月刊誌『人材教育』2016年07月号

今月号の特集は「日本企業に今、必要な主張する技術~コンフリクト・マネジメント/アサーション/プレゼンテーション」です。

職場に関わらず、人の悩みは対人関係に関するものであることは、
アルフレッド・アドラーも指摘するところです。

対人関係能力を高めることが、個人と組織の飛躍のカギとなります。

中でもこれからの日本人・日本企業にとっては、従来苦手だといわれる

適切に自己を主張する「アサーション」、
表現する「プレゼンテーション」、
そして対立を克服・活用する「コンフリクト・マネジメント」という
「主張するスキル」の向上が、

成長や業績、国際競争での立ち位置を、大きく左右することになるのではないでしょうか。

本特集では、この3つのスキルの伸ばし方と、土台となるマインドについて解説しました。

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第40回 「1年目の教科書」の威力

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。 本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
社員に気づきを与えるには
まずは経営側がチャレンジを

1953年に鉄管・継手・バルブと付属品販売業からスタートし、水と住まい、そして農業の領域で事業を展開。 そうして「元気で快適な生環境」を支える企業が渡辺パイプだ。 創業時からのフロンティア精神を土台に、1994年には事業コンセプトとして「セディアシステム」を打ち出し、御用聞き営業からの脱却等、事業や組織の在り方の改革を行ってきた。その紆余曲折の道のりや、背景にある考えとは。

特集 日本企業に今、必要な“ 主張する技術”

コンフリクト・マネジメント/アサーション/プレゼンテーション

OPINION1 コンフリクト・マネジメント
コンフリクトを回避せず
解決する基本と真髄とは

「コンフリクト・マネジメント」という学問領域がある。 組織における人材の多様化が進む中、対立や衝突を克服し、より良い解決に結びつけるのに有効だ。日本企業に、まさに今求められる力といえる。 その基本と、日本企業がまずテコ入れすべきことなどについて、異文化コミュニケーションが専門の鈴木有香氏に聞いた。

OPINION2 アサーティブ・コミュニケーション
受け身でも攻撃的でもない
自己主張 “アサーション”

近年、多くの企業が関心を寄せている「アサーティブ・コミュニケーション」。 伝えたい相手に自分の伝えたいことを届ける自己主張の技術だ。 双方にメリットがあり、“ 掛け算の成果”が期待できるこのスキルについて、日本HPにて14 年勤務ののち、現在はビジネスコミュニケーションのトレーナーを務める大串亜由美氏に聞いた。

OPINION3 プレゼンテーション
相手の利益を語ることで、
心を動かし、行動に導く

うまいプレゼンテーションというと、きれいなスライドに、熱意を持って自分の思いを伝えることと思いがちだ。 だが、「プレゼンの成否のカギは他にある」と話すのは、人材育成コンサルタントで国際プレゼンテーション協会副理事長の脇谷聖美氏。 効果的なプレゼンの決め手はどこにあるのだろうか。

CASE 1 小泉産業グループ
道学(人間学)+実学
土台となる主体性と価値観を
醸成し、スキルを乗せる

1716 年、創業者の小泉太兵衛氏が近江産の麻布の行商を始めたことから興り、今年で300周年を迎える小泉産業グループ。 現在では照明事業・家具事業・住宅設備販売事業・物流事業など、それぞれ専門会社に分社して事業を行っている。 コミュニケーション能力に関する教育では、スキルに加え、「人間力」ともいうべき素養を醸成する講座をセットで行っている。

CASE 2 芙蓉総合リース
アサーション・プレゼン・交渉力など――
ヒューマンスキルを段階的に
繰り返し学ぶ教育設計

1969年の設立以来、日本のリースビジネスのリーディングカンパニーとして、幅広い分野で事業を展開してきた芙蓉総合リース。 同社が人材育成において重視しているのが交渉力・提案力・論理的思考力といった “ヒューマンスキル”の向上だ。 特に充実しているのがアサーティブ・コミュニケーションの研修で、必要な時期に段階を重ね、繰り返し学ぶ教育設計がなされている。

CASE 3 コクヨ
場数をこなせ!
コミュニケーションの基礎
「“1分間”で話し切る技術」

大手文具メーカーのコクヨでは、「1分間プレゼンテーション」と呼ばれるプレゼンテーションのトレーニング法を提唱している。 自分の考えをたった1分で顧客や社内の人々に納得してもらい、背中を押すためには―。 発案の経緯や方法、トレーニングのコツについて話を聞いた。

コンフリクト・マネジメント調査結果より
日本人社員は本当に
“対立したくない”のか

日本人は「和」を重視するため、コンフリクト(対立)を回避する傾向が強いことは、さまざまな研究で確認されている。しかしこれは、回避を“ 好む”ことと同義ではない。 日本人はコンフリクトを嫌ってはいない―この仮説を基にビジネスパーソンに対する定量調査を行い、その真相を確認した。分析の結果は、日本企業にとって望ましいコンフリクト・マネジメントの在り方を示すだけではなく、「和」という言葉の再解釈を促すものであった。 ※コンフリクト・マネジメントについては24ページも参照。

企業事例 白鳥製薬
対立を克服するための「型」と「技」を
習得する部門長研修を実施

ビジネスに“正解”はないといわれる現在、異なる意見の対立から、新たなアイデアや解決策を生み出す方法として「コンフリクト・マネジメント」が注目されている。医薬品原薬等の開発・製造を手がける白鳥製薬では、部門長研修に、日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)が提供する研修プログラム「GR-72 対立を克服する力」を導入。「良い対立」を起こすことにより組織を活性化させ、より大きな成果を上げることをめざしている。

寺田佳子のまなまな 第7回
主夫芸人・家政アドバイザー 中村シュフ氏に聞く
「笑顔をつくる家事デザイン」(前編)

今回のお相手・主夫芸人で家政アドバイザーの中村シュフさんは、大学の家政学部を卒業した正真正銘のプロ主夫。 さらに、かつては漫才コンビを組んでいたという異色の経歴の持ち主です。 「家事は、緻密なマネジメントのもと進められる一大プロジェクト」と語る、中村さん。 その真意と家事から得られる学びのヒントを、2号にわたって探ります。

社労士が斬る
イマドキお悩み相談
第16回 海外赴任者の健康管理

働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。 そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。

組織と個人の問題に効く!
心理学ミニゼミナール 第10回 「外部脳」の有効活用

心理学の理論は、人事・人材開発の仕事にとって重要な手がかりです。 そこで、“使える”知見を、心理学ジャーナリストの佐々木正悟氏が解説します。

外国人材の心をワシづかみ!
日本発のマネジメント
第2回 日本人の思いが相手に届かない“核心理由”

世界の人材争奪戦において世界に遅れをとる日本。 打開策は現地の人々のより深い理解、そして日本企業ならではの育成、伝統にある――。 異文化マネジメントに精通する筆者が、ASEANを中心としたグローバル人材にまつわる問題の解決法を解説します。

人材教育最前線 プロフェッショナル編
熱意が人を動かし、活躍の場を広げる
ダイバーシティ推進に向けた挑戦

企業における女性活躍推進が叫ばれるが、“男性中心”というイメージの強い建設業界も、例外ではない。建設業各社でつくる日本建設業連合会(日建連)でも「けんせつ小町」と題し、業界ぐるみで女性の活躍をサポートする動きが見られる。業界大手の戸田建設でも、2014年9月にダイバーシティ推進室を発足。初代室長の越智貴枝氏は「女性ならではの視点」を活かした、多様性推進に向けた組織改革を期待されている。同社の取り組みと、越智氏の仕事に対する思いに迫った。

人事の職場拝見! 第65回 ソニー
早期からの人間力強化が、ダイナミズムを生む
創造と挑戦の理念を支える変革と継承

日本のエレクトロニクス業界をけん引し続けてきたソニー。「ユーザーに感動をもたらし、好奇心を 刺激する企業」で在り続けるために、同社では育成制度の変革と継承が同時進行する。