月刊誌『人材教育』2017年11月号

今月号の特集は「AI時代に、人はどう学ぶのか」です。

「AIの導入で人間の仕事が奪われる」「働き方が変わる」といった情報が
いまや、巷にあふれています。

将棋や囲碁の勝負といった分かりやすい形でも、
AIが人間を凌駕し始めている姿を、私たちは目撃しています。

人間という存在や、残される役割について、考えざるを得ません。

この流れの中で、今後、求められる人材像も変わり、
企業における人材育成や、学び方・育て方も当然ながら変わっていきます。

それはどのような変化であり、どういった能力や学び方が求められるのでしょうか。

本号ではそれらを、AIの研究者、脳神経科学者などの識者や、
AIを既に仕事の中で活用している実務家の視点で明らかにします。

人材教育 The Movie ~映画でわかる世界と人~ 第61回
「私の、息子」川西玲子氏 時事・映画評論家

「私の、息子」 2013年 ルーマニア 監督:カリン・ぺーター・ネッツァー

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第56回
ビジネスパーソンの「身体」そして「心」を鍛える

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。 本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、 最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
学びによって変わり続けることこそ
商売の鉄則

イオングループCEOの岡田元也氏からイオン九州の立て直しを託され、2014 年5月、同社社長に就任した柴田祐司氏。 グループ内でも業績堅調だったイオン北海道の社長を務めていた柴田氏が、九州改革のために力を注いだのは、現場の意識を変えることだった。 トップの思いを伝えるコミュニケーションに尽力し、「自分で考え・自分で動き・自分を変える」大切さを語り続ける。 その背景には、常に転機をチャンスに変えてきた、柴田氏ならではの人生観があった。

セミナー・イベントレポート
GLOBAL HR FORUM JAPAN 2017
リンクグローバルソリューション
ダイバーシティ新世紀
〜「デジタルネイティブ×グローバル」な「ミレニアル世代」を活かす組織創り〜

「日本企業がグローバル市場で生き残るために、グローバル人事は今、何をすべきなのか?」をテーマに開催された「GLOBAL HR FORUM JAPAN 2017」。その中から、「ミレニアル世代を活かす組織創り」をテーマに、文部科学省「トビタテ! 留学JAPAN」ディレクターの船橋力氏と、その卒業生3 名、ファシリテーターの高津尚志氏(IMD北東アジア代表)によるトークセッションをレポートする。

特集
AI 時代に、人はどう学ぶのか

巷には、「AIの発達で人間の仕事が奪われる」「働き方が変わる」といった情報があふれている。一部の業界で導入が進んできており、また、将棋や囲碁の勝負といった分かりやすい形でも、AIが人間を凌駕し始めている姿を、私たちは目撃している。 人間という存在や、残される役割について、考えざるを得ない。 この、AIやビッグデータ活用の流れの中、求められる人材も変わり、当然ながら企業における人材育成や、個人の望ましい学び方も変わっていく。 それはどのような変化であり、どういった能力や学び方が求められるのか。 それらを、AIの研究者や脳神経科学者、実際にAIを仕事の中で活用している実務家の視点で明らかにする。

OPINION1 私たちは、何をどうしていきたいのか
人事がAIになる時代に
必要となる3つの能力とは

「AI」という言葉を聞かない日はない昨今、急激な社会の転換が進みつつある。 企業や、企業の人事部門は、来たるAI 時代に備えて、どういう準備をするべきなのか。 今後、必要となる能力や人材とは。 人工知能研究者である中島秀之氏に話を聞いた。

OPINION2 知覚こそ知性の根源
データ×AI時代には
知覚の深さが人間力の中心になる

脳神経科学者であり、経営コンサルティングやデータサイエンス・AIなど、 多分野に精通する安宅和人氏は、AIによる自動化が進めば進むほど 人間とは何かが明確になってくると強調する。 特に脳神経科学的な視点で、人と機械はどう異なるために、どう共存することになるのか。 また、どのように、何を学ぶ人が今後生き残るのかなどを聞いた。

OPINION3 子どもも人事もビジネスパーソンも
戦略的に遊び、想定外の場で
「情報編集力」を鍛えよ

前ページまでに、人工知能や脳神経科学の視点から、 後の変化の予測と、組織と個人が準備・対応できることを見てきた。 同じことを、ビジネスの世界から教育界に転身し、 学校教育の改革に取り組む藤原和博氏はどう見ているのか。 子どもたちや、今を生きる我々が、どういう姿勢で、どういう能力を高めるべきか。 また、企業の人事・人材開発部門ができることについて聞いた。

CASE 1 アサヒグループホールディングス
大チャレンジ! 次世代経営者育成に活用
幹部社員のキャリアパスや育成を
AIと共に考える時代到来

アサヒグループホールディングスは、2017年5月より、AIからの提案をキー人材(次世代経営者候補)のキャリアパスや育成、タレントマネジメントに活かすという、世界でもまだ珍しいチャレンジを始めた。 同社は9月1日に行われたイベント「CONVERGE TOKYO 2017」で、「まだ緒に就いたばかり」と謙遜しながら概要を説明。 その発表内容から、AIをどのように活用しているのかについて、エッセンスを紹介する。

CASE 2 COMPASS
学びの時間効率を上げる!
“個人に最適な問題”を処方し続ける
AI型学習

私の先生は、人工知能―そんな時代がとうとう現実のものになった。 世界初の人工知能型教材を手掛けるCOMPASSでは、 AI型タブレット教材を使った学習教室を運営する。 現在は小中学生向けの算数・数学を展開中だ。 人が指導するよりも格段に習熟速度が速まるという、その手法を尋ねた。

Special Column ~ユニークAI 誕生秘話~
チームの闊達な風土が生んだ 横浜市「イーオのごみ分別案内」

燃やすごみ、燃えないごみ、プラスチック、粗大ごみ…… 「これ、何ごみだろう?」と分別に迷った時に教えてくれるチャットボット「イーオのごみ分別案内」。 これは横浜市と民間企業が共同で開発し、実証実験を行ったものだ。 このチャットボットではAIがどのような役割を果たしているのか、またこのような遊び心のあるサービスが誕生した背景には、どのような組織風土があったのだろうか。

現場の業務に直結する
経験型学習
『eXラーニング』とは?

1995年に創業した日本初のeラーニング専門企業、デジタル・ナレッジ。1500を超える導入実績を持つ同社は、従来の知識習得型のeラーニングから、一歩進んだ経験型の『eXラーニング』という新しい学びの仕組みを提案している。eXラーニングとは何か、それによって企業内教育はどのように変わっていくのか、同社代表取締役COOの吉田自由児氏にお話を伺った。

eラーニングの創造的破壊力
ついに始まった教育・研修の大転機

「eラーニングの進展により、企業教育・研修は今、大きな転機を迎えている」。そう話すのは、eラーニング最大手のネットラーニング代表取締役、岸田徹氏だ。同社のeラーニング利用者は約4000万人、導入法人は約5000社に上る。その実績から見えてくる、eラーニングが起こそうとしていることのインパクト、そして、ネットラーニングの今後の戦略について、岸田氏に聞いた。

企業事例 マイスターエンジニアリング
ライブラリを徹底活用し、
「学習する組織づくり」を推進

ホテルの設備管理からメカトロニクス、新エネルギーなど幅広い分野で「社会インフラ産業の担い手」として事業を営むマイスターエンジニアリング。同社は「学習する組織づくり」の一環として、日本能率協会マネジメントセンターが提供する定額制のeラーニング・サービス「JMAM e ラーニングライブラリ(以下、ライブラリ)」を導入している。今回、同社人事部研修室の山口泉氏、楠瀬由佳子氏にライブラリの活用法についてお話を伺った。

企業事例 ソラスト
約2万4千人が学ぶ『ソラスクール』を支える
人材育成ソリューション「Generalist®/LM」

医療事務の受託や人材派遣サービスを提供する医療関連事業を中心に、介護事業、保育事業を展開する企業、ソラスト。全国の受託先で働く社員約2 万4000人の教育・育成がソラストの課題だった。この課題を解決すべく、ソラストが導入したのが東芝デジタルソリューションズ(以下、東芝)が提供する人材育成ソリューション「Generalist®/LM」。 導入の経緯やその効果について、ソラスト キャリアセンターの菅野透氏、安西庸子氏、佐々木麻衣氏にお話を伺った。

セミナー・イベントレポート
HRサミット2017 テクノロジー講演
AI(人工知能)を活用した人財育成の姿とは?
〜アダプティブラーニングで効果的・効率的な人財育成〜

AI(人工知能)の発達により、人々の暮らしが変わり始めている。ビジネスにおいてもAI の活用は進んできており、とりわけ人事担当者からはAI による人財育成に関心が寄せられている。日本最大級の人事フォーラムHRサミット2017 で東芝デジタルソリューションズ(以下、東芝)商品統括部 商品企画部の小野慎一氏が行ったAI と人財育成に関するセミナーが注目を集めた。ここでは小野氏がセミナーで語った内容を紹介する。

ATDの風 HR Global Wind from ATD
<第8 回>ATD-ICEにおける「ラーニングテクノロジー」

米国で発足した人材・組織開発の専門組織ATD(タレント開発協会)の 日本支部ATD-IMNJが、テーマ別にグローバルトレンドを紹介します。

寺田佳子のまなまな 第23 回
美容皮膚科医 西川礼華さんに聞く
自分の道を切り拓く“真の女子力”

美容皮膚科の医師であり、NGO「ガール・パワー」の専務理事であり、文化人タレントでもある西川礼華さんが今回の「まなまな」のお相手。 3つの顔を持ちながら、女子力も超ハイレベルという女性です。 別に魔法を使っているわけではありません。 もともとの彼女は“憧れる力”が強い、ごく普通の女の子だったのです―

新連載 世界で闘うリーダーになる
第1回 リーダーの要件とは

「今、日本企業にはリーダーが足りない」――。そう話すのは、日立製作所でグローバル人財戦略を担った山口岳男氏。リーダー増やすために、まずは人材開発の担当者一人ひとりが、自身がリーダーになる意識を持ち、努力する必要があるという。日本企業がグローバルで戦う方法とは。また、グローバルで通用するリーダーシップはどのように身につければよいのか。本連載では、同氏がこれまでの経験で得た知見を交えて、5回にわたり解説する。

企業の研修施設に突撃! 研修効果を高める
ラーニングスペース 第3回 住友商事

「空間設計」は、社員の学びを促進する重要な要素のひとつである―。そう語 るのは、オフィス学を研究する東京大学大学院経済学研究科准教授の稲水伸行 氏である。特に企業が保有する研修施設には、研修効果を高め、学びを促進する 工夫があるはずだ。そこで本連載では稲水准教授が企業の研修施設をめぐり、 研修効果を高める工夫について解説する。今回は、住友商事の「住友商事グロー バル人材開発センター」を訪ねた。

歴史に学ぶ 女性活躍
第3回 日本史上初のキャリアウーマン 橘 三千代

日本史上、さまざまな分野で活躍した女性たちの背景や環境を浮き彫りにする本連載。今回の主人公は、奈良時代に二代の天皇を育てた女傑である。下働きから徐々に頭角を現し、中臣鎌足の息子、藤原不比等の後妻にもなった彼女は、いったいどんな人物だったのだろうか。

人材教育最前線 プロフェッショナル編
人にフォーカスしたコミュニケーションで
組織の信頼関係を構築する

デジタルコンサルティングとインターネットメディアを主軸に、事業を展開するSpeee。社員は300名を超え、今、勢いに乗るベンチャー企業のひとつである。 経営陣は30代、社員の多くは20代という若い組織で、社員の育成施策を一手に担うのが、社長室HR戦略の森下忍氏だ。現在、認定資格を持つコーチングの専門知識や前職の経験を活かしながら、“気持ちの通う組織づくり”に勤しむ。 そんな森下氏と人事の出会いは、意外なところにあった。

社労士が斬る
イマドキお悩み相談
第32回 “ 自転車通勤” の現状

働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。 そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。

経営幹部に必要な
「人間力」は
「己を知る」ことから始まる

VUCA ※とも言われる社会状況、企業統治の透明性を求めるコーポレートガバナンス・コードの導入などにより、経営の舵取りを担う幹部の重要性は高まるばかりだ。そんな中、「経営幹部は『人間力』を高めるべき」と主張するのは、日本大学商学部教授の外島裕氏と、絆人事コンサルティングの野村正憲氏だ。なぜ人間力が重要なのか、また、人間力の高め方などについて両氏に聞いた。

企業事例 富士通エフ・アイ・ピー
次期幹部社員の選抜と育成
育成重視にシフトした
アセスメントセンターの活用法

データセンターを基盤に、クラウド時代のサービス・ソリューションを提供する富士通エフ・アイ・ピー。同社では、次期幹部社員の選抜において、日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)が提供する「アセスメントセンター」を10年以上にわたり活用している。最近ではさらに、育成を重視した新たな取り組みを始めているという。その背景やアセスメントセンターの特長について、同社の坂井康弘氏、川尻雅之氏、川村祐美氏に聞いた。