月刊誌『人材教育』2016年08月号

今月号の特集は「女性が気持ちよく働けるシステム」です。

2016年4月1日より女性活躍推進法が全面施行され、
多くの企業で、女性の活躍を促す制度や環境の整備が進められています。

しかし、施策が進む一方で、運用面の問題も浮かび上がりつつあります。
例えば、育児と仕事を両立する社員のための「時短勤務制度」の充実により
新たに出てきた問題が、職場の不公平感です。

いくら女性のための制度が充実していても、不満を抱える社員が多い職場では、
本当の意味で女性が活躍できているとはいえないのではないでしょうか。

どうすれば皆が気持ちよく、生き生きと意欲的に働ける職場になるのか、その方法を探ります。

今までの働き方を見直し、
男女が共に活躍できる社会へ
NWECの新たな取り組み

“わが国唯一の女性教育のナショナルセンター”としてさまざまな事業を展開する、独立行政法人 国立女性教育会館(NWEC:National Women's Education Center)。 その時々の社会の動きに合わせた活動を行うNWEC では、家庭と女性のキャリア開発の両立に関連し、「男性中心型の労働慣行の変革」と「男女の初期キャリア形成」に注目。 イベントの開催や調査研究などを通じて、質の高い情報を提供している。

「男女の脳の違い」を題材に、
ダイバーシティの本質と
組織コミュニケーションを学ぶ

女性活躍推進法も施行され、女性が活躍できる組織づくりやダイバーシティ推進に取り組む企業が増えている。 そのような企業では、「ダイバーシティとは何か? なぜ必要なのか?」ということに対する共通理解や目的の共有がまず求められる。 そのための研修として注目されるのが、感性分析の第一人者である黒川伊保子氏とテンプスタッフラーニングが共同開発した「男女脳差理解によるダイバーシティ・コミュニケーション講座」である。 ダイバーシティ推進のスタートアップ研修として、多くの企業で活用されている。

人材教育 The Movie ~映画でわかる世界と人~ 第46回
『悲情城市』川西玲子氏 時事・映画評論家

「悲情城市」 1989年 台湾 監督:侯孝賢(ホウ・シャオシェン)

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第41回
今こそ「財務力」に向き合おう

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。 本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
重要なのはビジョンへの共感。
それ以外は多様でいい

グループウェア事業で、国内トップシェアを誇るサイボウズ。 「世界中のチームワーク向上に貢献する」を使命として、製品の国際化とグローバル市場への進出を進めている。 同社を率いる青野慶久社長は「人は多様であることを受け入れて、制度や風土をつくる必要がある」と明言。 実際に、9種類の選べる働き方を用意し、自身も三度の育児休暇を取得している。 その柔軟な考えの源泉と、実践の秘密に迫った。

特集 女性が気持ちよく働けるシステム

女性が気持ちよく働けるシステム

OPINION1 「初期キャリアの成功体験」「残業常態化の解消」がカギ
「意欲」と「両立」の支援が
働きやすさを生む

女性が働きやすい環境を整えるため、大手企業をはじめ多くの企業は、法定を上回る手厚い支援制度の導入を進めている。 だが、中央大学大学院教授の佐藤博樹氏によれば、制度の過度な利用が、女性のキャリア選択における“ 幅”を狭めており、メスを入れるべきは、「残業が当たり前」の働き方にあるという。その理由とは。

OPINION2 日本の制度のここがヘン?!
「男性の働き方」を見直せば
男女共に活躍できる

「仕事の内容、勤務地が限定されていないうえ、長時間残業も辞せず」 実は、女性のキャリアを阻むのは、男性社員の滅私奉公的な働き方だった―。 日本企業の制度に潜む根本的な問題とは? また、具体的な解決策とは? 海外との比較から、家族社会学の専門家、筒井淳也氏が語った。

SPECIAL OPINION “休むため”から“ 働くため”の両立支援へ
育児中の女性をひとくくりにしないで!
働く女性が本当に望む支援とは

「現在の日本企業では、両立支援制度が充実していることで、かえって意欲のある女性がやる気をなくしてしまうことがある」―。そう指摘するのは、自身も仕事と子育てを両立する、女性活用ジャーナリストの中野円佳氏。女性活躍推進のミスマッチは、なぜ起きるのか。 著書『「育休世代」のジレンマ』でこの問題を社会に知らしめた中野氏に、育児中のワーキングマザーの本音と問題解決のヒントを聞いた。

CASE 1 千葉銀行
男性の育児参加も強力に後押し
“お互いさま”の精神を育む
意識・行動改革を積極展開

1986年に、日本の銀行で初めて女性を支店長に登用した千葉銀行。 最近では、佐久間英利頭取が「輝く女性の活躍を加速する地銀頭取の会」の設立を主導するなど、金融機関における女性活躍推進のフロントランナーとして知られる。 同行が重視しているのが、男性・女性双方の意識・行動改革だ。 “お互いさま”の精神を醸成することで、不公平感なく、積極的に支援し合う風土を築いている。

CASE 2 サントリーホールディングス
意識と働き方を変革
周囲を巻き込み
“フルモード”の活躍を応援

手厚い子育て支援策を打ち出すサントリーホールディングス。 テレワークやフレックスタイム制など、働き方の柔軟性も高い。 しかし、子育て中の社員に“ 甘い”会社かというと、そうではない。 働きやすさを追求する一方、どんどん仕事を任せ、組織ぐるみでキャリアアップを応援する仕組みが特徴だ。

CASE 3 日本レーザー
1つの仕事を2人で担当する「ダブル・アサインメント」を導入
公正な評価と充実の支援
成長意欲を刺激する仕組み

「妊娠・出産を機に退職した女性社員はゼロ」「女性の管理職比率は約30%」。 女性活躍の成功企業として知られる同社には、社員が意欲的に働き成長できる仕組みと、それを支える理念があった。 「社員一人ひとりが大切」という近藤社長に、同社の女性活躍推進の取り組みについて、思いを聞いた。

コンフリクト・マネジメント調査結果より
女性登用から価値を生み出す
ダイバーシティ・マネジメントとは

7月号にも掲載した「コンフリクト・マネジメント調査」では、職場における性別の多様性が社員のやる気や職場の文化に及ぼす影響についても調査を行った。 多様性の活用や女性活躍推進が叫ばれる中、日本企業が取り組むべき本質的な課題とはいかなるものなのであろうか。 さらに、その課題に対処するためには、どのようなダイバーシティ・マネジメントを職場で行うことが望ましいのだろうか。 本稿では、これらの問題について調査結果を基に検討する。

企業事例 東海東京フィナンシャル・ホールディングス
女性のキャリア支援は組織の成長に不可欠!
wiwiwのサービスによる戦略的サポート例

証券ビジネスを中心に、顧客のニーズに合ったソリューションを提供する東海東京フィナンシャル・グループ。 その持株会社である東海東京フィナンシャル・ホールディングスはダイバーシティを戦略的に推し進め、中でも女性のキャリア支援に積極的に取り組んでいる。そこで活用しているのが、女性活躍支援に定評がある株式会社wiwiw のサービス。今回、東海東京フィナンシャル・ホールディングスの岡田公代氏に、同社の女性キャリアアップ戦略と、その運用についてお話を伺った。

企業事例 興銀リース
女性活躍推進プロジェクトの発足で
企業風土改革を開始

みずほフィナンシャルグループの総合リース会社である、興銀リース。1969 年に設立され、製造業向けの設備機器リースを中心に発展した同社は、女性が活躍できる職場にしていくために、「女性活躍推進プロジェクト」を発足させ、企業風土を変える活動を開始。それをサポートしたのが、日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)のコンサルティングである。

寺田佳子のまなまな 第8回
主夫芸人・家政アドバイザー 中村シュフ氏に聞く
「笑顔をつくる家事デザイン」(後編)

前回に続き、主夫芸人で家政アドバイザーの中村シュフさんがお相手です。 高校時代に家庭科の素晴らしさに開眼し、大学は家政学を専攻。 卒業後はお笑い芸人に、現在は家庭を支えるプロ主夫というユニークなご経歴には、中村さん「らしい」選択の連続があった、というのが前回までのお話でした。 “シュフ”という一大プロジェクトの世界に、寺田さんがさらに迫ります。

外国人材の心をワシづかみ!
日本発のマネジメント
第3回 アジア流動機づけの黄金律

世界の人材争奪戦において世界に遅れをとる日本。 打開策は現地の人々のより深い理解、そして日本企業ならではの育成、伝統にある―。 異文化マネジメントに精通する筆者が、ASEANを中心としたグローバル人材にまつわる問題の解決法を解説します。

人材教育最前線 プロフェッショナル編
情報を活かし未来を見据えた育成を
〝気づき〞を促す太陽のマネジメント

ICTを駆使しながら、ビジネスにおける「価値あるコミュニケーション」の創造につながる総合的なソリューションやサービスを提供する、富士ゼロックス。 早期から人材育成に力を入れてきた同社で、現在、教育部トップを務める丸山孝幸氏は、「人の縁やその時々の経験が自分を育ててくれた」と話す。 今、社内の風土改革に臨んでいる最中だという丸山氏。その経験に基づく改革とは、いったいどのようなものだろうか。

コーポレート・ガバナンス向上に
不可欠な『役員力』強化のための
唯一の公益法人

企業の役員の力を高め、組織体制の強化を支援するため2009 年に設立された日本で唯一の公益法人、公益社団法人会社役員育成機構( 以下、BDTI)。BDTI が提唱する『役員力』とは何か、それがなぜ必要なのか、それをどのようにして高めていけば良いのか。BDTI 代表理事のニコラス・ベネシュ氏にお話を伺った。

ライフワークス 誌上×対談
ミドル・シニア社員がキャリアを構築するには

企業のボリュームゾーンであるミドル・シニア社員が活躍するには、この層がいかにキャリアを築けるかが鍵となる。ミドル・シニア層のキャリア構築における課題や対応の方向性などについて、「キャリア権」の研究で知られる法政大学大学院政策創造研究科教授の石山恒貴氏と、ライフワークス事業企画室長の野村圭司氏が語り合った。

社労士が斬る
イマドキお悩み相談
第17回 “ストレス低耐性社員” とどう接する?

働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。 そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。

組織と個人の問題に効く!
心理学ミニゼミナール 第11回 プリコミットメント

心理学の理論は、人事・人材開発の仕事にとって重要な手がかりです。 そこで、“使える”知見を、心理学ジャーナリストの佐々木正悟氏が解説します。

TOPIC 当事者主体のチーム編成から、就労支援講師まで
障害を強みに変える
富士ソフト企画の人材・組織開発

富士ソフトグループの特例子会社である、富士ソフト企画の組織運営は、“健常者が障害者を管理する”ものとは一線を画す。 障害の異なるメンバーでチームを編成し、互いの能力を補完し合うことで、自立的なチーム運営と個々の能力開発に成功している。 「健常者目線の障害者雇用は存在しない――」そう明言する同社の取り組みには、人材開発や適材適所の原点があった。

人事の職場拝見! 第66回 ネットアップ
部門の枠を越えた協働意識が成功につながる
働きがいを生む、性善説のマネジメント

IT 企業の集まる米国シリコンバレーに本拠を構え、「働きがいのある会社」として世界から注目 を集めるネットアップ。外資系ながら協調性に富む企業文化は、日本法人でも健在である。