月刊誌『人材教育』2017年09月号

今月号の特集は「育てよう中途社員」です。

近年、中途採用が増加していますが、多くの日本企業が、新卒者に比べて、中途採用者に対する育成に注力しておらず、マネジメントの経験も浅い傾向にあるのではないでしょうか。

しかし、中途採用者は、入社後の育成支援とマネジメント次第で、伸びしろが大きく異なってきます。

中途採用者に、早期に能力やポテンシャルを大いに発揮してもらうための勘所とは何なのでしょうか。

“外を知る”というアドバンテージはそのままに、組織にうまく馴染み、かつ新しい風を吹き込む存在でいてもらうためには、どんな育成や支援が必要なのでしょうか。

本特集では、それらを明らかにしました。

人材教育 The Movie ~映画でわかる世界と人~ 第59回
「モダン・タイムス」川西玲子氏 時事・映画評論家

「モダン・タイムス」 1936年 アメリカ 製作・監督・脚本:チャールズ・チャップリン

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第54回
Society5.0について語ろう

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。 本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、 最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
働き方が多様化する今こそ
仕事の作法と会話を大事に

「こころを動かす空間づくりのプロフェッショナルであり続ける」。 人と人、人とモノ、人と情報が行き交う空間を創造する丹青社は、 飲食店から病院、ホテル、博物館まで、 幅広い案件の調査・企画、デザイン・設計、 そして、制作・施工、運営を手掛ける。 卓越したセンスや設計技術、 多様な専門家とコラボする“総合力”をどう育んでいるのか。 独自の手法で体験を積ませるという、 同社の育成方針を取材した。

特集 育てよう中途社員

近年、中途採用が増加している※。 さまざまなキャリアの選択肢がある中で、仲間となった新メンバーには、 できるだけ早く成果を上げてもらいたいところだが、 多くの日本企業が、中途採用者に対する育成までは注力しておらず、 マネジメントの経験も浅い傾向にある。 そこで本特集では、中途採用者の育成やマネジメントの在り方、 勘所を取り上げる。 中途採用者が組織に適応するうえで、 つまずきがちなポイントとは何なのか、そして、 “外を知る”というアドバンテージはそのままに、組織にうまく馴染み、 かつ新しい風を吹き込む存在でいてもらうためには、 どんな育成や支援が必要なのだろうか。 ※DODA(パーソルキャリア)の「転職成功者の年齢調査」、リクルートワークス研究所「中途採用実態調査」など。

OPINION1 中途採用者にこそ教育と組織サポートを
上司の関わりと
人的ネットワークの構築が鍵

中途採用者の組織適応に詳しい甲南大学の尾形真実哉教授は、 「中途採用者は、十分な教育もされずに放置されているが、 新卒者以上に組織のサポートが必要」と訴える。 では、どのようなサポートが有効なのか。 「適応エージェントの提供」、「中途採用者研修の実施」、 「中途文化の定着」といった中途採用者を活かす仕掛けについて聞いた。

OPINION2 伸びしろが小さい理由とは
中途社員の伸び悩みを解消する
社内の“弱い紐帯”の形成

多摩大学経営情報学部教授の小林英夫氏は、 一般企業での経験を元に、人材の成長について研究を進めてきた。 その結果、中途社員に見られる伸び悩みは、 社内ネットワークなどの“紐帯(ちゅうたい)”が不足していることが 影響しているのではないかと指摘する。

OPINION3 採用と組織風土の深い関係
“尖った人材”を採用しても
組織は変わらない

昨今では、自社にない視点を取り入れる1つの戦略として、 「異色の人材を採用したい」と、経験者採用が行われている面もある。 しかし、「異色の人材をただ組織に放り込んで、うまくいくはずがない」——と、 約20 年にわたり採用・人事コンサルティングを手掛けてきた樋口弘和氏は語る。 日本における中途採用の難しさと、変わりたい企業が取るべき対応とは。

CASE 1 日本オラクル
研修とeラーニングで学びをサポート
優秀な社員のコンピテンシーを
身につける5週間

システム大手の日本オラクルでは、クラウドビジネス強化のため、 セールス人材の積極的な中途採用を行う。 年間200人ペースで採用を進める中で注目したいのが、 5週間にわたる研修プログラムである。 即戦力と位置づけられる中途人材を手厚くフォローする理由とは。

CASE 2 Dell EMC
自由と変化を楽しみ、経験を活かせ
「どんな姿勢で、どう行動するか?」
カルチャーが染み込む育成術

DellとEMCの統合で誕生した米Dell Technologiesは 7つのブランドを展開中だ。PC、サーバー、ストレージ、ビッグデータ、 セキュリティー、クラウドサービスと事業分野も多彩。 日本法人のDell EMCでも、事業拡大に伴い中途採用に力を入れる。 人材の流動性の高い外資系IT 業界で、いかに社員の心を束ね、 自社に定着させるか。あの手この手の取り組みを取材した。

CASE 3 武蔵野
スキルよりも価値観の統一が鍵
差別しない、徹底した
理念教育で社員を“家族”に

武蔵野の中途採用では、スキルではなく価値観の統一を意識する。 さらに、理念や価値観を培う勉強会を重視し、 前職での常識を、いったんリセットすることに注力する。 過去の経験を期待する企業が多い中、同社の方針は真逆にも感じられるが、 その理由と独自の手法を、代表取締役社長の小山昇氏に聞いた。

企業事例 博報堂 DY アイ・オー
公開セミナーを活用し、障害がある
社員の能力・キャリア開発を支援

博報堂DYホールディングスの特例子会社、博報堂DYアイ・オー (従業員156名※)は、「日本一働きがいのある特例子会社」を めざし、障害がある社員の能力開発・キャリア開発に注力してい る。その一環として、2016年に日本能率協会マネジメントセン ター(JMAM)の公開セミナー「JMAMビジネスカレッジ」を 導入し、次世代リーダーの育成に活用し始めた。公開セミナーを 導入した目的やその効果などについて、人材開発部長の山口純恵 氏に伺った。※2017年7月現在

寺田佳子のまなまな 第21回
特定非営利活動法人NPOサプライズ 代表理事 飯倉清太さんに聞く
ゴミ拾いから始めるまちづくり、人づくり

「誰もやらないのなら、自分でやればいい!」 今回のまなまなのお相手、飯倉清太さんは、実にしなやかで屈託のない精神の持ち主です。 地元・静岡県伊豆の課題解決に取り組み、ボランティア活動、オフィスつきの移住定住拠点の開設など、多彩な活動を展開してきました。 彼の人生を変えたのは、道端に落ちていた1本の空き缶でした―。

ATDの風 HR Global Wind from ATD
<第6回>今、リーダーに求められる意識、行動を探る

米国で発足した人材・組織開発の専門組織ATD(タレント開発協会)の 日本支部ATD-IMNJが、テーマ別にグローバルトレンドを紹介します。

企業の研修施設に突撃! 研修効果を高める
ラーニングスペース 第1回 ブリヂストン

「空間設計」は、社員の学びを促進する重要な要素のひとつである―。そう語 るのは、オフィス学を研究する東京大学大学院経済学研究科准教授の稲水伸行 氏である。特に企業が保有する研修施設には、研修効果を高め、学びを促進する 工夫があるはずだ。そこで今連載では稲水教授が企業の研修施設をめぐり、研 修効果を高める工夫について解説する。初回は、ブリヂストンの「グローバル研 修センター」と「グローバル・モノづくり教育センター」を訪ねた。

歴史に学ぶ 女性活躍
第1回 なるべくしてなった女領主 井伊直虎

本連載は、日本史上さまざまな分野で活躍した女性たち に焦点を当て、環境や役割、経験や教育といった、才覚 を発揮する要素から、現代にも通じる女性活躍推進の知 恵を、作家の梓澤要氏が導き出す。第1回目は今、話題 の直虎である。彼女が領主になれたわけとは。

人材教育最前線 プロフェッショナル編
経験や学びを自分ごとに変える
気づきの場の提供者でありたい

金融機関のオープン出納システムをはじめ、スーパーやコンビニで見掛けるつり銭機、飲食店などの券売機や、電子マネーの読み取り端末など、さまざまな通貨処理機の開発、製造、販売を手掛けるグローリー。 同社の人材開発部門で手腕を発揮する山本正昭氏は、入社後長年フィールドエンジニアを務め、現場での経験の数々が、今に生きているという。Off‐JTで大切にするのは「気づきの場の提供」だと語る、その真意とは。

社労士が斬る
イマドキお悩み相談
第30回 「いつでもどこでも」時代の労働時間管理

働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。 そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。

シリーズ 組織開発を追いかける 第3回
「組織開発ワンデイ集中講義@ IN 東京」より③
事例から学ぶ 組織開発の実際

今、日本企業において「組織開発」に対する関心が高まっている。 いざ組織開発を実践しようとする時、 推進者は、具体的には何をどのように進め、苦心していくのか。 本シリーズは、4月29日に行われた「組織開発ワンデイ集中講義@IN東京」と、 とある講座での実践から、それらを明らかにしようとする試みである。