月刊誌『人材教育』2016年09月号

おかげさまで333号という記念すべき本号の特集は、
「リーダーシップトレンド2016」です。

様々な「○○リーダーシップ」という言葉が表れては流れていく――
そうした印象をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

枚挙にいとまがないリーダーシップの言説ですが、
そうしたトレンドには、時代背景が如実に表れ、
時流やビジネス環境に対応したリーダーシップの形が検討されています。

そこで本特集では、リーダーシップ研究の変遷・蓄積から最新トレンドを捉え、
ハーバード・ビジネススクールのリンダ・A・ヒル氏やリーダーシップ専門教育機関CCLなど、
今、注目の識者のインタビューや、日本人リーダーの姿から、
現代を乗り越えていくリーダーシップの在り方や、
日本人が発揮しやすいリーダーシップの形、そして開発方法のヒントを提示します。

人材教育 The Movie ~映画でわかる世界と人~ 第47回
『アーティスト』川西玲子氏 時事・映画評論家

「アーティスト」 2011年 フランス 監督:ミシェル・アザナヴィシウス

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第42回
「名言」から学んでいますか?

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。 本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
目的意識と哲学から真の課題を
捉え解決する技術経営者を育成

富士通研究所は、富士通グループ16 万人と共働し、最先端テクノロジーの研究開発と、それを活用するビジネスモデルを創出し、社会に大きな変革を起こすことをミッションとしている。 人を中心とした新たな価値創造「ヒューマンセントリック・イノベーション」の実践がゴールだが、そのために必要となる研究者とは、どういった能力や資質、教養を持つ人なのか。 そうした人を育てる仕組みと共に、佐相秀幸会長に聞いた。

成長を加速させる人材戦略
部下を育てられるリーダーを
“創りだす”社内の仕組み

人材育成を重視しつつも、実情はさまざまな課題に直面している企業は少なくない。中堅中小ベンチャー企業を中心に人材戦略に特化したコンサルティングを行うトーマツ イノベーションの田中敏志氏は、「人事部門が人材育成に力を入れようとしても、現場の意識やスキルが伴わないケースが多い」と指摘する。特に課長、部長など現場のリーダーの資質によって、その成否が大きく影響されるという。部下を育てられるリーダーと、育てられないリーダーの違いはどこにあるのか。

THEORIES リーダーシップ研究の変遷と新潮流

企業・組織内教育におけるリーダーのあるべき像や、育成手法を考えるには、先行研究や、潮流の中での背景や位置づけを知ることが参考になる。 その視点で、これまでの研究と最新の潮流を概観したい。

Trend 1 集合天才でイノベーションを生む
コレクティブ・ジーニアス・リーダーシップ

リンダ・A・ヒル教授は、2015年の「世界で最も影響力のある経営思想家50人」 で世界第6位にランクインするなど、話題の経営学者である。 近年の研究は、イノベーションとリーダーシップの関係だ。 グーグルやピクサー、ファイザー等、継続的にイノベーションを起こしている企業のリーダーに調査を行っている。 イノベーションは、どのようなリーダーシップとチームから生まれるのか。 今後求められるリーダー像と合わせて聞いた。

Trend 2 米国リーダーシップ専門教育・研究機関CCLの
グループ・リーダーシップモデル「DAC」

昨今のビジネス環境で勝ち抜いていくためには、組織のトップや役職者だけがリーダーシップを発揮するのではなく、組織のメンバー全員がリーダーシップを発揮して動く必要がある。 しかし、複数人でリーダーシップを発揮するとは、どういうことなのか。 どうしたらよりよい成果をもたらすことができるのか―。 それらについて、米国のリーダーシップ専門教育・研究機関CCL(Center forCreative Leadership)が提唱するフレームワークから学ぶことができる。

Trend 3 起業家養成の権威・バブソン大学で教えられている
アントレプレナーシップとリーダーシップ

米国ボストンに、起業家教育に特化した大学がある。 知る人ぞ知る「バブソン大学」である。トヨタの豊田章男社長やイオングループの岡田元也CEOなど、名だたる企業の経営者も卒業生名簿に名を連ねる。 ニューズ&ワールド・レポート誌、大学ランキングの起業家養成部門では20年以上1位を獲得している。世界中から起業したい若者や既に経営に携わる社会人学生等が集まり、学生の4割は海外からの留学生だ。 そこで教えられているリーダーシップとアントレプレナーシップとは。

Trend 4 大学発の新しいリーダーシップ教育
権限によらないリーダーシップ

2006年にスタートした立教大学のビジネス・リーダーシップ・プログラムは、文部科学省の「質の高い大学教育推進プログラム」全国トップ15に選定されるなど、高い評価を得ており、学生からの人気も高い。 同プログラムを立ち上げ、全国の大学・高校にリーダーシップ教育を広げようと取り組む日向野幹也氏が、今の時代に求められるリーダーシップと、開発方法について語る。

Story 1 ポイントは、「どうしたら」を考えることと任せること
周囲をやる気にさせるリーダーシップ

「リーダーシップを発揮する」ことは、“ 控えめ”といわれる日本人には難しいことかもしれない。 だが、先頭に立ち組織をけん引することばかりが、リーダーシップの在るべき姿ではないはずだ。 ここでは、「まごころ宅急便」という高齢者のための画期的なサービスを発案した1人の女性の事例を通じて、別な形のリーダーシップ像を紹介しよう。 彼女を支えたのは、「人の役に立ちたい」という純粋な思いだった。

Story 2 プレーを離れたことで見えてきたもの
車いすから発揮されるリーダーシップ

2015年度の全国高等学校ラグビーフットボール大会、通称「花園」の舞台で、車いすに乗った1人の選手の姿が話題となった。練習中の事故による四肢麻痺というハンディを負いながら、名門校のキャプテンとしてチームを支えた金澤功貴氏だ。 スポーツのキャプテンというと、チームの先頭に立って体を張る姿をイメージしがちだが、車いすの彼はどうやってキャプテンシー・リーダーシップを発揮したのか。 摂南大学に進学して、現在もラグビー部に籍を置く本人に話を伺った。

ATD日本支部『イノベーティブ企業のリーダーシップ開発』調査より
イノベーションを支える
リーダーシップ開発とは

イノベーションが継続的に生まれるためには、どのようなリーダーシップ開発を行えばよいのか。 そもそも、企業でイノベーティブ度が高まるメカニズムとは― そんな疑問を持つ人事・人材開発担当者は、少なくないだろう。 ATD日本支部リーダーシップ開発委員会では、そうした疑問を明らかにするため、アンケート調査を行った。 その分析結果を基に、イノベーションとリーダーシップの関係を考察する。

“らしさ”に特化したリーダーシップ
開発で生産性が30%上がる!?
成果を出す実践的アプローチ

組織開発やリーダーシップ開発は一過性のトレンドではなく、本来その企業ならではの「型」があるはず。 その型づくりを支援し、リーダーシップ開発の結果として生産性向上や革新的な製品の開発など「成果を出すアプローチ」を行っているのが、ヒューマンクエスト(以下、HQ 社)だ。 今回、代表取締役の大西みつる氏に、リーダーシップ開発の課題と、本来あるべき姿、そしてHQ 社のリーダーシップ開発の特徴についてお話を伺った。

昇進昇格時のアセスメントは
次世代リーダーを発掘・育成する
絶好の機会

昨今、昇進昇格審査に客観的な評価手法である「アセスメントセンター」を導入する企業が増えている。 経営環境が大きく変化する中で、優秀な人材を発掘したり早期選抜・育成するための方法が今まで以上に求められているのだ。 次世代リーダーの発掘・育成におけるアセスメントセンターの有効性について、日本能率協会マネジメントセンター(以下、JMAM)アセスメント事業本部で商品開発を担当する春山氏と道端氏に聞いた。

連載 中原 淳の学びは現場にあり!  第38回
「笑顔のレシピ」で人が育つ
洋菓子店の学び

神奈川県川崎市郊外に、全国から1日300 ~ 400組が 訪れるという老舗の人気洋菓子店がある。 製造スタッフ25人を含む約50人が働くこの店のお菓子はなぜ美味しいのか。 至福の味わいをつくり出すスタッフ育成の秘密に迫る。

寺田佳子のまなまな 第9回
プロマラソンランナー 原田拓氏に聞く
「人生のフルマラソンの走り方」(前編)

プロマラソンランナーの原田拓さんは、ホノルルマラソン日本人1位などの輝かしい実績を活かし、そのノウハウを一般のランナーにも教えています。 原田さんのランニング理論を通じ、仕事や人生の「走り抜く戦略と技術」を、寺田さんが体を張って学びます!

人材教育最前線 プロフェッショナル編
バリューの浸透とコーチングで、
成長につながる“気づき”を促す

能力開発には、ハードスキルとソフトスキルという2つの側面がある。だが、コミュニケーション力などのソフトスキルを根本から高めることは、とても難しい。医薬品メーカー、ベーリンガーインゲルハイムジャパンのタレントマネジメント部では 「オーガニック・イノベーション」という考え方で、豊かな人間性や関係性構築力といったソフトスキルを育む施策を打ち出している。 めざすは、全ての社員が主体的に行動し、活性化しながら組織も成長する、健康的な企業体質の醸成だ。 どうすればそのような組織をつくることができるのか。同社の人材育成、組織開発を担う2人に、その手法と思いを聞いた。

外国人材の心をワシづかみ!
日本発のマネジメント
第4回 せっかく採用した外国人社員を離職に追い込んではいないか?

世界の人材争奪戦において世界に遅れをとる日本。 打開策は現地の人々のより深い理解、そして日本企業ならではの育成、伝統にある―。 異文化マネジメントに精通する筆者が、ASEANを中心としたグローバル人材にまつわる問題の解決法を解説します。

社労士が斬る
イマドキお悩み相談
第18回 副業を認める?認めない?

働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。 そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。

組織と個人の問題に効く!
心理学ミニゼミナール 第12回(最終回)
社会的証明の原理

心理学の理論は、人事・人材開発の仕事にとって重要な手がかりです。 そこで、“使える”知見を、心理学ジャーナリストの佐々木正悟氏が解説します。

東芝 インダストリアルICT ソリューション社 誌上×対談
注目の企業2社が連携してめざす
“人材育成ソリューション”とは

人材育成ソリューション『Generalist®/LM』を提供する東芝 インダストリアルICTソリューション社と、映像配信ソリューションベンダーのメディアサイトがこのほど連携し、企業の人材育成の新しい形を提案するという。2社の連携によって人材育成ソリューションはどう変わるのか、メディアサイトの南常治氏と東芝 インダストリアルICTソリューション社の三田村律子氏が語り合った。

人事の職場拝見! 第67回 イーソル
社員を巻き込み、プロセスを重視
コミュニケーション力を高める施策づくり

組込みソフトウエア開発のイーソルでは、社員参加型のプロジェクトを立ち上げ、人事関連の施策 づくりを行う。その取り組みは、コミュニケーション力の向上や組織活性化にも効果を発揮する。