月刊誌『人材教育』2017年06月号

さて、今月号の特集は「人材開発につながるCSV」です。

これまで多くの企業が重視してきたCSRに代わり、
近年注目されているのがCSV(creating shared value)です。
これは「社会価値」と「経済価値」双方の追求、
つまり、社会課題を解決しながら企業の競争力を向上させるということを意味します。

CSVを重視した経営に舵を切る企業は増えていくでしょう。
そこで、社会価値・経済価値双方の追求にあたり忘れてはならないのは、
それを担う「人材価値」です。
CSVは人材開発につながり、人材価値を向上させることができるのです。

本特集ではCSVをどのように人材の育成や成長につなげていけばいいのか、
識者の声と企業の取り組み事例を元に、紹介します。

人材教育 The Movie ~映画でわかる世界と人~ 第56回
「ブレードランナー」川西玲子氏 時事・映画評論家

「ブレードランナー」 1982年 アメリカ・香港 監督:リドリー・スコット

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第51回
今さら聞けない?「IoT」について考える

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。 本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
ミッションを遂行するのは
“心と科学”のバランス人材

1972 年の創業以来、「おいしさ、安全、健康」という考え方を大切にした商品を「真心と笑顔のサービス」と共に提供することに取り組んできたモスフードサービス。 国内の協力農家で安全に生産された生野菜を使い、アフターオーダー方式で提供することにこだわる同社の姿勢は、ファストフード業界で一線を画す。 そうした同社は人材育成においては、何を重視しているのか。 2016 年より社長に就任した中村栄輔氏に聞いた。

特集
人材開発につながるCSV

近年、CSRに代わり注目されているのが、CSV(Creating shared value= 共通価値の創造)である。 これは「社会価値」と「経済価値」双方の追求、つまり、社会課題を解決しながら企業の競争力を向上させるということを意味する。 CSVを重視した経営に舵を切る企業は増えていくと予想されるが、それに伴い忘れてはならないのが“人材価値”の向上である。 本特集では、CSVをどのように人材の育成や成長につなげていけばよいのか、紹介する。

OPINION1 “ 社会の役に立ちたい”は日本人の原動力
人間らしさを活かし、
日本企業ならではのCSVを実践する

企業の新たな社会貢献の形として注目を集める、Creating Shared Value(CSV)。 CSRとの違いはどこにあるのか、また人材開発はこのテーマにどう向き合うべきか。 企業経営とCSVの関係に詳しい、名和高司氏に話を聞いた。

OPINION2 CSVの3つの切り口とは
CSVを推進させる
「気づく力」と「観察する力」

CSVの重要性は理解できるが、具体的なイメージが湧かない、また求められる人材像が浮かばないという企業も多いことだろう。 地域社会の課題に詳しく、企業のCSV 顧問も務める赤池学氏に、国内企業におけるCSVの事例と、そのために必要な人材育成のカギを聞いた。

Column1 価値の創出も外部とシェアし、
積極的な“戦略的人材交流”を

社会起業の普及・啓蒙を行う雨宮寛氏が提言するのは、CSVを人材育成につなげる“ 戦略的人材交流” だ。 中でも、NPOなど異なるセクターと組んでプロジェクトを行うことが社員の刺激になるという。 海外のCSR 活動にも詳しい雨宮氏に、話を聞いた。

Column2 「個人の成長」「組織の活性化」
「組織の社会性」の同時実現を

日本能率協会が提唱する「KAIKA経営」は、個人・組織・社会性の3つを同時に高めていくことをめざすもの。 CSVの取り組みにおいても、このバランスは欠かせないだろう。自社のよりよい経営のために、組織や個人に求められるものは何か、同協会理事でKAIKAセンター長を務める曽根原幹人氏に聞いた。

CASE 1 キリンホールディングス
カギは顧客目線とよそ者感
地域と社員の“誇り”を
成長につなげるCSV

トップダウンでCSVを冠した部署を設け、健康・地域・環境をテーマに取り組むキリン。 特に地域活性化の分野では、多くの社員を巻き込みながら、 一人ひとりのCSVの意識を高めている。 CSVマインドの醸成は、どのように社員の成長につながるのか。 取り組みを通して社員が得るものとは何か。責任者に話を聞いた。

CASE 2 丹青社
外部とつながり、そのつながりを活かす
“しごとの作法”を学ぶ実践型新入社員研修
「人づくりプロジェクト」

商業空間や文化空間、イベント空間等、人が行き交うあらゆる空間づくりの課題解決を行う丹青社は、 2005 年から、オリジナルの実践型研修「人づくりプロジェクト」を実施している。 新入社員が、一流のデザイナーや職人と協業し、プロダクトを完成させるオリジナルの実践研修だ。 ここで磨かれるのは、ネットワークを築き、パートナーの意欲を引き出すディレクション能力。 空間づくりによって社会課題の解決を図る同社に欠かせない “しごとの作法”を身につけさせる。

CASE 3 味の素グループ
経済価値と社会価値の追求は、経営の根幹
ASVを“自分ごと”にさせ
社員の意欲や、リーダーシップを醸成

“ 食”と“健康”をテーマに、130もの国・地域で事業を展開する味の素グループ。 「2020年度までにグローバル食品企業トップ10クラス入り」という高い目標を据え、 その強力な推進力と位置づけているのが、2014 〜 16年の中期経営計画から掲げている 「ASV(Ajinomoto Group Shared Value)」である。 事業を通じて社会価値と経済価値を共創する「ASV」は、 人財育成策とどう結びつき、社員の成長にどのような影響を与えているのだろうか。

SPECIAL INTERVIEW 町民も職員も企業も一体となったまちづくり「融和」の作用で人口減少社会に挑む

「町の課題を解決したい」。 同じ目標をめざすことで、町民、職員、そして企業が変わり始めた― プロジェクトに関わる人々の心に火をつける方法とは。 住民参加型のまちづくりに積極的な、岩手県雫石町のトップに、日本の問題、町の課題について尋ねた。

CSVを題材にした研修を通してリーダーに必要な能力を磨く

グローバルに活躍できるリーダーやイノベーション人材の育成が課題となっている企業は多いのではないだろうか。こうした人材を育成するための方法として今、注目されているのが、CSV(Creating Shared Value)をテーマとしたリーダー育成プログラムだ。CSV が、なぜリーダー育成に最適なのか。同プログラムを提供するピープルフォーカス・コンサルティング(以下、PFC)の松村氏と黒田氏に聞いた。

日本におけるCSV経営を
担う人材に求められる
コレクティブインパクト・リーダーシップ

CSV の重要性について理解している企業は多いが、実際にCSV を実践できている企業はまだ少ない。日本能率協会マネジメントセンター(以下、JMAM)は、CSV を推進するうえで欠かせないコレクティブインパクト・リーダーシップを身につける集合研修プログラムを提供し、話題となっている。今回、JMAM コース開発チーム4名に、CSV とコレクティブインパクト・リーダーシップについて、話を伺った。

著者に聞く
個人、組織、社会が幸せで
あるための次世代型経営論

1942年に創立された、日本能率協会。科学的管理法の本質を探求し、時々の重要な経営課題に応じた提言活動を行い、人間中心の経営・マネジメントの普及に取り組んできた。JMAが創立75周年を迎えた今、次世代型経営論を書籍『KAIKAする経営』にまとめ、新たな提言を行っている。KAIKAとは何か、これからのマネジメントはどうあるべきか、書籍の企画・執筆に携わったJMAマネジメント研究所の山崎賢司氏に話を伺った。

連載 中原 淳の学びは現場にあり!  第42回
“寄り添うトレーナー”の採用と育成の秘密
結果にコミットするトレーナーの育て方

「結果にコミットする。」のCMで知られるライザップ。プライベートジムのサービスを支えるのは、トレーニングから食事指導、メンタルサポートまで行うトレーナーたちの存在だ。トレーナーたちの採用、育成を取材した。 取材・文/井上 佐保子 写真/ライザップ提供、宇佐見 利明

寺田佳子のまなまな 第18回
花道家 大久保有加さんに聞く
花と見つける新しい自分

今回の「まなまな」のお相手は、花道 家の大久保有加さん。“いけばな”を軸に国内外で活躍し、近年教育の場で注目を集めている「花育」にも力を入れています。次々と新しいことに挑戦する大久保さんの原動力について、色鮮やかなお花で溢れるフラワーショップを訪ねて、お話を聞きました。

ATDの風 HR Global Wind from ATD
<第3回>「“ 学習(ラーニング)”をパフォーマンスと連動させる」役割

米国で発足した人材・組織開発の専門組織ATD(タレント開発協会)の日本支部ATD-IMNJが、テーマ別にグローバルトレンドを紹介します。

人材教育最前線 プロフェッショナル編
バイヤー時代の交渉力は、人事にも活きる
「未開の地」を切り開くポジティブな貪欲さ

テレビショッピングをはじめ、あらゆる販売網をミックスしたダイレクトマーケティングを手掛ける、ジュピターショップチャンネル。 キャリア採用を中心とし、それぞれの分野のプロフェッショナルが会社をけん引してきたが、設立から20年を迎え、より全体的かつ経営的視点を持つ人材の発掘に力を入れ始めた。 長くバイヤーとして活躍し、その後、品質管理部門を経て、現在人事部門トップを務める山田将之氏は、自身の経験から「さまざまな世界に身を置いて、『自分の仕事』を発掘してほしい」と考える。その思いを聞いた。

TOPIC HRテクノロジーコンソーシアム「LeBAC」
第2回 教育AI・ビッグデータ分析WGセミナー
学校+企業でのデータ活用の最新潮流を学ぶ

人事、人材、教育分野におけるテクノロジー活用やデータ分析を 経営的視点から活かすHRテクノロジーコンソーシアム「LeBAC」(HR・Learning Technology & Big Data Analytics Consortium)。 教育、AI、ビッグデータ分析を研究テーマとするWG(ワーキンググループ)セミナーの2回目となった今回は、企業や学校におけるオンラインラーニングツールの活用やラーニングアナリティクスの最新事例が紹介された。

社労士が斬る
イマドキお悩み相談
第27回 大人のADHD

働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。 そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。