月刊誌『人材教育』2017年12月号

今月号の特集は「想いをつなぐ理念浸透」です。

多くの企業で、経営理念が掲げられています。
しかし、社員一人ひとりが理念を理解し、
理念に基づいて仕事を進めているといえる企業は、どれほどあるでしょうか。

近年は特に、文化や考え方、働き方が多様な人材が共に働くことで、
新しい価値を生み出そうという企業が増えています。

そんな時代には特に、企業が掲げる経営理念を社員に浸透させ、
働くうえでの指針とすることが求められるでしょう。

経営理念で社員の想いをひとつにし、会社を強くしていく――。

そのためには、どう浸透させていけばよいのでしょう。
本特集では、具体的な方策を紹介します。

人材教育 The Movie ~映画でわかる世界と人~ 第62回
「みかんの丘」川西玲子氏 時事・映画評論家

「みかんの丘」 2013年 エストニア・ジョージア 監督・脚本:ザザ・ウルシャゼ

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第57回
ビジネスパーソンは「見た目」で勝負!?

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。 本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、 最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

巻頭インタビュー 私の人材教育論
上から一方的に与える
「教育」は、もういらない。
必要なのは「アンドラゴジー」

2029 年に創業100周年を迎えるポーラ・オルビスホールディングス。国内での安定成長とさらなるブランド展開、海外進出の加速を狙う。 ドラスティックに変わる化粧品業界において次代を担うリーダーをどう生み出すのか。 鈴木郷史社長は、「必要なのは、組織に迎合せず独自のスタイルを貫く“美意識”」と語るが、その真意とは。 前職で本田宗一郎氏から受けた薫陶、自身の歩みから編み出した独自の育成術も熱く説く。

セミナー・イベントレポート
GLOBAL HR FORUM JAPAN 2017
リンクグローバルソリューション
外国籍社員の本音
〜外国籍社員からみた日本の企業理念の不思議〜

「日本企業がグローバル市場で生き残るために、グローバル人事は今、何をすべきなのか?」をテーマに開催された「GLOBAL HR FORUM JAPAN 2017」。今回は、その中のプログラムの1つ「外国籍社員の本音」を紹介する。同プログラムでは、日本企業がグローバルに理念経営を実現していくために意識すべきことについて、数多くの日本企業の理念と向き合ってきた外国人コンサルタントが、外国籍社員の声を代弁しながら提言を行った。

特集
想いをつなぐ理念浸透

多くの企業で、経営理念が掲げられている。しかし、社員一人ひとりが理念を理解し、理念に基づいて仕事を進めているといえる企業は、どれほどあるだろうか。 近年は特に、文化や考え方、働き方が多様な人材が共に働くことで、新しい価値を生み出そうという企業が増えている。そんな時代には特に、企業が掲げる経営理念を社員に浸透させ、働くうえでの指針とすることが求められるだろう。 経営理念で社員の想いをひとつにし、会社を強くしていく―。 そのためには、どう浸透させていけばよいのか。本特集では、具体的な方策を紹介する。

OPINION1 大切なのは、理念に基づいた判断の積み重ね
「理解」「共感」「行動」
理念浸透における“上司”の役割

近年、経営理念を重視する企業が増えている。 しかし、「理念が従業員に浸透しない」と悩む人事担当者が少なくない。 経営理念の浸透を図るうえでは、経営者の役割が重要といわれているが、 首都大学東京の高尾義明教授は、「上司の果たす役割が思いのほか大きい」と指摘する。 そもそも「理念が浸透する」というのはどういう状態を指すのか。 そのためには、どのような施策が有効なのだろうか。

OPINION2 グローバルで共有するには
理念浸透の本質は、
社員一人ひとりへの“動機づけ”

21世紀に入って以降、理念の再定義を図る企業が増加している。 その理由のひとつは、多数の企業のグローバル展開にあるというのは 野村総合研究所上席コンサルタントの柳澤花芽氏。 日本人のみならず、言語も習慣も考え方も異なるナショナルスタッフと どのように理念を共有し、浸透させていけばいいのか。 そのプロセス、そして前提となる“ 動機づけ”について、同氏が解説した。

OPINION3 理念を明確に、社内・外へ共有浸透させる
皆が幸せになるための
“理念経営”実現のノウハウ

「経営の中心に明確な理念を置いている企業は、社員が生き生きと働き、 顧客や社会に支持され、永続的に発展成長していく力に溢れている」 こう語るのは、企業理念の共有浸透を専門とするコンサルタント、武田斉紀氏だ。 数多くの企業の理念浸透を支援してきた武田氏に、 そのメリットと、浸透を進めるうえでのポイントを聞いた。

CASE 1 ザ・リッツ・カールトン東京
理念を浸透させる“1日15分”の積み重ね
自ら考え、行動できる仕組みが
感動的なサービスを生む

ザ・リッツ・カールトンホテルのサービスは、顧客に感動を提供するとして「ミスティーク(神秘性)」と呼ばれる。 世界中に数多くのファンを獲得するサービスの秘密は、大幅な権限委譲の下、従業員一人ひとりが企業理念に基づいて行動することにある。 理念浸透のお手本ともいえる同社の浸透策を取材した。

CASE 2 花王
ウェイの浸透が行動を変える!
日々の仕事、未来を考える作業で
“共通の想い”を確かめる

国内事業にとどまらず、世界に展開を続ける花王。 グローバル化に対応し、歴史を未来につなげるため、2004 年、「花王ウェイ」を策定した。 常務執行役員の青木寧氏は「浸透には3つの段階がある」と語る。 最終段階「行動が変わること」をめざし、展開する取り組みとは。

CASE 3 Speee
朝会、日報、マグカップ……
組織の共通言語をつくる
カルチャー浸透の多様な施策

創業10 年のITベンチャー、Speeeは、15の項目で構成された「Speeeカルチャー」を掲げている。 社員の一斉退職をきっかけに定められたこのカルチャーは、“想い”がこもった言葉で、「こんな人と一緒に働きたい」を表したもの。それを浸透させる施策は、日常の中に散りばめられている。 何より「組織共通の価値観」として大切にしているというカルチャーについて、代表取締役の大塚英樹氏に話を聞いた。

ITベンチャーの社歌制作プロジェクト
イー・コミュニケーションズ
全社員でつくった社歌が、
一歩踏み出すきっかけに

理念浸透の方法として考えられるもののひとつに、“ 社歌”が挙げられる。社歌というと、古臭い、お堅いといったイメージもあるが、その社歌制作で社員の思いをひとつにしたのが、創業17年のイー・コミュニケーションズだ。 なぜ社歌の制作を思い立ったのか、代表取締役の佐藤信也氏に話を聞いた。

特別レポート
研修サービス市場規模は前年度比2.2% 増
一時的に研修会場が不足する事態も発生

2011 年度に底を打った企業向け研修サービス市場規模は、その後、堅調に回復し、2016 年度は事業者売上高ベースで5000 億円を突破した。企業の人材採用意欲とそれに伴う新入社員向け研修の需要が増加し、市場全体の拡大を牽引している形だ。こうした中で、研修施設貸し各社はハード(施設)、ソフト(サービス)の両面を強化することで、顧客の囲い込みに取り組んでいる。

研修会場・宿泊・食事・
機材の手配など
研修準備をワンストップで支援

研修を実施するために、研修会場・宿泊・食事・機材などを手配するのは、かなりの労力を伴う。とはいえ、実施時の不備は許されないだけに、疎かにはできない。そこで注目したいのが、株式会社ミーティング・インフォメーション・センター(以下、MIC)が提供する研修準備のアウトソーシング・サービスだ。同サービスを利用すれば、煩わしい手配業務から解放され、しかも手配手数料は不要だという。どのようなサービスなのか、同社の工藤順子氏に話を聞いた。

ホテルの雰囲気で研修を
都内の利便性高い最新施設で
最大限の効果と感動を生む

マックスパートが、都内近郊の施設整備を積極的に進めている。2017 年6 月にフクラシア八重洲(東京)、10 月にフクラシア丸の内オアゾと、東京駅周辺で相次ぎオープン。晴海グランドホテルは2017 年6 月の新装開店をめざして改装工事中だ。 同社の最前線でサービス提案に携わる亀田英則氏に、これまでの歩みや将来に託す思いを伺った。

連載 中原 淳の学びは現場にあり!  第45回
プロアスリート 為末 大さんと考える
長期化する仕事人生を
生き抜く方法

長期化する仕事人生を生き抜くために、どう転機を乗り越えていけばいいのか。 『仕事人生のリセットボタン―転機のレッスン』(筑摩書房)で、対談を重ねた為末大氏と共に転機の乗り越え方を考える。

寺田佳子のまなまな 第24 回
ドラッカー研究者 井坂康志さんに聞く
生き方が変わる?!運命の出会いに学ぶ方法

それは編集者として、ビジネスパーソンとして、道を歩み始めて間もない頃。 1冊の本を手にしたことで、価値観も働き方もガラリと変わってしまった— そう語るのは、今回のまなまなのお相手、井坂康志さん。 「ビフォーアフター」を大きく変えた衝撃の出会い、そこから得た学びとは。

企業の研修施設に突撃! 研修効果を高める
ラーニングスペース 第4回 長瀬産業

「空間設計」は、社員の学びを促進する重要な要素のひとつである―。そう語 るのは、オフィス学を研究する東京大学大学院経済学研究科准教授の稲水伸行 氏である。特に企業が保有する研修施設には、研修効果を高め、学びを促進する 工夫があるはずだ。そこで本連載では稲水准教授が企業の研修施設をめぐり、 研修効果を高める工夫について解説する。今回は、長瀬産業の「ナガセグローバ ル人財開発センター」を訪ねた。

歴史に学ぶ 女性活躍
第4回 6人のもの書く女たち 平安王朝文学の担い手たち

さまざまな分野で活躍した歴史上の女性たちの背景や環境を浮き彫りにする本連載。今回は紫式部、清少納言、和泉式部などの平安時代の女流作家たちを取り上げる。彼女たちはどんな知識や情感をもって世界観を綴り、そのことは彼女たちに、どんな意味と成長をもたらしたのだろう。

世界で闘うリーダーになる
第2回 日本人の
グローバルポジションが
消滅する日

「今、日本企業にはリーダーが足りない」――。そう話すのは、日立製作所でグローバル人財戦略を担った山口岳男氏。リーダーを増やすために、まずは人材開発の担当者一人ひとりが、自身がリーダーになる意識を持ち、努力する必要があるという。日本企業がグローバルで戦う方法とは。また、グローバルで通用するリーダーシップはどのように身につければよいのか。本連載では、同氏がこれまでの経験で得た知見を交えて、5回にわたり解説する。

JMAM 通信教育優秀企業賞 表彰企業事例報告 TOWA
「面白さ」と「お得感」で、
内発的な学習意欲を掻き立てる

「学ぶ風土」を醸成している組織に贈られる「JMAM通信教育優秀企業賞」。2017年度は2社が受賞した。 今回はそのうちの1社、モノづくり企業として国内外で事業を展開するTOWA株式会社を取り上げる。 同社は長年自己啓発制度として通信教育を取り入れており、数々の工夫によって高い受講率を実現してきた。このような実績を生んだTOWAの自己啓発支援、通信教育に関する考えを取材した。

ATDの風 HR Global Wind from ATD
<第9回> ラーニング・ファシリテーションの潮流

米国で発足した人材・組織開発の専門組織ATD(タレント開発協会)の 日本支部ATD-IMNJが、テーマ別にグローバルトレンドを紹介します。

人材教育最前線 プロフェッショナル編
もどかしさも迷いも糧になる
多様な人材を支える“等身大の共感力”

国内のインターネットビジネスにおける老舗ともいえるエキサイトで、人事部門のリーダーを務める高橋直美氏。 今に至るきっかけは、系列の人材サービス会社からの出向だった。 自身が若い頃に経験した、職場での試行錯誤やキャリアに対する迷い。 それは今の職場のコアである30歳前後の社員たちや、マネジメント層に対する共感力につながっている。 バックグラウンドの異なる人々の集団で、コミュニケーションを重視する人事の取り組みや施策は、共感から生まれたものだった。

社労士が斬る
イマドキお悩み相談
第33回 従業員の家族

働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。 そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。

セミナー・イベントレポート
HRサミット2017 成果を問われる「管理者教育」のあり方
経験学習の繰り返しで、管理者の
ぶれない「自分軸」をつくる
〜定番研修を「新・実力管理者研修」/「新・実力管理者基礎研修」にリニューアルした理由〜

職場の多様化や働き方改革が進む中で、職場におけるメンバーの価値観の相違や急激な環境変化に、どう対応していけば良いのだろうか。新たなマネジメントの在り方が問われる新時代の管理者教育はどうあるべきなのだろうか。日本能率協会マネジメントセンターでは、定番管理者研修をリニューアルした背景や今後の教育に必要な要素をHR サミット2017で発表した。本レポートはその時の同社のシニアHRM コンサルタントである宮田克美氏の講演をまとめたものである。