビジネスに活かす

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
伸びるのは、好奇心を胸に何事にも学ぶ、輝きを持つ人材

自動車用・産業用各種電池、停電時にビルや通信・交通などのインフラシステムを一時的にバックアップする電源システムなど、社会を支える製品の製造・販売を行うGSユアサは、持株会社ジーエス・ユアサ コーポレーションの事業子会社である。 その両社の代表取締役社長を務めるのが、依田誠氏だ。 依田氏は1972年、旧日本電池に入社後、海外を中心にキャリアを重ね、2006年に社長に就任。その後、経営統合に伴う難しい局面を、強いリーダーシップで引っ張ってきた。 さまざまな課題をクリアし、2013年度には過去最高の業績を達成した依田社長が描く、今後必要とされる人材像とは。

特集 これからの「働きがい」

多様化する「ワーク」「ライフ」「価値観」に対応する ビジネスパーソンのライフスタイル、価値観は今や十人十色。 一人ひとりが望む働き方もまた、ひとくくりにはできなくなった。 こうした多様化に対応しつつ、働く意欲や挑戦心、成長実感、さらに仲間意識を育むためにはどんな仕組み、工夫が必要なのか。 カタチばかりの施策で終わらせず、一人ひとりの思いに応えつつ能力開発につなげる仕組みや風土づくりについて考察する。

OPINION 1
仕事は「やりたいこと」の道具
一人ひとりの働きがいの源泉を探り個別に応える時代

働きがいの源泉は“ワーク” だけにあるのではない。 家庭や趣味など仕事以外の領域まで広げて、“ライフ”の視点から働きがいを考えることが重要だ。 一人ひとりで異なる働きがいを個別にサポートすることが、仕事に対する意欲や会社への帰属意識を高めることにつながるはずだ。

OPINION 2
ちょっとした工夫で職場は変わる
“ゆとり”と“認め合い”で回り始める「働きがい」の好循環

ゆとりが失われた職場では、プレイングマネジャーが増え、OJTが機能しない。 したがって、若手も成長を阻まれる。 目先の効率性にとらわれず、長い目でゆとりを持って働き、職場でそれを認め合うことが、結局は働きがいや成長につながる──と宮原淳二氏は言う。 あの手この手で「働きがい改革」を進める事例を紹介しよう。

CASE 1 アサヒビール
働きがいのある組織の源泉
自社商品へのロイヤルティと会社に対する信頼

「働きがい」について調査を行うGreat Place to Work®Institute Japanの 「働きがいのある会社ランキング」で、2007年から2012年まで 6年間連続でベスト10入りしたアサヒビール。正社員離職率も1%未満と低い。  従業員が意欲的に働けるよう、どのような取り組みを行っているのか。 人事部長の杉中宏樹氏に聞いた。

CASE.2 SCSK「働きがい」の基本はワークライフバランスにあり経営トップが社員を巻き込み「働き方」を改革

ダイバーシティ、人材育成、健康管理など、合併前から「働きがい」を高めるためのさまざまな仕組みを構築してきたSCSK。 しかし、大切なのは個別の施策より、ワークライフバランスそのものの向上、と悟る。 長時間労働が当たり前だったIT 業界において、労働時間を大きく減らし、ワークライフバランスの改善に努力した同社の取り組みを探る。

CASE.3 東ソー
仲間意識、挑戦、成長実感──
ホワイト企業ランキング1位
日本一“辞めない”会社

全世界に29の拠点を有する総合化学メーカー、東ソー。 新卒社員の入社3年後離職率は、ほぼゼロ%。 社員たちが辞めない理由は、きめ細かな絆づくり、支え合い、そして常に挑戦できる風土にあった。グローバルレベルで進化しつつも、昔ながらの日本企業のよさを貫く工夫、仕組みとは。

おわりに
働きがいを生み出すキーワード
~「ゆとり」「一体感」「個別対応」

働きがいは、仕事の“ 中” だけでなく“外”にもある――。 時代と共に変化する一人ひとりの働きがいに、企業、人事はどう対応すべきだろうか。 ポイントをまとめた。

特集2 スキルとしての語学力

ビジネスパーソンの語学教育の必要が叫ばれるようになって久しい。 だが国際的に見ると、日本人の語学力はいまだに高いとはいえない。 いったい、どんな教育が効果的なのか。 もちろん、TOEIC受験の義務づけや、英語・中国語研修の充実化は大切だ。 とはいえ、与えっぱなしの教育では効果もいまひとつである。 そこで本特集では自ら学ぶ意欲に火をつける仕組み、工夫を紹介する。

OPINION
日本人派遣者が現地で評価されるには
英語力+コミュニケーション力を改めて考え直す

グローバル競争が激化し、ビジネスパーソンにとって語学力が必須のスキルと言われるようになって久しい。 しかし、実際には今も語学力不足に起因するさまざまな問題が発生し、日本企業の国際競争力を低下させている。 なぜ英語やコミュニケーション力に注力しなければならないのか。

CASE.1 NTTデータ
“How to study English”ではなく、
“Why study English”の理念
語学習得の真の意味を全社員に問い続ける

国内システムインテグレーション最大手のNTTデータ。 大型M&Aにより大きくグローバル化を進めており、すでに世界41カ国以上で事業を展開している。 「語学のみの研修体系は設けていない」という同社の独自な英語教育方針について聞いた。

CASE.2 日本たばこ産業
カギは自ら学びたいという「渇望」
学習意欲を刺激する制度を構築

海外でのM&Aを積極的に展開し、たばこ市場では世界第3位のグローバル企業となった日本たばこ産業(JT)。 海外事業のウエイトをいっそう高める中で、日本人社員の語学力強化策をどのように展開しているのか。

忙しい社員の語学習得に最適な
eラーニング「ロゼッタストーン」

語学を習得するには、語学スクールや講師派遣がベストな選択と考える企業が多いようだ。しかし、そんな従来の常識を覆すのが、世界中で利用されているオンライントレーニングプログラム「ロゼッタストーン」である。 日本でもすでに約600 社が採用している。企業におけるロゼッタストーンの導入メリットについて、日本における法人販売代理店であるアシストマイクロの宮園陽平氏に聞いた。

大手企業も続々乗り換え時間と場所を選ばない
オンライン英会話がこれからの主流に

日本企業にとって喫緊の課題であるグローバル対応。もはや英語はビジネスパーソンにとって必須のスキルとなっており、企業の語学研修も盛んに行われている。しかし、中には事業所同士が離れている、工場が各地にあり集合研修が難しいなどの理由で、英語研修を実施できずにいる企業も少なくない。そこで今回、時間と場所を選ばないマンツーマンのビジネス英語研修を提供し、急成長を遂げているレアジョブ英会話の金澤雅賢氏、ルイス・ダ・シルヴァ氏に最新のビジネス英語研修の状況についてお話を伺った。

国内業務にも効く
「グローバル標準の仕事の仕方」

グローバル教育の真の狙いは、「働く国、働く相手の国籍が違っても、仕事を円滑に進められる力」を身につけることだ。語学教育は、その一役を担うことは確かだが、グローバル教育の目的、体系について、あらためて考えてみたいものだ。数々の日本企業のグローバル人材育成施策について調査を続けてきた日本能率協会マネジメントセンター(以下、JMAM)の堀尾志保氏にお話を伺った。

連載 中原 淳の学びは現場にあり 第29回
「みて、触れて、考える」を実践する看護師の育成法
大学病院の看護師さんたちの学び

少子・高齢化と共に、医療の高度化が進む日本では看護師のニーズが高まり、医療現場では看護師不足が問題になっています。 そうした中、若手看護師の育成は看護の現場における課題のひとつ。 そこで、看護師の育成に力を入れる東京大学医学部附属病院の看護部を訪ね、看護師さんたちの現場の学びについて取材しました。

船川淳志の「グローバル」に、もう悩まない!
本音で語るヒトと組織のグローバル対応 第10回
グローバル人材アセスメントのヒント

多くの人材開発部門が頭を悩ませる、グローバル人材育成。 グローバル組織のコンサルタントとして活躍してきた船川氏は、「今求められているグローバル化対応は前人未踏の領域」と前置きしたうえで、だからこそ、「我々自身の無知や無力感を持ちながらも前に進めばいいじゃないか」と人材開発担当者への厳しくも愛のあるエールを送る。

負けないマネジャーのための孫子 第5回
チームの組織力を高めるには

組織の業績を上げるには、特定の社員に頼るのではなく、メンバーの「組織力」によってめざすのがベターです。 では、どうすれば組織力は発揮させることができるのでしょうか。

社労士に聞く“職場あるある”管理職のもやもや解決 第23回
悪い報告をしてくれない社員

円滑な職場運営は管理職の重要任務の1つ。けれども、さまざまな人が集う職場では日々問題が起こります。中には、手を出しにくいデリケートな問題も。 かといって、放っておくと大事に発展することもあります。 どうすべきか、もやもやと悩んでしまう管理職も多いことでしょう。 ここでは、社労士のところによく持ち込まれる管理職の悩みをピックアップ。 人事にも把握しておいてほしい、解決方法を紹介していきます。

人材教育最前線 プロフェッショナル編
「ビジネス力」と「人間力」を現場感のある施策で育む

「人材育成の仕事は開発や営業と違い、表舞台で脚光は浴びない。ただ学んでいった人たちが活躍してくれればいい。育成部門の役割とはそういうもの」と語るのは、クリナップ 人事部 人材育成担当部長の国井清史氏である。クリナップは2009年に創業60周年を迎え、企業理念の刷新と共に教育制度の再構築に着手。国井氏は体系づくりの中核を担い、さらに自ら先頭に立ち運用を軌道に乗せてきた。「最後は人を育てて、会社に恩返しをしたい」。そこには、自身の経験と知識を形にした育成の仕組みとこだわりがある。

JMAM 通信教育優秀企業賞 表彰企業事例報告 マツモトキヨシホールディングス
「マツモトキヨシWAY」に基づき段階的に教育機会を提供し次世代のリーダーを育成

「美と健康の分野(ヘルス&ビューティー事業)」に特化した経営戦略で「売上高1兆円企業」をめざすマツモトキヨシホールディングス。同社は「社員一人ひとりが成長することで、会社が成長する」という信念に基づき、自己啓発を能力開発の柱の1つに据えている。加えて、通信教育とアセスメント試験を昇格要件として導入。2014年度からはさらに次世代リーダー育成にもその施策を広げ、集合研修とも連動させて活用している。

TOPIC
e-Learning Awards2014フォーラム レポート
大前研一氏が語る、オンライン学習の可能性

2014年も「e-Learning Awardsフォーラム」が3日間にわたり東京で開催され、日本e-Learning大賞の表彰式やeラーニングを取り巻く多種多様なテーマを取り上げた各種プログラム・セミナーが行われた。 本稿では、オンラインの特性を活かした大学の展開により厚生労働大臣賞を受賞したビジネス・ブレークスルー大学の事例として、学長の大前研一氏による基調講演の模様を紹介する。 開催日:2014 年11 月12 日~ 14 日 会 場:ソラシティ カンファレンスセンター(東京都千代田区) 主 催:e ラーニングアワードフォーラム実行委員会/フジサンケイビジネスアイ

推奨資格はTOEIC®730点以上
語学学習にライブラリ活用
大阪ガス事例

近畿2府4県の79市31町にガスを供給し、今後はグローバルで事業を展開する「総合エネルギー事業者」をめざす大阪ガス。同社は人材育成の施策として“TOEIC®730点以上取得”を掲げ、語学学習支援に日本能率協会マネジメントセンターの「JMAM eラーニングライブラリ®」(以下、ライブラリ)を活用している。今回、人事部の大川衛氏、大西徹也氏、片岡聖美氏に、同社のライブラリ活用法についてお話を伺った。

人事の職場拝見! 第49回 東急リゾートサービス
次世代管理職育成のキーポイント
高い接客技術とマネジメント力の両立

東急不動産グループでリゾート事業の運営会社として、リゾートホテル、ゴルフ、スキー、別荘管理の4事業を手がける東急リゾートサービス。その事業拡大を支えるカギは、未来の同社を担う管理職の教育と、各事業の社員が生み出すシナジー効果。