月刊誌『人材教育』2015年11月号

今月号の特集は「学びを促進するテクノロジーの世界」です。

この数年での、私たちを取り巻くデジタル環境の変化は目覚ましいものがあります。
今やSNSを使う個人も、従業員にタブレットを支給する企業も珍しくなくなりました。

企業や医療現場、学校教育の一部では、タブレットやウェアラブルデバイス、3Dシミュレーション等を使ったOJTや職場学習が、進んでいるようです。

また、新しい技術を使わなくとも、LMS(学習管理システム)の機能を拡張したり、eラーニングコンテンツの整備を行うなど、これまでの学習環境をさらに進化させる動きが企業の中では出てきています。

本特集では、そうした変化を押さえつつ、企業・組織内教育の効率化・深化のヒントや教育提供者側が考慮すべきデメリットや心構え等について紹介します。

企業事例:ニコン
「ロゼッタストーン」を活用し “会話力トレーニング”を強化

大手光学機器メーカーのニコン(本社:東京、従業員数:連結2万5415名)では、今年6月、オンラインの語学トレーニングプログラム「ロゼッタストーン」を導入し、社員の自己啓発による語学力強化に活用している。ロゼッタストーンは、1人で学べるトレーニングとネイティブコーチとのオンラインレッスンが融合したプログラムである。同社の語学教育を担当する人事部能力開発課の北村愛氏に、導入の経緯や活用状況などを伺った。

100ユーザー単位から導入可能
社内教育の効率・効果を高める
クラウド型LMS「Moodlerooms(ムードルルームス)」

「各拠点のスタッフに均質なトレーニングを行いたい」「個別に最適な教育を提供したい」「社員間の情報共有やコミュニケーションを促進したい」──こうした社内の多様な教育・学習ニーズに応えるのが、クラウドベースの学習管理システム(LMS)、「Moodlerooms(ムードルルームス)」だ。今年4月に日本での販売が開始されたばかりの同LMSの特長について、日本総販売代理店を務めるアシストマイクロの陶守正寛氏と田村愛希氏に聞いた。

人材教育 The Movie ~映画でわかる世界と人~ 第37回
「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」川西玲子氏 時事・映画評論家

「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」 2011年 イギリス 監督:フィリダ・ロイド

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第32回
成長する「思考法」

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。 本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
個の尊重と自主性こそ 成長の原動力

メタウォーターは、水と環境に関するトータルソリューションの提供をめざす企業である。 上下水道施設の設計・建設から、完成後の運転・維持管理などまで、幅広く受け持つ。 さらに自治体が担っている水道事業が民間に委託される時代が近づいているが、そこでは従来求められた専門性に加え、「総合力」も求められる。 新たな時代を前に、同社では社員に何を求め、どのようなサポートを行っているのか、木田友康社長に聞いた。

特集
学びを促進する テクノロジーの世界

この数年の、デジタル環境の変化は目覚ましい。 今やSNSを使う個人も、従業員にタブレットを支給する企業も珍しくなくなった。 企業や医療現場、学校教育の一部では、タブレットやウェアラブルデバイス、3Dシミュレーション等を使ったOJTや(職場)学習が、進んでいるようである。 新しい技術を使わなくとも、LMS(学習管理システム)の機能を拡張したり、eラーニングコンテンツの整備を行うなど、これまでの学習環境をさらに進化させる企業が出てきている。 本特集では、そうした変化を押さえつつ、企業・組織内教育の効率化・深化、効果向上を実現できる可能性のある最新情報、教育提供者側が考慮すべきデメリットや心構え等について紹介する。

OPINION1
研修とeラーニングの担当者は協働を
ブレンド型教育体系
構築のススメ

情報技術を利用した学習環境のデザインを研究する山内祐平氏は、今、盛り上がりを見せる「反転授業」は「企業には不向き」だとし、「ブレンド型教育体系の構築」を勧める。 不可欠なのは、学習形態の垣根を越えた、教育全体の見直しである。

OPINION2
動画を使った経験学習?!
企業内教育の可能性を広げる
テクノロジー活用と活性化のカギ

企業で教育支援システムやeラーニングサービスの開発に従事した経験を持つ千葉工業大学の仲林清教授は、企業がWeb関連の技術を企業内教育によく生かすには、「『授業設計』と『組織文化』がカギ」だと語る。その真意とは。

OPINION3
ATDの最新潮流から見る
新しいラーニングテクノロジーと
これからの学びのカタチ

人材・組織開発の国際機関ATD(Association for Talent Development、旧ASTD)が毎年手掛けるカンファレンス「ATD-ICE」は、世界中から関係者が集結する人材開発業界の万博的イベントである。20年以上参加しているATDジャパン副代表の下山博志氏とICTに詳しい下山雄大氏に、近年のATD-ICEから見える潮流と今後の方向性について聞いた。

CASE 1 クラレ 岡山事業所
eラーニングシステムのフル活用で
個々のキャリアから暗黙知まで
見える化を実現

化学メーカー大手、クラレの岡山事業所では、生産現場のニーズに合わせ、LMS(学習管理システム)を有効活用している。 その利用はeラーニングコンテンツの提供にとどまらず、資格試験対策や360度サーベイ、組織の状況把握にも範囲を広げている。

CASE 2 東京学芸大学附属世田谷小学校
小学生からタブレットでメタ認知!?
即時に意見を共有し
協働力と問題解決能力を育む

東京学芸大学附属世田谷小学校の教諭、河野広和氏は、iPadとリアルタイム授業支援アプリを使った授業を行っている。 ICTはどのように小学生の学習に寄与しているのだろうか。 また成人学習にも参考になる点とは。

累計レッスン1500万回以上の
「教育ビッグデータ」を活用した
英語研修に企業が注目!

2007年からオンラインでの英会話サービスを提供しているレアジョブ。同社では、累計1500万回以上のレッスンデータ、「レアジョブ・スピーキングテスト」の6000名の受験データなど、ユーザーの膨大な学習履歴データを蓄積し、教材開発、講師選定などに活用しており、法人向けサービスでも590社以上に導入されるなど好評を博している。同社が提供するスピーキングテスト、そしてビッグデータの活用法などについて、情報戦略部長の大隅智春氏と法人営業部長の小野慎介氏にお話を伺った。

形骸化が進む
研修とOJTに代わる
「ビジネス教育プログラム」

人事部門が教育の第一の選択肢として考えている「研修」。実は、その現場再現性はたったの7%という驚愕のデータをご存じだろうか。もう一方の育成の柱であるOJT も、プレイングマネジャーの増加により属人化している。このような状況を踏まえ、リクルートで11 年間TOP 営業として活躍してきた杉田恵美氏が、教育のカギである「現場再現性」と「脱属人化」の2つを網羅するべく、自ら練り上げたのが、ビジネス教育プログラム「EGG(Education to Grow Gifted)」である。

研修を激変させた
利用者数800万人の
「かんたんeラーニング」事例紹介

「eラーニングを内製したい」という企業ニーズに応え、利用者数を増やしているのが、ネットラーニングの提供する「かんたんeラーニング」だ。 本格提供を始めてから、本機能の利用学習者数は累計で約800 万人に上る。これまでにない手軽さが評価され、「第10回日本e-Learning 大賞」で経済産業大臣賞を受賞するなど、今後の企業研修のあり方を変え得るツールとしても注目される。今回は、企業での活用事例を中心に紹介する。

現場で学ぶ
「実習型」eラーニング
導入企業の活用事例を紹介

いつでも・どこでも学習できるeラーニングがさらに進化し、「実習型」の学びが増えてきているという。実習型のeラーニングとはどのようなものか、企業はそれをどう取り入れているのか、デジタル・ナレッジ取締役COOの吉田自由児氏にお話を伺った。

全社員に必要な知識を伝えるツールとして
eラーニングライブラリ®を活用
中国放送事例

広島県で唯一のラジオ・テレビ兼営局である中国放送。近年、モバイル・コンテンツ制作やイベントにも精力的に取り組む同社は、全社員を対象に日本能率協会マネジメントセンター(以下、JMAM)が提供する定額制のeラーニング・サービス『JMAMeラーニングライブラリ®』(以下、ライブラリ)を活用している。今回、同社企画総務局 総務人事部長の平尾直政氏に、ライブラリの活用法についてお話を伺った。

人間力を磨くことにより
学びに必要な気づきを得る

昨今、注目されている人財開発のキーワードに「人間力」がある。東芝で人財育成ソリューションをはじめとするICT事業を担うインダストリアルICTソリューション社(当時はeソリューション社)では、人間力の必要性にいち早く着目し、2002年から人間力を磨くための取り組みを行ってきた。なぜ、人間力に着目したのか。また、人間力を磨くためにどのような取り組みを行ってきたのか。この取り組みに当初から携わってきた真野広氏に聞いた。

負けないマネジャーのための孫子 第14回
翻弄されず主導権を握る教え

無防備なところを攻撃されれば、誰しも浮き足立って判断を誤るもの。 そうならないよう、普段から主導権を握りたいものです。

社労士が斬る
イマドキお悩み相談
第8回 スマホ依存症?

働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。 そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。

常盤文克の「人が育つ」組織をつくる
第5回 イノベーションを起こすには

昨今の経営において「イノベーション」の必要性が強く叫ばれています。そもそも、なぜ必要なのでしょうか。そして、どのようにして生まれるものなのでしょうか。元・花王会長の常盤文克氏が、これからの日本の企業経営と、その基盤となる人材育成のあり方について、提言します。

組織と個人の問題に効く!
心理学ミニゼミナール 第2回 プライミング効果

心理学の理論は、人事・人材開発の仕事にとって重要な手がかりです。 そこで、“使える”知見を、心理学ジャーナリストの佐々木正悟氏が解説します。

人材教育最前線 プロフェッショナル編
「足らざるを知る」研修でめざす
お客様から選ばれる携帯ショップ

携帯電話の卸売・販売および、携帯電話を利用したソリューションサービスを事業とするコネクシオ。2012年の企業統合を機に制定した理念には、「主体的に」、「フェアに」、「誠実に」、「チームワークのもとに」、「現場を起点に」などがある。この制定プロジェクトのメンバーでもあった人財開発課課長の平山鋼之介氏は、「みんなの想いを込めた理念が文化として浸透し、お客様から選ばれ続ける携帯ショップになれば」と話す。「現場で生かされる教育」を追求し、「足らざるを知る研修」と「学びの手段」の提供を実現しているという。

TOPIC1 ICU グローバル・リーダーシップ・スタディズ レポート
オープンマインドを育む
「誰もが初心者」のボディー&ソウル研修

東京都三鷹市にある国際基督教大学(ICU)では、毎年夏に社会人対象の次世代リーダー育成プログラム、『グローバル・リーダーシップ・スタディズ(GLS)』を実施している。大学の特色を生かしたプログラムが特徴的だが、中には、日本の伝統文化や特殊なスポーツを体験するクラスもある。その狙いや効果とは。授業の様子を取材し、プログラム責任者に話を聞いた。

TOPIC2 「マインドフルネスリーダーシップ・シンポジウム」レポート
日本企業における
マインドフルネスの今、これから

グーグルやFacebook等の大手IT企業が取り入れ、日本でも注目を集めているマインドフルネス。8月には『世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方』(JMAM)が上梓され、その出版記念として「マインドフルリーダーシップ・シンポジウム」が開催された。今回は、当日の講演内容を紹介する。

人事の職場拝見! 第57回 バンダイナムコ エンターテインメント
“アソビ”を発掘する力を育む
楽しさと経験重視の人事施策

玩具やゲーム、映像音楽制作の大手バンダイナムコグループのネットワークエンターテインメント事業を担う、バンダイナムコエンターテインメント。新たなアソビを発掘し続ける同社では、人事部もまた遊び心を意識する。