編集部オススメの教育関連新刊図書

2017年7月号2017年6月号2017年5月号

『「韓非子」に学ぶリーダー哲学』

『「韓非子」に学ぶリーダー哲学』

  • 竹内 良雄+川﨑 享/著
  • 東洋経済新報社/刊
  • 1500円+税

「韓非子(かんぴし)」とは、中国の戦国時代末期の人物・韓非の思想をまとめたもの。そこには国家における君主と臣下の関係が記されており、その言葉に解説を加えて「リーダーたる者の覚悟」「強い組織をつくる」といったテーマごとに本書はまとめられている。「戦戦栗栗(せんせんりつりつ)、日に1日を慎しみ、苟(まこと)に其の道を慎めば、天下を有(たも)つべし」(日々緊張感のある中で行動を慎しみ、行くべき方向を謙虚にめざしてマネジメントを行えば、組織をしっかりと運営できる)といった現代に通じるマネジメントの要諦を学ぶことができる。

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『事業を創る人事』グローバル先進企業になるための人づくり

『「中だるみ社員」の罠』

  • 山本 寛/著
  • 日本経済新聞出版社/刊
  • 850円+税

「頑張っているのに報われない」「やりがいがなくなった」など、働き続ける中でキャリアが停滞することがある。本書は、どんな人がキャリアの停滞に陥りやすいのか、そこからどのように抜け出せばよいのかをまとめたもの。停滞の危機は、中堅やベテランだけでなく、若手社員にもあるという。危機から脱するために、「自分自身は何をすればよいのか」「上司や組織には何ができるのか」を分けて記しているのがポイント。離職を防ぎ、組織を活性化させるために、危機とは無縁の管理者にも手にしてほしい1冊。

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『ハーバード流交渉術』世界基準の考え方・伝え方

『ハーバード流交渉術』世界基準の考え方・伝え方

  • 御手洗 昭治/著
  • 総合法令出版/刊
  • 1500円+税

ビジネスのグローバル化が進む中で、交渉術の重要性が増してきている。本書の「ハーバード流交渉術」とは、従来の欧米的な「勝つか負けるか」ではなく、「相手の要求を満たしつつ自分の要求を通す、ウィンウィン型」の交渉術である。交渉に必要な資質、ステップ分析法による行動計画、オープニング〜駆け引き〜紛争〜合意の各ステージでやるべきこと、交渉がこじれそうな時の対処策などが満載されている。付録の「交渉力自己診断テスト」「ハーバード流異文化ビジネス交渉のチェックリスト」もせひ活用したい。

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『人材開発研究大全』

『人材開発研究大全』

  • 中原 淳/編
  • 東京大学出版会/刊
  • 9200円+税

本書は、人材開発に関する研究論文や研究論考を収録した日本初のハンドブック。「組織参入前の人材開発」「組織参入後の人材開発」「管理職育成の人材開発」「人材開発の創発的展開」の4部構成で、あらゆる段階、職種の人材を取り上げ、各領域に精通する研究者の最新の知見を集約した。新たな研究の視点「中途採用者の組織再社会化」の項目では、中途採用者の組織適応、成果創出プロセスの構築や必要に応じた再学習の促進方法といった研究を紹介しており、人事担当者にとって必読の内容となっている。

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2017年6月号2017年7月号2017年5月号

『ヤフーの1on1』部下を成長させるコミュニケーションの技法

『ヤフーの1on1』部下を成長させるコミュニケーションの技法

  • 本間浩輔/著
  • ダイヤモンド社/刊
  • 1800円+税

ヤフーでは原則的に週に一度、1on1ミーティングという上司と部下の1対1の対話を30分かけて行う。この時間は目標や成果の確認などの「面談」ではなく、部下の育成のために使われる。事前に時間や場所、テーマを決めて行うため、当初は面倒がられたというが、今では社外にまで広まっており、その仕組みを言語化する目的で本書がつくられた。1on1によって得られるものや、導入する方法などが記されている。部下を育て、チームを強くするには、一見非効率に見えてもこの30 分が重要なのだと分かる。

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『事業を創る人事』グローバル先進企業になるための人づくり

『事業を創る人事』グローバル先進企業になるための人づくり

  • 綱島邦夫/著
  • 日本経済新聞出版社/刊
  • 2000円+税

人事の根源的な目的は、会社の戦略を支え、新しい事業モデルや業務プロセスを実現する人材力や組織能力を開発することだ。しかし、実際に人事が事業に貢献したといえる例は少ない。本書では、第1部で「製品の前に人をつくってきた」世界の長寿企業の特徴を紹介する。共通点は人材開発への執念だ。続く2部では、日本企業がどう在るべきか、人事と経営をどう変えていくべきかを論じる。人材管理から人材開発へと改め、取り組みを継続すること(長寿企業の例を紹介した意図もここにある)が、生き残る道だと説く。

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『育児は仕事の役に立つ』「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ

『育児は仕事の役に立つ』「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ

  • 浜屋祐子+中原 淳/著
  • 光文社/刊
  • 760円+税

本書の主張はタイトル通り、仕事とは無縁に思える育児経験が、ビジネスパーソンの業務能力発達につながるというもの。ただし、その際は育児を夫婦のどちらかが抱え込む「ワンオペ育児」ではなく、共働き世帯での夫婦を中心とした「チーム育児」の場合に効果があるとしている。連名著者は人材開発研究の第一人者であり、著者はその研究室で「育児×人材開発」の研究をしてきた人物。その主張は学術研究の知見に基づいたものだ。育児と仕事は対極にあるものではないと気づかされるだけでも、大きな価値がある。

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『講師・インストラクターハンドブック』効果的な学びをつくる参加者主体の研修デザイン

『講師・インストラクターハンドブック』効果的な学びをつくる参加者主体の研修デザイン

  • 中村文子+ボブ・パイク/著
  • 日本能率協会マネジメントセンター/刊
  • 2800円+税

人に何かを教えるということは、簡単なことではない。本書は社内講師に抜擢された人、研修を企画する人に向けた、教える理論と手法をまとめた書である。研修の企画・準備段階から研修当日の運営、研修後の効果測定まで、各段階における考え方、実践方法、重要ポイントが具体的に記されている。「人はどのように学ぶのが最も効果的なのか」という視点から描かれており、講師のためのテクニック本とは異なる。主体はあくまでも参加者であり、彼らの主体的な学びを引き出すための講師の手法がまとめられている。

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2017年5月号2017年7月号2017年6月号

耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術
『フィードバック入門』

耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術 『フィードバック入門』

  • 中原 淳/著
  • PHP研究所/刊
  • 870円+税

本書は、「フィードバックの基礎的な理論」と「ヒアリングを通して抽出した実践的な知見」をバランス良くまとめたフィードバックの入門書。フィードバックを「耳の痛いことを部下にしっかりと伝え、彼らの成長を立て直すこと」と定義し、フィードバックの技術を基本から解説している。現役マネジャー3名によるフィードバック事例も興味深い。通常はブラックボックスの中で行われ、だからこそ学習することが難しいフィードバックの様子が生々しく語られており、マネジャー必見の内容となっている。

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『ワーク・スマート』
チームとテクノロジーが「できる」を増やす

『ワーク・スマート』 チームとテクノロジーが「できる」を増やす

  • 岩村水樹/著
  • 中央公論新社/刊
  • 1600円+税

グーグルが始めた、テクノロジーを活用して女性が抱える課題を解決するWomen Willという活動がある。著者は、同社日本法人の専務執行役員で、Women Willを牽引する人物。当初はグーグル内の女性の働き方の見直しのために行っていた活動が、性差や企業の壁を超えた「働き方改革」につながる様子がまとめられている。同社のスケジューラーやビデオカンファレンスを活用した「場所にとらわれない」仕事の仕方や、チームの力を最大化するオペレーティングシステムは、働き方を見直したい企業や個人の参考になるだろう。

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『心理カウンセラーと考えるハラスメントの予防と相談』
大学における相互尊重のコミュニティづくり

『心理カウンセラーと考えるハラスメントの予防と相談』 大学における相互尊重のコミュニティづくり

  • 杉原保史/著
  • 北大路書房/刊
  • 2100円+税

ハラスメントは、加害者と被害者の二者間の問題ではなく、コミュニティ全体の問題である。本書は、主に教職員や学生などの大学コミュニティの構成員に向けた、ハラスメント問題の予防についての指南書。ハラスメントの定義や分類といった知識から、ハラスメント研修やコミュニティの体質改善などの予防策まで詳述されている。ハラスメント相談は、ハラスメント対応の中でもデリケートな部分。そこですべきこと、してはいけないことが明確に書かれていて、企業の人事担当者にとっても参考になる点は多い。

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『楕円思考で考える経営の哲学』

『楕円思考で考える経営の哲学』

  • 常盤文克/著
  • 日本能率協会マネジメントセンター/刊
  • 1500円+税

タイトルの楕円思考とは、自分の立ち位置とその対極に同時に杭を打ち、2つの杭を包含するように物事を捉える二極合一の思考のこと。自分を中心に置いた円思考はやめて、全てのものには「対」を成すものがあることを理解し、楕円思考で経営を見直そうというのが本書の主旨である。米国流の短期利益中心主義、株主優先主義に傾き過ぎた経営も、楕円思考で見直せば修正は可能だという。本書は経営について語りながら、働くこと、生きることについても説いている。役職や年齢に関係なく手に取ってほしい1冊。

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